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復活のサボ

 カッツェ君に案内されてサボの隠れ家にやってきた。

 なるほど、確かに入り組んだ場所で分かりづらい。

 でもカッツェ君によるとココにサボが住んでることは周囲の住民からは丸分かりで隠れ家になってないそうだ。


 隠れ家に辿りつき5話目の開始を待つ。

 すると、突然窓ガラスの内窓から何かが飛んで来た。

 座っていたパルマの側頭部向けて直進する飛来物は、直前に割り込んだナルタの側頭部にすこーんと当たってくるくる回転しながら床に転がった。

 そしてナルタは、というと、少し頭が傾いだだけで無傷である。頭がかゆかったとでもいうように無表情で側頭部をさすっていた。

 さすが古代兵器。防壁としてはこの上なく頼りに出来るや。


 ギドゥが早速射線を追って相手がどこに居るのかを突き止める。

 よし、行くぞ皆!

 相手をぶっ倒してやる。


 と、行きまして現地に向かってみれば、そこには狙撃手らしき帝国兵を倒した状態のサボがいた。

 お、お前……生きてたのか!?

 てっきり神様のバグでこの世界から消えたと思ったのに!?


「ふっ、遅かったじゃないか。もう倒しちまったぜ?」


 ニヒルに微笑むサボテン生物は、くるくるっと銃を回してホルスターへとしまい込んだ。

 そこでダーンと一発銃声が響きホルスターに穴が開く。

 アホか。

 そして良かったな。もう少しホルスターに密着してたら暴発してたかもしれんぞ?


 驚いた様子のサボは、僕等に気付いて慌てて態度を取り繕う。

 ふっとカッコ付けてますがさっきの見たら滑稽にしか思えません。

 しかしよく神様のバグから生還したよ、あんた漢やで!


「パルマだったな。大丈夫だったか?」


「え? はい。そちらのナルタさんに守っていただいたので」


 本来なら隠れ家に案内したサボが狙撃に気付いてパルマを押し倒すように飛び、あぶないっ。みたいなので間一髪助けるらしかったんだけど、そのイベントが丸々潰れてしまったようだ。

 そしてなぜサボがこっちにいるのか。

 それは助けるイベントが終わった途端あいつか。と叫んだサボが一人飛び出しこの場で狙撃手を無力化。


 多分瞬間移動するように見せかけて新しくサボを作ったんじゃないかなってイリスが言ってました。

 つまり、狙撃手は既にサボに征圧された状態でココに居て、なぜかパルマを狙撃。

 狙撃からパルマを助けたサボは外に出て走り出した瞬間この世界から消されるのだ。

 そして僕らがココに辿りついた時、入れ替わった第二のオリジナルサボがまるで今まで僕らと居たかのようにしれっと仲間に入って来たのである。

 ……なんか、そう考えると仲間が別人と入れ替わったみたいで怖いなオイ。


 あれ、確かシオは三人とも新しくオリジナルが作られてたし、シークレットは死んだ後に過去のイベントに戻って、でも記憶はシークレットのままで……

 あ、これ、考えちゃいけない奴だ。うん、思いつかなかったことにしよう。

 何か致命的な答えに辿りつきそうになったので僕は心のゴミ箱に3Pシュートを打ち込んだ。


 さってとりあえずある程度の疑問はスルーしてしまわないとこの世界は生き残れそうにないからな。神様が復帰するまでどんどん進めて行こうか。

 と、思った次の瞬間、仲間がやられたことに気付いた帝国兵の多分暗殺部隊? が僕らに襲いかかって来た。


 サボがそいつらを撃ち落とし撃破していく。

 そして、余った奴らが正面に陣取り戦闘態勢。

 どうやらサボが討ち漏らしたこいつ等を倒すのが今回の闘いのようだ。


 サボは今回NPCとしては使えないようなのでサシャ、パルマ、マルサの三人から選ぶことになるようだ。

 そうだな。毎回サシャじゃ他の二人を見ることは出来ないし、今回はパルマ次回はマルサを起用してみようかな。

 パルマと共に戦場に向かうのはナルタ、アニキそれと……


「ぜひ、ぜひに私めにもう一度チャンスを!」


「ダイスケ君、私も闘っていいかな? さすがに、狙撃や暗殺は悪だよ。断罪しなきゃ」


 カルシェがワンチャン願って来たので快くオーケーし、シークレットが断るとヤバそうだったので参加して貰う。最後の一人は? 折角活躍してくれたしギドゥさん行ってみる?

 と、言う訳で、壁役はナルタ、アタッカーにアニキ、シークレット、補助にカルシェ、遊撃にギドゥ、サポートキャラにパルマの六人で戦闘開始。


 黒ずくめの男達がまずは三体。

 魔法処女シークレット・メイデンが一番レベルが高かったこともあり先制一番乗り。

 硫酸を投擲して無数の敵を一瞬で撃破。肌の溶けたらしい男達から悲鳴が上がる。

 黒ずくめだから分からないけどやっぱり恐ろしく容赦ない攻撃だねシークレット。


 次に行動を起こしたのはアニキ。「シッ」と短く言葉を吐いて拳を叩きつける。

 肉体言語ですね。さっすがアニキ。

 そこにシビれる憧れ……はっ!? あ、あぶねぇ。ルーカ化しかけていたぜ。

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