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出現するルーカのアニキ分

 街の中へと案内され、宿屋を紹介される。

 宿を決めた後はシオに連れられ騎士団詰め所に。

 どうやらシオさん先走って一人で闘いに向かったようで、団長さんに怒られ始めた。


 団長さんはクマのようにでっかい筋肉質の男で、多分さっきの野盗との闘いで見掛けたら頭目だと勘違いして倒していただろうくらいに顔が厳つい。

 一通りシオを怒り終えると、おっさんがこっちに向き直る。


「迷惑掛けたな坊主。俺はこの国の守備団長をしてる。グラッツだ」 


「あ、こちらこそ。ダイスケと言います」


 自己紹介したらおっさんじゃなかった、グラッツからフレンド申請が飛んで来た。

 まぁ、初めて会うキャラだしとりあえずフレンド登録しとこうか。守備団長だしそれなりに強いだろうし。


「この国で休むのはいいがな、夜は絶対に出歩くな」


「夜?」


「ああ、最近この国に出没し始めた快楽殺人者レゴウとかいうのが夜間殺害を繰り返してる。死にたくなけりゃ出歩かないに越したことはない。とはいえ、それでも出歩くモノ好きが後を立たんのだがな」


 溜息を吐いて告げるグラッツ。

 聞いたキャラにおおぅと呻きが漏れてしまった。

 ここで来たかレゴウ。ふふ、あの時の恨み晴らしてくれよう。

 多分だけど9話か10話で闘うことになるだろう。ボス扱いとかじゃないかな。

 とりあえずまた日が変わりそうだしデイリーミッションクリアしとこうか。


 イリスが居てくれるからか、サクヤのレベルが上がったからか、結構危なげなく闘えた。

 流石に数人死んだけど今回はおじいちゃんが頑張ってくれたので敵の攻撃を殆ど喰らわなかったことも勝因だろう。

 村人Aとレスティスが死んだくらいだ。


 デイリーミッションを終え、デイリープレゼントを全部貰った僕は自分の持ちモノを確認する。

金貨       32500

召喚石       4500

フレンドポイント 11600

パワーリング、スピードリング、マジックバングル、蝙蝠の羽、トカゲのしっぽ、ゴリラのう○こ、壊れたこけちゃん、こけし×2、世紀末下っ端セット、ヒャッハー盗賊団頭目ブラッディレイブン召喚チケット


 石、溜まらないなぁ。

 やっぱりお金使って増加させないとガチャはあんまり回せなさそうだ。

 でもこの世界金の使用場所が多いんだよな。どうにか金策方法考えないと。


 とりあえず、戦力増やす意味も考えてブラッディレイブンだっけ? 随分廚二的に恰好良さそうな響きの名前である。というか、盗賊団名ヒャッハーって……

 いつの間にか手に入ってたゴリラのう○こは捨てていいだろうか? なんでこんなもん持ってんだ僕は?


 とりあえず、チケット召喚だな。

 宿屋に戻ってメイン画面を開く。

 イリスにチケットを使うと告げると、アイテム所持確認画面から対象を選択することで使えるらしい。

 言われるままに選択してみる。

 宿屋の一室の床に魔法陣が描かれキラキラキラ。どうやら☆5ではないようで大したエフェクトは無かった。


 現れたのは箒頭に目元にハートに矢が刺さったマーク。顔は白く塗りたくられ、何処のヘビメタバンドのボーカルですか? と言いたくなる姿だ。

 服装もカラスの羽根で作ったジャケットだろうか? 妙にあったかそうである。着てる服がそれだけなので上半身の裸体はほぼほぼ丸見えだ。ジャケットもジッパー閉じてないから胸から腹から腹筋から全部丸見えだ。腕の筋肉はさっきのグラッツ以上かもしれない。

 銀ラメベルトにはメリケンサックが取り付けられ、ズボンもなんか刺々しい。


「ほぉぅ、俺が盗賊頭と知ってて召喚したのかクソガキ共?」


 怖っ!?


「ぶ、ブラッディレイブンさん!?」


 しかし、僕が引いた横からルーカが飛びだして来た。


「あん? なんだテメーは?」


「あ、アニキーっ、アニキ――――ッ」


 感極まって抱きつくルーカ。対するブラッディレイブンは凄く迷惑そうに首根っこ引っ掴んでルーカを引き剥がす。


「誰だテメーは、いきなり何しやがるッ」


「あー、そのブラッディレイブンだっけ、それについては話しがあるんだ。まずは聞いてくれないかな」


「……チッ、クソガキの言葉なら聞かねぇ訳にはいかねぇか」


 ああよかった。一応僕の事をマスターと思ってはくれてるみたいだ。

 落ち付くのを待って、僕は彼がオリジナルとは違いコピー体であることを告げておく。

 オリジナルはイベント戦で魔王に殺されたとも。いや、事実だし問題無いよね?


「そうか、俺のオリジナルはもう死んでやがるのか。……で? こいつが俺をアニキ呼ばわりしやがるのはそのせいか?」


「みたいだな。なんかあんたの部下と共に俺たちに向かってきてた時ルーカと知り合ってたんだと思うんだけど」


「そうよ! あの悪夢の光景の中、アニキは身を呈して私を助けてくれたのよ。男らしいってアニキの事を言うのよダイスケ! あんたも少し見習いなさいっ」


 知るか。ヤンキー見習っても僕に必要な技術は身に付かんわっ。たぶん。

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