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バウンティーハンターの消失

 ナルタの一撃が敵一体を抹消する。人体消滅レーザー銃だ。怖い。

 パルマが絶望し、ギドゥがその場に佇んだままフッと声を漏らし、カルシェが残った敵を水撃で撃破する。

 うん? 何か今二人程攻撃しなかった気が……


 次のWAVEでシークレットが鎌で一閃。敵は当然全滅です。

 最終WAVEに移行し、シークレットの必殺発動。

 今回の貴方の罪を数えましょエクスキュート・メイデンは突然四人のカン○タ……じゃなかった、えっと頭に顔が隠れるフード? を被った屈強な男が四人現れ鎖分銅を投げつけ、敵1体の両手足を拘束。そして四方向から引っ張り始める。

 え、ちょ、それは流石に……


 シークレットの必殺スキルは鉄乙女ではなく処刑器具をランダム召喚して攻撃するタイプのようだ。目の前で恐ろしい光景が繰り広げられて敵が一人、光と化して消えていく。

 南無ー。迷わず成仏してくれよ、マジで。

 そしてアニキがバギーで敵1体を轢き逃げ。きりもみ回転で吹っ飛んだ敵が消滅した。


 残りは1体。

 パルマが絶望し、ギドゥがその場に佇んだままフッと声を漏らし、ナルタがロケットパンチで敵を吹っ飛ばした。

 うん、やっぱりパルマとギドゥ攻撃してないね。

 つか殺し屋仕事して。フッとかカッコ付けてればいいだけじゃないんだよ?


 戦闘が終わったのだけど、暗殺者共は増える一方。

 どうやらまだ終わらないらしい。

 6話目をタップすると、サボが仕方ねェ、ココは俺に任せて逃げな。と告げて来た。

 どうやら次の話は逃走戦のようだ。


 パルマが絶望し始めたので手を引いて逃げることにする。

 これで、いいんだよな。

 サボを残して僕らは逃げだした。

 別に逃げなくても魔王様の一撃で全滅させれそうな気がしないでもないけどね。


 ふと戦闘音が聞こえなくなったので、逃げてる途中で振り向けば、ついさっきまで闘ってたサボたちが消えていた。

 どこ行ったんだ? 倒したのか? 倒されたのか?

 倒されたならアイツが闘ってた数十体のアサシンがこっちに来る筈なんだけど、その気配は無い。

 ついでに随時補充されてたアサシンたち相手にしていたサボがもう居なくなってるのがおかしい。


 多分だけどプレイヤーが一定距離離れるとサボは消え去り次のイベントに向かった事になるんだろう。

 ここでサボを回収しようと舞い戻っても彼ばかりか戦闘痕すら見当たらないと思われる。

 ココはそれを踏まえて逃げる場面なんだけど……やはりバグ検証班(自称)としてはあえて戦場に戻るべきだろう。


「ちょ、ダイスケ? 逃げるんじゃないの?」


「何故逃げる必要がある? 相手は追ってこないのに?」


「え? あ、ほんとだ」


 逃げてるところ悪いんだけどアサシンの姿は一人も居なくなっている。

 皆次の話に向けて移動済みなのだ。

 つまり7話をタップして所定の場所に向かえば先回りしたアサシン達に出会えることだろう。


 まずはこっちのバグがないかを確認だ。

 そういう訳で、僕は引き返してサボの居た場所へとやってくる。

 当然のように誰も居ない。


「ここ、まだサボ闘ってたわよね?」


「くふっ。お兄ちゃんきっちく~」


「ははは。サシャさんや。僕の何処が鬼畜というのかね。お、誰かの投げたナイフ発見」


 一つだけ残されていたのはイベントの消し忘れか?

 まぁいいや。とりあえず回収してアイテムボックスに入れておこう。


「でも本当に誰もいないね。さっきまで暗殺者大量だったのに」


「あらら。これはちょっと問題ねー」


 苦笑しているのはマルサ。妖艶なお姉様は周囲を目ざとく見回しふふぅんと一瞬だけ笑みを浮かべる。

 んー。怪しい。帝国スパイらしいしね。

 ……んん、パルマとマルサが奴隷商にいたのは何か理由があったりするのかな?

 結局は三人を揃えておかないといけない、みたいな?

 あ、確かにそれは可能性があるな。

 特殊イベントというか特定の人物が居ないと選択出来ない話があるとか?


 そもそも三人ともを手に入れたのに神様から苦情も垢BANもないからおかしいと思ってたんだよね。

 つまり、何かしらのイベントがあって結局三人は揃えないといけないから、まぁいっか。と見逃されたんじゃなかろうか?


 そう思うとなんか悪い気はするな。

 本来はお金支払って残り二人を手に入れる必要があったのにその金使わなかった訳だし。

 まぁ、奴隷買うような金は無いんだけどね。


 そう考えると今回は上手いことできたってところかな。多分次からは既に神様のテコ入れで一人だけしか選択できないようにされてるだろうし。

 とりあえず金策に走らなくて済んだよ。そもそも金は既にガチャに回して金欠状態だったしね。


 でも、次の話始めるまではなにも無しか。適当に歩きながら所定の場所に向かうか。

 アサシンに追われてるはずなのになんてゆったりしてるんだろうね僕ら。危機感全然ないや。

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