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憑依転生した先はクソ生意気な安倍晴明の子孫  作者: 文月朔夜
第一章 安倍家

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刺客

「なんか、ムカつくけどやっぱり上に立つ人間なんだな」

『…………ただの、年齢を重ねたおっさんでしょ』


 コラッ。鼠の姿だからって、そういうことをぼそっと言うんじゃありません。

 ああいうのは地獄耳な可能性が大きいんだから。


「…………ん? なんだ」

「どうしましたか、闇命様」

「分からないけど、何かを感じる。なんだこれ……」


 人の気配とは違う。でも、この村の中に二つ、何かがいる気がする。

 モヤモヤしたものが身体にまとわりついて、ゾワゾワする。


『妖気だと思うよ。でも、二つか。微かにだけど、地上と上空から感じるね』


 上空か。地上は恐らくヒザマだろうな。ニワトリは飛べないし。

 ヒザマが飛べないかは分からないけど。


 なら、上空には何がいる?


 上を向くけど、水人が屋根の上にいることしか確認できない。


「っ、闇命様!!!」

「──えっ」


 いきなり琴平が動き、俺の背後へ回る。

 結界を張り、何かを弾き飛ばした。


「あ、ありがとう」

「闇命様のお身体に傷を付けるわけにはいきませんので」


 振り返った琴平の顔は険しい。膝をつき、ハンカチで何かを拾い上げた。


「これは──」


 ハンカチに包まれていたのは──百足。


 気持ち悪いな!!!


 体の上半分が砕け、絶命している。


「自然が豊かだからだろうな」


 流そうとするが、琴平は険しい顔のまま見続けている。

 紅音も覗き込み、顔を青くした。


 女性にはキツいって……。


「闇命様、これ」

『うん。間違いなく蠱(・)毒(・)だね』


 蠱毒? 確か、陰陽師が使う呪いじゃなかったっけ。


 なぜ、ここにある。

 それに、琴平がいなかったら確実に俺に来てたよね。え、まさか……。


「闇命様を狙った誰かの仕業ですね」

『間違いないね。本当にめんどくさいな』


 なに普通に会話してるの。

 つまり俺、誰かに狙われてるってことだよね。


 嘘だろ。短命なうえに刺客付きとか、怖いんだけど。


「しかし、なぜ今」

『さあね。こいつがアホ面さらしてたからじゃない?』

「……………」


 いや、俺のせいにされてない?

 琴平も黙ってこっち見ないでよ。


「とりあえず、蠱毒を放った人が近くにいるってこと?」

「そうだな。ただ、もう離れている可能性が高い。放つだけでいいものだからな」


 そうなんだ。

 でも、なんか引っかかる。


 この村には、一体何があるんだ。

 いや、村じゃなくて──


「あの。あれは、なんですか?」


 四季さんが上空を指差す。


「あれ? 輪入道??」


 大きな車輪の中央に顔。老けた顔で、性別は分からない。

 黒く長い髪。周りには赤い火の玉。車輪も燃えている。


 どう見ても輪入道だ。


『地上はあいつが見に行ってるし、僕達は上空に行こう』

「え、どうやって?」

『雷火を使う』


 わぁお、雷火大活躍。

 御札を取り出し、雷火を召喚する。


「雷がバチバチしてて掴めません」

『掴むんじゃない。乗るんだよ』

「さらに無理だけど!?」


 しかも今、鷹くらいのサイズだし。無理でしょ。


『集中して法力を流し込め』

「わかったよ……」


 深呼吸して集中。雷火がどんどん大きくなり、人一人乗れるくらいになった。


 ────なったけど、近付くの怖い。


『遠ざかってないで、さっさと乗って』

「…………闇命君の言葉を信じます」


 勢いよく飛び乗る。


 ────ふわっ


 あ、柔らかい。ふわふわだ。


「後はよろしくお願いします、闇命様」

『当たり前じゃん』

「あ、君が答えるのね」


 紅音も頭を下げ、見送る。

 紫苑さんは一瞬こちらを見たが、すぐ村へ視線を戻した。


『早く行くよ』

「あ、はい」


 雷火に指示を出し、空へ。


 圧がすごい!!

 落ちないようにするので精一杯で、目が開けられない!!


 数秒後、ようやく落ち着いた。


 目を開けると、日は落ち、辺りは暗い。

 星が落ちてきそうな夜空が広がっている。


「輪入道……どうやって倒す? やっぱり水で炎を消す?」

『そうだね。まず戦意を削ごう』


 やっぱり炎系には水か。


「水の妖って使役してるの?」

『してるけど……いや、この場に合う式神なら何でもいいか』


 ん?


『川(・)天(・)狗(・)を出そう』

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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