次章に向けて
「いやー、なんだろ、僕のガチャ運良すぎじゃないかな」
「多分、今ので運全部使い果たしたわね」
「ちょっとセフィーリアさんや、それは言い過ぎだぜ。はっはっは」
「じゃあ試しにもう一回10連回してみなさいな」
「いいだろう、その勝負受けた!」
僕としては問題ないとは思うけど、流石にこんな神引きした後だとなかなか出ない気がしなくもない。
でも、今のうちに回しておいて運を戻すっていうのもありだよね。
今回は多分☆5はでないだろうけども、全く問題は無い。次の新キャラガチャで出ればいいのさ。
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「おお? 召喚されちまっただか。オラァ村人Aだぁ」
「ぶふぅ――――ッ!!」
やめろルーカ、笑ってんじゃねェッ!!
これは当然なんだよ。今丁度ガチャ運使い果たしたからだっつの。
次は☆5でるから、今は別にいいんだよっ。
「よーし禊は済んだしそろそろゲリンデルと闘いに行こうか」
「あら、もうガチャ引かないの?」
「今は神引きした直後だしね。しばらくしてから引くよ。今は言われたようにガチャ運なさそうだしね、次はゲリンデル倒した後、かな」
「なるほど」
セフィーリアさんに軽口返してから次章をタップする。
「さて、んじゃ準備はいいんだな。四天王ゲリンデルはこっちだ付いて来てくれ」
ヒーロー君オリジナルが告げる。
いや、今さっき君を引いたの見てたよね、スルーでいいのか?
コピーのヒーロー君もよし、行こうダイスケ君、じゃないよ、お前らほんとどうなの? せめて互いの存在認めてなんか言おうよ!?
街をでると即座に戦闘。
どうやらゲリンデルのいる場所まで何度か戦闘があるみたいだな。
なんかもう面倒だから皆に任せとこう。
自動戦闘開始である。
とりあえずヒーロー君達に付いて行けば良さそうだな。
なんか凄い速度で進んで行ってるから小走りにならないと追い付かないけどね。
何でそんなに速いんだ?
ゲリンデルまでの道のりはかなり楽だった。
しいていえば結構歩かされたくらいか。
運動してない僕にはちょっときつかった。
あ、ゲリンデル発見。
平地に魔物達の陣を敷いてこちらを待っていらっしゃる。
知将が聞いて呆れるほどに前線に出て来てるじゃないか。何やってんの!? 死ぬの?
「見付けた、ゲリンデルッ!!」
「おや勇者ヒーローではありませんか、わざわざこんな場所まで追って来たのですか、律義ですね」
氷の微笑とでも言えばいいのか、ゲリンデルが見下すようにヒーローを見た後、こちらに視線を向ける。
うん? なんですかその濡れた子犬みたいな目は?
あー、もしかして、内心では殺されたくない助けてくださいとか思ってるのかな?
ヒーロー君に冷徹に告げながら時折こちらをちらっちらと見て来るゲリンデル。
このメッセージ、届いてっ。という切実な涙目がなんか可哀想になってくる。
うん、分かるよ。今の台詞はシナリオにある台詞なんだね。そしてこの後ゲリンデル戦に突入する訳だ。
7話目をタップ。
戦闘開始したけど敵は雑魚な魔物達。
3WAVEあったけどヒーローと協力した僕らに勝てる訳が無かった。
8話目。ちょっと凶悪な魔物が出て来たけど魔王様には敵わなかった。
リーハちょっとは手加減してあげなよ。ほら、ゲリンデルももうやだ助けて魔王に殺される。みたいな目でこちらを見てるじゃないか。
んー、でもどうやって救おうか?
とりあえずシナリオ進めてみよう。
エピローグ前に救えば問題は無いだろ。
エピローグで死んでたらもう手の打ちようも無いけど。
9話目。なんか残ってた魔物が全員押し寄せてくる集団戦だった。
魔王様の一撃で壊滅した。勇者がダメ押しで必殺使ってガッツで生き残った魔物たちも殲滅だ。
なんかもうゲーム要素もなにもあったもんじゃないな。
この辺りは作りの甘さが目立つから後続用に伝えておくか。
開幕必殺の攻撃力が高過ぎる気もするし。あ、でもリーハ達の攻撃力が下がると僕が苦労するからそこはやらないでと伝えとこう。
ソシャゲ世界だし、プレイヤーが増えることを期待して作ったんだよね神様は。だとしたら後続プレイヤーがその内でてくるだろう。
その辺りを聞いてみると、一先ず魔王倒すまでは僕一人で検証していくらしい。
つまり、本編クリア出来る状態までしてからプレイヤーを呼び込むべく配信するようだ。