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元社畜ニート、農民でしたがなんか最強になりました。  作者: 寂しがり屋のサンタクロース
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第2話 村の英雄(?)

どうも、こんにちは!

寂しがり屋のサンタクロースです


今日も本作をご覧いただきありがとうございます!

今回の第2話は、「オーガ撃退後の村の反応」が描かれます。


ただの農民として静かに暮らすはずだったリンドウですが、村の人々の評価は一変し、ついには王都までもがその力に目をつけることに……!

本人は「畑耕したいだけ」なのに、周囲だけがどんどん大事にしていく、この**“ギャップコメディ感”**を楽しんでいただければ嬉しいです


ここから物語は、少しずつ“日常”から“世界”へと広がっていきます。

農民最強伝説、まだまだ序章! 感想・ブクマ・評価などで応援していただけると、作者が大喜びしながら鍬を振り回します


それでは、第2話をどうぞ!


――寂しがり屋のサンタクロース

――昨日のことは、正直、自分でもよくわかっていなかった。


 畑の近くでオーガが暴れていて、子どもが危険な目にあっていた。

 だから鍬を握って飛び出して……気がつけば、俺はあの化け物を“吹っ飛ばしていた”。


 いや、待て。吹っ飛ばしたってなんだよ。鍬一本で。

 自分でも「は?」ってなるだろ、普通。



「リンドウー! お前昨日すげぇことしたんだってな!」


 朝から近所のじいさんが、家の前まで走ってきた。

 畑の手入れ前に顔を出した俺に、いきなり肩をバンバン叩いてくる。


「いや、すげぇことって……別に、子どもを助けただけだよ」


「助けただけって……あのオーガだぞ? 普通は十人でも勝てねぇんだ! 鍬で一撃って、お前人間か!?」


「いや、人間だよ……たぶん」


 笑ってごまかすが、周囲の目は明らかに昨日までとは違っていた。


 「村の英雄だ」「冒険者でも勝てない相手を」「救世主だ」

 そんな言葉が勝手に飛び交って、なんか知らんが、俺の評価が爆上がりしていた。


 ――違う、そうじゃない。俺はただの農民なんだ。

 昨日はたまたま、ちょっと力が出ただけで……。


「リンドウ兄ちゃん、すごかったんだよ! オーガが“ドーン”って飛んでった!」


「リンドウさん、あの時の姿、まるで“武神”みたいでした!」


「いや、違うって。鍬の角度がよかっただけだって」


 ……通じない。



 昼過ぎ、村長の家に呼び出された俺は、真面目な顔の老人にこう言われた。


「リンドウ、お前……もしかしたら“加護”を授かっているのかもしれん」


「加護、ですか?」


「神々からの祝福だ。強き力を持つ者は、まれに授かる。だが、それは“選ばれた者”だけが得られるものだ」


 加護なんて、俺は授かった覚えがない。

 そもそも神様と話した記憶もなければ、祈ったことすらない。


「……いや、そんな大層なものじゃないですよ。たぶん、ただの筋トレの成果です」


「筋トレでオーガは吹き飛ばん」


 ですよね。



 夜。星空の下、ひとり畑に立ちながら、俺は自分の手を見つめていた。


「……俺、なんなんだろうな」


 この世界の常識が、少しずつ壊れていくのを感じる。

 ただ畑を耕して、水をやって、作物を育てていただけだ。

 特別な訓練もしていないし、戦ったことだってない。


 それなのに、オーガを倒せる力を持っている。


 これは本当に“偶然”なのか?

 それとも、俺の中に何か“理由”があるのか?


「……ま、考えてもわかんないか」


 空を仰ぎ、ゆっくりと息を吐く。


 俺は戦士でも、冒険者でもない。

 ただの“農民”――のはずだ。


 けれど、その“ただの農民”という言葉は、もうこの村では誰も信じていなかった。



 翌日、村の掲示板に一枚の紙が貼られた。


【王都より冒険者選抜の使者が来訪予定】

【村の勇者、名簿に推薦】


 ……勇者? え、俺? いやいや、なんでだよ。


「……やばい、畑耕してただけなのに人生がズレてきた」


 俺の“のんびり農民ライフ”は、どうやら平穏では終わらなさそうだった。



 村の広場に集まった村人たちの前で、立派な鎧を着た壮年の男が馬車から降りた。

 背筋がピンと伸び、眼光は鋭く、声は雷のように響く。


「辺境アーベント村の者たちよ! 王都より来た、第一騎士団副隊長――ギルバート・エインズである!」


 広場がざわつく。

 王都の騎士団……それはこの国で最も強く、最も格式ある組織の一つだ。


 そんな人物が、なぜこんな片田舎へ?


「この村に、“オーガを鍬一つで討伐した若者”がいると聞いて参った!」


 ……出た。


 絶対その話が広まってると思ってたけど、まさか王都まで届いてるとは。


「名は……“リンドウ”だな?」


「……は、はい。俺です」


 全員の視線が一斉に集まる中、しぶしぶ手を挙げると、ギルバートと名乗った男がじっと俺を見つめてきた。


「なるほど……見た目はただの農民だが、眼の奥が違うな。貴殿、冒険者としての道に興味はないか?」


「いや、ありません」


 即答。


 間髪入れず返した俺に、広場が一瞬静まり返った。


「……な、なぜだ? 貴殿ほどの力があれば、王国の未来をも変えられるのだぞ!」


「すみません。畑を耕すので忙しいんです」


 ギルバートの眉がピクピクと動く。

 周囲の村人も「はぁ!?」と叫び声を上げた。


「お前、王都行き断ったのか!?」


「ちょ、ちょっと考え直せ! 名誉も金も地位も手に入るんだぞ!」


「でも俺、別にいらないし……」


 本気でそう思っていた。

 俺はただ、畑で作物を育てて、平和に暮らせればそれでいい。


 戦いなんて御免だ。社畜時代、出世も競争も散々味わってもう懲りている。



「……だが、これは“王命”でもある」


「……え?」


「貴殿は正式に“冒険者候補生”として、王都へ出向してもらう。これは義務だ」


 ギルバートの声は容赦がなかった。

 ざわつく村人たち。俺の背筋が、嫌な予感でぞくりとする。


「いや、義務って……俺、農民ですけど?」


「農民であろうと、国の脅威となる魔物を討ったのは事実。王はその力を見過ごさぬ」


「……マジかよ」


 逃げ道、なし。



 その夜、家に帰って家族に報告すると、みんなが大喜びしていた。


「リンドウが王都へ!? すごいじゃないか!」


「きっと立派な冒険者になるよ! あのオーガを倒したんだから!」


「……いや、俺は農民でいたいんだけど」


 だが誰も聞いていない。

 気づけば家中が“出発祝い”の準備で慌ただしくなっていた。


 ――こうして、俺の“のんびり農民ライフ”は、思ってもみなかった方向へと動き出したのだった。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

寂しがり屋のサンタクロースです


今回のお話は【ただの農民だったリンドウが“村の英雄”として注目され、王都の使者から予想外の使命を告げられる転機の回。】でした。

リンドウの“のんびり農民ライフ”はまだまだ始まったばかりですが、今後も少しずつ世界が広がっていきますので、ぜひ楽しみにしていてください


【次回予告】

王都からの“冒険者候補”任命に戸惑うリンドウ。

本当に自分が行くしかないのか――迷いながらも、村の神殿で初めての「ステータス鑑定」を受けることに。

そこで明らかになるのは、常識では考えられない“とんでもない数値”と、“未知のスキル”だった……!


次回、**「鑑定と真の力」**──物語が大きく動き出す!



感想・ブクマ・評価など、どれかひとつでもいただけると作者は泣いて喜び、鍬を振り回しながら原稿が爆速になります

応援してくださる皆さんと一緒に、ゆっくりと物語を育てていけたら嬉しいです!


それでは、次回もどうぞよろしくお願いします!


――寂しがり屋のサンタクロース


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