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#7: プロジェクト ―仮想世界移住計画―

 


 ※この物語はフィクションなので実際にそうではないとは否定しきれるとは言えませんが、著者が適当に考えた設定であることには留意していただけると幸いです。



「まず、Xデーを説明する前に、なぜ三つの世界が収束するのかを説明する必要がありそうだな。なぜ三つの世界が収束するのか。それは次元の統一化によるものだと考えられる」


「次元の統一化?」


「まぁ、言葉の通りだ。そして、あるものが操作して起きたものだと考えられる」


「いったい誰がやったんですかね……」


「推測だが、おそらく神がやったものだと考えられる」


「神っているのですか!?」


 千代女が声を上げた。栖男も神など空想上の存在であると思っていたので驚愕していた。

 だが、兎莉生は冷静に千代女に突っ込んだ。


「……神殺しの将軍」


「あっ、そういえば神やっつけた人いましたね。失念しておりました」


「りおちゃんのところホント恐ろしいな……。まぁ、神がしでかしたものである可能性が極めて高い。目的はわからないがな。そしてその原理の構築はすでにできている。ここから原理を変えるのは時間的にも難しい」


「兄貴、原理変えなければいけないんですよね?」


「あぁ、難しいといったが今の原理を変えるというのは神が作ったそのものを変える意味だ。少しこんがらがる発言だった。申し訳ない。ならば、俺たちが原理を作ってそれを塗り替える。これならば時間的にも可能である」


「要するに神と同等のことを私たちで成し遂げることですよね?」


「そうだ。話がそれてしまったな。整理すると神は何らかの理由で3つの世界を収束させようとしている。それを俺たちが居場所を作ってそれぞれの世界の生物を生存させることが目的だ」

 栖男が手を上げた。


「質問。それって兄貴だけでできそうな気がするのですが、自分たちを集めた意味は何ですか」


「いい質問だ。自分たちを集めた理由はこの世界を知るためにひとまずそれぞれの世界の自分に合っておく。そうすることでこの世界はどうなっているのか知ることができるからな。実際残り二つの世界を知ることができた。今度は二つの世界をどうやってXデーの事を知らせ、作った居場所に誘導させるかだ。それは君たちの協力がないとできない」


「どうやってやるのですか?」


「そうだな、一晩それについて考えたのだが、りおちゃんの世界は幸いにもお偉いさんが家族であること、神の存在を知っているため、事実を知らせるのは容易だし、誘導も同様だろう。問題は相棒の方だ。それといった有名なものではないし、権力も持たない」


 権力のなさに栖男はぶつくさに


「すいません、お偉いさんでなくて」


「あぁ、すまん。まぁでも方法を考えなければこの計画は成し遂げられない。とりあえず、そっちの世界のことは考え中といったところだ」


 トリオは続けて説明した。


「さて、ここからが重要だが、仮にそれぞれの世界に説得ができても誘導しなければ意味がない。そこでXデーから一つに収束する時のインターバルが現れる。それを活用する」


「一つずつ居場所に誘導はできないのですか?」


「実は、一つの世界に収束するとき、どの世界が反映されているか見当がつかない。そのため、今から居場所を作ると収束の際に消えてしまうリスクがある」


「なら3つに作ればいいのではないですか?」


「作りたいところだが、栖男の世界の方に時間がかかり、間に合わない場合もある。ここは手間の省略もかねてインターバルの間に居場所と入り口を作り、誘導させた方が確実であると踏んだ」


「なるほど……できるのですか兄貴?」


「できる。本番までに充分な試行を兼ねた信頼を用意してやるよ」


「わかりました。兄貴を信じます」


「私も信じます。兎莉生ちゃんもそうだと言ってます」


 兎莉生は一つうなずいた。


「ありがとう。とりあえず、俺のところはすでに事の伝えは終えている。今後のことだが、ひとまず俺の世界の紹介をした後、そのまま兎莉生のところに行ってことを伝えるが大丈夫か?」


「「大丈夫です」」「……ん」


「よし、ひとまずこれで終わりだ。まぁ、Xデーまでには時間はあるからゆっくり行くか」


「一ついいですか」


「なんだ?」


 栖男は不安そうな顔つきでトリオに質問した。


「兄貴……Xデーっていつ来るかわかるのですか?」


「んー……2週間ぐらいってところか、前後する可能性はあるがな」


「長いのか短いのか……」


「まぁ油断するとすぐ来るぐらいの期間だな。常にやることを意識して行動することを強く勧める」


「「はい!」」


 栖男の返事につられて千代女も返事した。


 ここから、トリオ達の消滅阻止の計画が始まった。


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