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憑依転生した先はクソ生意気な安倍晴明の子孫  作者: 桜桃
第一章 安倍家

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成功確率

 何か使えそうなものがないか、もう一度周囲を見回してみる。

 けれど景色が変わるわけもなく、広がっているのは緑ばかり。


 あ、そういえば。


 猫の目って確か夜でも見えるんだっけ。

 そういう特徴って、やっぱり式神にも反映されるのかな。


 だとしたら──光に弱いとか?


 ……いや、そんな単純な話じゃないか。


『なにか思いついたみたいだね。言ってみなよ。馬鹿発言じゃなければ聞いてあげる』

「う、うん。あのね──」


 まだ頭の中で整理しきれていなくて、うまく言葉には出来なかった。

 それでも闇命君は真剣な顔で最後まで聞いてくれる。


 今回は、馬鹿発言認定されなかったらしい。


 よかった。


『なるほどね。まぁ、さっきよりは成功確率高いんじゃない?』

「それでも確実ではないのか……」

『この世に確実なものなんてないよ。必ずどこかに穴がある。それは相手にも言えるし、僕達にも同じこと。だから、どれだけ確率を上げるかで勝敗が決まるんだ』


 子供の言葉とは思えなかった。


 高校生の俺ですら、そこまで考えない。

 天才ってこうなるのか。


 ……なんだか、少し悲しい。


 まだ子供らしくいてもいい年齢なのに。

 いや、本来なら子供でいていい年なんだよな。闇命君は。


『とりあえず、その作戦を実行しよう。失敗してもいいように次の案も考えておいてね』

「わかっ──考えておいてね??」


 え、待って。

 今の作戦をやりながら次も考えろってこと?


 そんなの──


 無理に決まってるじゃんかぁぁぁあああ!!!


 ※


『居たね』

「居たね……。しかも獣道のど真ん中で優雅に毛繕いしてる。可愛いな……」


 作戦の準備を終え、雷火が追尾してくれていた猫刄を無事見つけた。

 気を集中すれば雷火の場所は分かると聞いて試してみたら、本当に分かった。


「ひとまず、雷火を猫刄に気づかれないようこっちへ戻したいな……」

『それなら簡単だよ』


 え、簡単?


『雷火』


 呼んだ瞬間、雷火の姿が消えた。


『後ろ』

「え、後ろ──」


 振り返る。


 ……いた。

 しかも地面に降りて、じっとこっちを見上げている。


 鋭い眼光。


 少し怖い。


 舐めてかかってすみませんでした。


「式神って、なんでもありなんだね」

『雷火だからね。素早さ重視の式神だって忘れないで』


 だからって、目にも止まらぬ速さはすごすぎる。


 普通に感動する。


「ま、まぁいいや。時間もないし作戦を始めよう。今の位置なら……西で大丈夫か」


 正確な時刻は分からない。

 でも太陽は少し西へ傾いている。

 なら昼は過ぎている。


 太陽を目印に、誘導する。


「それじゃお願い。闇命君、雷火」

『分かってるよ。そっち次第なんだからヘマしないでね』


 闇命君はやれやれという顔。

 雷火は素直に頷いてくれる。


 あぁ、雷火よ。

 なんて素直なんだ。


 可愛いな。


 あとでいっぱい撫でてあげよう。

 嬉しいかは分からないけど。


「よし。いくよ」

『うん』


 顔を見合わせて頷く。


 やる。


 絶対成功させる。


 近くの石を拾い、猫刄へ向けて投げた。

 飛んできた石に反応し、猫刄は毛繕いをやめて後ろへ跳ぶ。


 そのまま走り出した。


『行くよ、雷火』


 闇命君の声に反応して、雷火が大きな雷の翼を広げる。

 一瞬で二人とも消えた。


 ……俺の周り、急に誰もいない。


 寂しいな!!

 いや、作戦通りなんだけど!!


「よしっ。俺は俺の役目をやるぞ」


 一度深呼吸する。


 落ち着け。


 さっき教わった通りに。


 袖から人型の御札を一枚取り出し、目を閉じる。


「……────急急如律令!!!!」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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― 新着の感想 ―
[良い点] 会話の間にも空白行が入っていて、とても読みやすい。 [気になる点] 特にないです。 [一言] なんとなく大勢に従って会話文には空白行を挟んでいます。 しかし空白行があることで、とても読みや…
2021/11/17 20:49 退会済み
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