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この人、光属性じゃなくて闇じゃね?

「行きますっ」


 いつものメンバーを選んで戦場に送り込む。

 敵のスキンヘッドも大声上げて仲間を呼び、自分は控えに回ってゴロツキ三体との闘いが始まる。

 正直レゴウに比べりゃ雑魚ばっか。ちまちまデイリーミッションクリアしてる御蔭か苦戦するほどの敵じゃない。


「フハハ、喰らえぃ!」

「オラどけェ、轢いちまうぞッラァ!!」

「神の裁きを!」

「腰が、痛いのぉ」

「皆様、底上げ行きますよー」

「罪人は溶けてくださーいっ」


 味方の攻撃。リーハが楽しげに敵一体を蹴りつける。

 これだけでHP半分減ったんだ。その敵と周囲を巻き込んでバギーで突っ込むアニキ。

 直線状にいた敵全員がダメージ喰らった。HP減ってた一体は即死です。


 さらにダメージ喰らったゴロツキに天罰のロザリオによる攻撃。

 光の柱が空から襲いかかり、ゴロツキ一体が天に召された。

 そしてお爺ちゃんが腰をぽんぽんと叩く。

 サクヤが舞い始め、皆の攻撃力と防御力を上昇。

 そしてシークレット・メイデンが謎の瓶を取り出しゴロツキにぶつけた。

 ガラス製なのかそれとも割れやすい透明な材質なのか、頭に当った瞬間容器は砕け散り、内部の液体がゴロツキに襲いかかる。


「ぐぎゃあああああああああああああああああああああ!?」


 ひ、ひでぇ……

 まさに拷問としか思えない光景が……

 え、何コレ、魔法処女怖い……

 光と化していくゴロツキを見て全身を震わせる僕でした。


「WAVEが移行します」


 イリスの無機質な言葉と共に新たなゴロツキ三体が出現。


「ウオオオオォォォォォォォッ!!」

「ゲホッ、ゴホ」

「さぁ皆さん祈りましょう」

「水弾三連、行きます!」

「おっと、こいつは貰ってくぜェ」

「その首、狩らせていただきますッ」


 リーハが咆え猛り味方の戦闘力が増大する。

 ケンウッドが咳をする。

 意味も無くレスティスが祈り始め、HP満タンのお爺ちゃんを回復。

 サクヤの三連弾がゴロツキ三人に均等にブチ当たる。

 その内の一人に突撃したアニキがナイフをパクッた。ダメージを受けたゴロツキが光の粒子と化していく。

 そして、シークレット・メイデンが鎌で一線。扇状に存在した二体のゴロツキの首が空を舞った。


 ショッキング過ぎる……見学してる人々の中には子供もいるんだぞ!? これ絶対トラウマになるだろ!?

 しかしシークレット・メイデンはそんなことなど気にする気も無いと、悪人の断罪に集中していらっしゃる。


「最終WAVEです」


 さっき背後にバックステップして控えに回っていたスキンヘッドとゴロツキ二体が出現。


「喰らうがいい」

「主は来ませり」

「水神破砕線」

「秘奥・白蓮爆砕撃」

「節々が、痛いんじゃぁ」

「行きます、貴方の罪を数えましょエクスキュート・メイデン


 リーハの火炎ブレス。スキンヘッドの6分の1位HPが減る。

 ゴロツキ達は半分だ。

 サクヤとレスティスの直線攻撃がゴロツキ二体を単騎撃破する。

 お爺ちゃんはその場でスタンし、アニキの連撃が……そう言えばこのスキルも即死付いてんだよね。確率は低いらしいけど。


 それでもまだ半分以上のHPを残しているスキンヘッド。

 自分の攻撃を待ち、全力でこちらを倒そうという気概を持っている。

 だが、哀しいかな、その直前にシークレット・メイデンの必殺が襲いかかった。


 地面から出現する鉄の拷問器具。何だっけあの女性を象った奴、内部に無数の刺が付いてるの、あ、アイアンメイデン。鋼鉄の処女とか言う奴だ。

 とーっとシークレット・メイデンが飛び上がり、スキンヘッドを蹴りつける。

 衝撃でたたらをふみながら後ろに下がるスキンヘッド、そこにはアイアンメイデンが開かれた状態で待っていた。


「貴方の罪を数えましょう」


「ぎ、ぎああああああああああああああああああああああ―――――――ッ」


 ひ、ひぃぃ。

 なんか酷い光景が。

 鉄の処女が閉じられ男の汚い悲鳴が轟く。

 魔法処女怖い魔法処女怖い。


 鞭を伸ばしてアイアンメイデンをくるくるっと巻き付けるシークレット・メイデン。

 そのまま鞭でアイアンメイデンを持ち上げると、空中で独楽を回すようにアイアンメイデンを仰向けにして鞭を離す。

 くるくると回りだしたアイアンメイデンは赤い飛沫を迸らせばかりと開く。

 スキンヘッドの男だったモノが吐き出され、地面に付く寸前光の粒子と化して消えて行った。


「あら、まだ罪が償い切れていないのに……」


 あれ以上何するつもりだったんですかシークレット・メイデンさん……


「戦闘、終了ですね。では失礼します」


 それだけ告げて魔法処女は去っていく。

 ありがとう魔法処女、またいつか魔法処女。君の活躍は忘れられない。

 この人には絶対に敵対しないようにしよう、そう、心に固く誓う僕でした。

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