すでに、終わってたんだ
第4章に向かう前に宿屋に戻って一度休息。
今回第3章でいろいろあっただけに次も気は抜けない。
とりあえず本日はココでゆったりするつもりだ。
そう言えば、結局消えたサボはどうなったんだろうか?
神様に聞いてみようか?
もしかしてまたいつか出てくるのか?
いや、なんかもう出て来ない気がするな。
「あ、そういえばダイスケ、プレゼント見た?」
「プレゼント?」
ベッドに腰かけふぅーと息を吐いた僕にルーカがふと思いついたように尋ねる。
そう言えば第3章入ってからは見てないな。えーっと。
うわ、メンテナンスの補償としてすっげー数の石が……
12000ってことは4回10連ガチャ引けるな。
お金も120000か。ちまちま話数クリアで貰えてたから石1000金貨10000も+されてる。
折角だしガチャにもう一回チャレンジしてみるかなぁ。
そう思ってガチャ画面を開いてみる。
……ん?
んん~? おかしいなぁ。
コラボガチャが見当たらないぞ?
「どったの?」
「ルーカ、昨日まであったコラボガチャが見当たらないんだけど?」
「期間終了したんじゃない?」
期間っ!? え? 期間限定キャラだったの!?
というか期間なんかあったの!?
初耳だと言わんばかりの僕にえ? 知らなかったの? みたいな顔をするルーカ。
いつの間にか異世界コラボが終わっていたようだ。
今あるガチャは?
通常のガチャ、第4章用に特化したキャラピックアップ。第3章用ピックアップ。の三種類だけだ。
多分まだ第3章のエピローグクリアしてないからこの状態なんだろう。エピローグクリアした時点で第3章ピックアップは終わると思う。
……まぁ、あれだ。異世界コラボキャラは、縁がなかったんだよ。
えーと第4章ピックアップの出現キャラは……サボッ!? サボじゃないか! お前、こんな所に居たんだな。
ということは付いてくるつもりなのかアイツ?
☆4サボ、☆5サシャ、そして☆4ケンウッド。これがピックアップキャラのようだ。
お爺ちゃんがピックアップになっとる……
つまり、出てくるのか、お爺ちゃんオリジナルが!
でも、このピックアップ、必要なさそうだしなぁ、サシャはオリジナルが二人も居るし、サボは居なくなるし、お爺ちゃんは腰が痛いし。
うん、このままガチャ石は持っとこう。あ、折角だしサシャとフレンド登録しとこう。そうすれば居なくなってもコピーサシャゲットできるし。
危険な状態ならストックに入れられるし、オリジナル二人も養うよりは安全だと思う。
「と、言う訳でサシャ、フレンド登録お願い」
「「えー。仕方ないなー」」
二人から同時にフレンド登録が来た。
文字表示がバグった。
意味不明な言葉の羅列がががががrfwlえ。
はっ!? あまりにも衝撃的な状況に思考がバグってたよ。
とりあえず神様にお願いメール。フレンド登録画面バグっちゃったてへぺろ。
―― って、なんでサシャが二人いるの!? ――
あ、しまったこれについては報告してなかったや。
なんかさー、サシャが敵になった時になぜか味方にサシャが居たんだよ。そのままサシャ対サシャの闘いになったんだけど、これってもしかしてバグ?
―― バグだよっ!? ――
あ、やっぱり?
てへっと告げた瞬間、何処からともなく神様の絶叫が聞こえた気がした。
咆えたよね今。
さて、とりあえずさバグの村はバグだらけだったけど、次の街はどんなバグがあるのかね?
僕、なんかそっちの方見付ける方が物語楽しむより楽しくなってきたよ。
神様、僕頑張ってバグ探しまくるよ。
さーて、次は何徹になるのかな。皇国に行くのか帝国に行くのか、それとも道中で終わるのか。
とりあえず、村でこの規模なら国でのバグはおっそろしいことになると思われる。
ねぇ神様、その辺り、準備は万端かい?
―― メンテナンスさせてください。いや、マジで、二日ぐらいください ――
弱気だな神様。
しかし、二日もかよ。
―― その間4章のケンウッドの家辺りまでは進めていいからそれ以降には進まないで、本気でお願いします ――
どうやら僕がケンウッドの居場所まで移動している間に街中のバグを取り除くそうだ。まぁ穴だらけになりそうだけど頑張って貰おう。
道中にあるらしいケンウッドの家までは向っていいらしい。
「お爺ちゃんの家まで?」
「ってことは国とは別の場所にあるのかな?」
「行ってみれば分かるでしょ、ねえケンウッドお爺さん」
「はて、儂の家どこじゃったかいの?」
こらイリス、おじいちゃんにそんな事尋ねてもまともな答えが返ってくる訳ないだろ。
もはや痴呆症患ってるんじゃないかと思えるおじいちゃん。彼に回避以外を期待するのは止めた方が良いのであった。




