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とある魔王の無双譚  作者: azl
諸外国との交流
73/145

服を着てもらう話だったはずなのに <前編>

前編と銘打ってますが諸事情で後編はありません。

*あらすじ:ギルレオンに帰ってきました。

 ワイバーン達をギルレオンに下ろした後、俺とサノスは不帰の森にある館へと帰って来ていた。片道約一時間ほどなので、夕食には間に合うだろう。


「さてと、ヨミとテスラは何処にいるんだ?」

「この時間なので休憩室にいるんじゃないですか?」

「分かった、じゃあ行くか」


 場所は把握している、だからサノスに聞く事なく休憩室向けて歩き出す。


 休憩室というのは俺が空き部屋に家具を運んで作った部屋のことである。ソファと椅子、そして大きめの円卓が二つ完備されていて年中開放かつ誰でも使えるようになっている。


 ちなみにこの部屋が作られたのには理由がある。彼らゴブリン、なんと休むことなく一日中働いていたのだ。流石にそれは色々と問題があると考えた俺は、彼らゴブリン達に休憩の時間を作るよう命じたのだ。

 そのときに作ったのが休憩室だ、一応五部屋ほど作ってあるので数には困らないだろう。ちなみに幹部達には専用の休憩室を与えていた、だから全部合わせれば八つになる。ただヨミはテスラの休憩室によく入り浸っているそうなので、多分同室にいるだろうとサノスが言っていた。


「ここが休憩室だな」


 そしてその休憩室にたどり着いた俺達。休憩室の扉には独特の記号が書いてあるので、誰でも休憩室だと分かるようになっている。


「付き添いどうもありがとう」

「当然の事をしたまでです。私は外で訓練していますので用があったらお申し付けください」

「分かった」


 服の入った袋を俺に手渡した後サノスが来た道を戻っていく、帰って直ぐに訓練とは中々の努力家だな。なおこの袋、”収納(ストレージ)”が使えればよかったんだがそうも行かなかった。

 どうも”収納”に入れられた物はどんどんと魔素に侵食されてしまうらしいのだ。魔素というものは多すぎると毒になる、基準値程度ならなんの問題もないが基準値を超えると生命活動に影響を及ぼすらしい。だが魔に適正を持つヨミとテスラなら問題ないと”赫イ智慧”が言っていた。でもまぁ念の為ということでこの措置を取らせてもらった。普段遣いする服だからね、多少敏感なくらいが丁度いいだろう。


 そんな風な理由で”収納”に入れなかった紙袋を抱えつつ、俺は休憩室の扉をノックする。


「二人共いる〜?」

「はい、います」

「分かった、入るぞ」

「ちょ、ちょっとまってください」


 おや、どうしたのだろうか。テスラの答えとは正反対にヨミが慌てた様子で断った。まぁ急く必要も無いしゆっくり待とうか。


「すいません、おまたせしました」

「じゃあ入るぞ」


 そう言ってドアを開けると、ヨミとテスラの二人が椅子から立って出迎えてくれた。俺はそれを手で制し楽にするように伝える。


「久しぶりだな、元気だったか?」

「はい、何不自由なく過ごしております」

「私もです」


 ふむん、なら良かったよ。見た感じも嘘は付いて無さそうだ。


「それは良かった。てかもっと楽にしてくれていいぞ、そんなに畏まるな」

「いえ、ヨミはつい先程までだらけておりましたので問題ないですよ」

「ちょ、言わないでよ!!」

「ふん、隙を作る方が悪いのです」


 ヨミの慌てた様子を見てテスラがニヤリと笑った。つい先程待たされてたのは身なりを直すためだったらしい。


「ヨミの髪は一級品ですからね、特にリュート様に対する見せ方には気を使っているようです」

「へぇ」


 よく見てみようと思ってヨミの方を向いたら顔を赤くしてそっぽを向かれてしまった、しつこく見るのも申し訳無いのでまた今度見せてもらうことにしよう。

 ちなみにテスラの髪型はショートでヨミの髪型はポニーテールだ。ゴブリン時代には二人共髪は生えてなかったので、これは個体差によるものなのだろう。


「まぁ確かに綺麗だよな、サラサラしてそうだ」

「おい、ヨミ、恥ずかしがってないでこっち向け」

「・・・分かったよ」


 そう言ってこっちを向いたヨミの顔はますます赤く染まっていた。

 もしかして恥ずかしがり屋なのだろうか?普段の言動から察するのはかなり難しいけど、もしかしたらそうなのかもしれない。

 しかしテスラの言う通り本当に綺麗な髪だった、結構気を使ってるのかもね。


「いやはや本当に綺麗な髪だな」

「・・・至上の思いでございます。どうです、触ってみますか?」

「いや、いいよ。触るにしても用事を済ませてからにしたい」


 そう言って俺は紙袋の中から服を二着取り出す。


「今日はお前らにお土産を買ってきたんだよ」

「お土産!?私達にですか!?」

「あぁ、服のお土産をな」


 一応服を選ぶのにも俺は関わっている。皆で相談しつつどれが良いか決めてあったので、俺が選んだお土産と言っても差し支えないだろう。


「一応四着ずつ用意してある。折角だし一着来てみてくれないか?」

「もちろんですリュート様!!」

「あぁ、リュート様が私のために・・・」


 二人共喜んでくれたみたいで良かったよ、選んできた甲斐があったというものだ。


「じゃあ隣の部屋で着替えてきます」

「いや、俺が出るよ」

「ですが・・・」


 俺とテスラが問答を繰り返していたその時だった。


「え?ここで着替えましょうよ」


 ヨミがそんな事を言ってきたのだ。

 ここで着替えるのは色々と問題があるだろう、そう思って少しびっくりしてしまった。そうびっくりしてしまったのだ。

 だからこの瞬間俺はヨミの方を振り向いてしまった。まぁしょうがないだろう、驚いた時は皆そうするはずだ。けど今回のケースではそれは失敗だった。


「ヨミ、前隠して!!」


 テスラが慌ててそう叫ぶ。なんとヨミ、下着を付けていなかったのだ。豊満な胸が顕になってしまっていて、かなり目のやり場に困ってしまう。

 これを直視するわけには行かなかったので俺は顔を両の手で覆い隠した。指の隙間からチラチラ見たりはしていない、断じて。


「えっ、別に見られてもいいじゃないですか?」

「殿方の前ですよ!?」

「いえ、リュート様になら見られても構いませんよ」


 そう淡々と返すヨミ。前言撤回、全く以て恥ずかしがり屋では無かった。こいつの羞恥のラインが良く分からない。


「ていうかゴブリン時代は裸だったじゃないですか。何をそんなに恥ずかしがってるんです?」

「えぇ?何をって・・・」

「ヨミ、隠せ。命令だ」

「リュート殿がそう仰るのなら・・・」

「そうしてくれ。後他の人の前でもやるな、後俺の前でもな」


 このままだと後々困りそうなのでそう伝えておいた。目のやり場に困るからね。


「じゃ、俺は外で待ってるから」


 そう伝えて俺は部屋から出る、そして待つことしばし。


「着替え終わりました」

「入るぞ」


 そう伝え部屋に入る、その部屋の中にあったのは夏服を着た二人の美女の姿。


「おぉ、いい感じじゃ・・・」


 だがその内の一つであるヨミの姿、主にその胸元に絶句してしまった。

 夏服というのは大抵薄いものである、夏は暑いから仕方がない。そしてこのヨミさん、かなりグラマラスな体つきをしていらっしゃるのだ。

 だからまぁ、何がヤバかったかは分かってもらえるだろう。そう服越しに透けているのだ、点pがな。


「どうしました・・・、あ!?」

「おや、なんですか急に?」

「ヨミ、透けてます!!隠してください!!」

「隠す?何を」

「何をって・・・」

「さっきと一緒の物をだな・・・」

「む、あぁ、これでいいですか?」


 そう言って胸元を再び手で覆うヨミ。これはもうあれだな、恥も外聞も捨てて女性用下着を要求するしか無いだろう。彼女達を連れていけば俺が変態扱いされることもないはず。そう考え、その旨を伝えようとしたのだがそれに待ったをかける者がいた。


ーふむん、ヨミほどの物となると無いかもしれませんよ。


 ”赫イ智慧”がそんな風なことを言ってきたのだ。

 あの、無いというのは?


ーサイズの話ですよ、あそこまで大きいと取り扱っている店も中々無いでしょう。


 なるほど、そういうことね。となるとオーダーメイドしか選択肢はないのかな?


ーそれもありでしょうけど結構なお値段になると思いますよ。


 まじか、それは避けたいな。俺は一応居候の身なので可能な限り迷惑は掛けたく無かったのだ、俺は一文無しなので一銭も払えないのである。

 しかしどうしたものか、このまま放置しておくのはありえない。今はまだ大丈夫だろうけど直に夏がやってきたとき、あの服装をさせておくのは色々と問題があるのだ。だって破壊力が半端ないもの。

 あれこれ考えてみたが良い案が浮かばない、だが”赫イ智慧”が明暗閃いたりと口を開く。


ー簡単ですよ、作れば良いんです。


 そっか、確かにサノスのときも作ったもんな。それじゃあ”赫イ智慧”、よろしく頼むよ。


ーえ?まずはサイズを測らないことにはどうにも・・・。


 俺は”赫イ智慧”にそう命じたのだが、帰ってきたのは呆れを含んだそんな返答だった。

 あの、測れというのは?


ーですので胸のサイズを測れと言っているのです。


 はぁ!?テメェ、サノスの時は測って無かったじゃねえか!?


ーあれは目分量で大丈夫でしたので。


 だったら今回もそれでいいじゃねぇかよ。


ーいけません、サイズに合わせないと色々問題があるんですよ。


 ぐぬぬ、使ったことがないから反論できねぇ。取り敢えず今は”赫イ智慧”の指示に従う他ないだろう。


ーそれで良いのです。取り敢えずはサイズを測りましょうか。


 若干威張りの色が見える声色でそういった”赫イ智慧”、しかし測るってどう言う風に・・・。


ーメジャーです。


 その声の刹那、虚空から現れたのは一本のメジャーである。もしやこれで測れってことか?


ーそうです、指示は出すので自分でやってください。


 ”赫イ智慧”はそういうがそれは少し難易度が高かった。女性の手も握ったことがないのにいきなり胸を触れというのは・・・。


ーはて?触るんじゃなくて測るんですよ?もしかしていやらしい事考えてます?


 うぜぇ、何時からこんな風な子になってしまったのだろうか。

 まぁどっちにしろ俺が触るっていう案は無しだ、ここは同性であるテスラに任せるとしよう。


「テスラ、これでヨミを測ってやってくれ」

「なるほど、人間の女が着けるというブラジャーを作るのですね!!」

「そうはっきり言ってくれるな、指示は出すからよろしく頼む」

「かしこまりました、お任せください」


 良い返事が聞けて満足だ、俺はテスラに頷き返した後部屋を出る。

 さてじゃあ”赫イ智慧”、”魔法通話”で指示を送ってやってくれ。


ーえ?自分でやらないんですか?


 ”赫イ智慧”が不思議そうにそう聞いてくる。まぁでも甘んじて受け入れよう、これは保身のためだから。そう思っていたのだが、どうもその態度の原因は他の所にあったらしい。


ー私から彼女達に信号を送ることは出来ませんよ、現に今までやってこなかったじゃないですか。


 どうも出来ないことを命じられた故の態度だったらしい。でも確かに今までやってこなかったかも。

 じゃあなんだ、俺が指示しなきゃならんのか。


ーそうなりますね。


 ・・・なるほど、まぁ仕方ないか。俺は一旦深呼吸して、隣室にいる彼女たちに話しかけた。

思いついたネタを消費しようとしたものの、オチだけが思いつきませんでした。

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