スキル強化と秘奥義
スキル強化っていうか、使えるスキルのレベルを上げるページみたいだ。
スキルは三つ存在し、通常スキル、パッシブスキル、秘奥義の三つが選べる。
ただし、秘奥義スキルは暗くなっているのでまだ使えないスキルのようだ。
アクティブにする条件は通常スキルとパッシブスキルをレベル10にして、剣自体のレベルを100まで上げないとアクティブ化出来ないようだ。
通常スキルに必要なのはスキルアップの書とかいうアイテムだ。
アイテムボックスにいくつあるかと覗いてみれば、なんか200個くらい貯蔵されていた。
他に使い道も無いので遠慮なく注ぎ込んで行く。
パッシブスキルに必要なのはパッシブスキルアップの書。これもまた200個。
早速全てを注ぎ込んで行く。
最初は1個づつだったのだけど直ぐに倍々で必要数が増えて行く。
レベル8まで上げると次は128個も必要になったのでここで断念。
増え過ぎだよ。これどうやって集めろと?
周回プレイするしかないかぁ。何処で手に入るんだコレ?
まぁいい、アイテム集めは後回しだ。
とりあえずここをクリアしてからだな。
でも、勇者の剣の秘奥義は凄いな。戦闘参加したキャラが戦闘不能になるごとに威力が上がるうえ、必中、無効化無効、回避不能、ガッツ、第二形態不可という属性付与てんこ盛りである。
いいなぁ、使えるようにしたいなぁ。
でも通常戦闘でこれ使えないよな。
六人だから最大で五倍の上昇効果を得られるけど大した威力になりそうにない。
そうだな。アニキイベント戦みたいに団体戦なら使える可能性はあるかな。でも村人君残して全滅とかいう未来を考えられないけどね。
あ、でも村人大量に出せるから……いやぁ、ないわ。
そんな危険イベント作られたらまず抗議するもんな。ホイホイ君潰しにセフィーリアさんと異世界越える気がするぜ。
うし、とりあえずこれぐらい強化しとけば使えるだろ。
村人君、さぁしっかりと使ってくれたまえ。
ずしりと渡された剣をやうやうしく受け取る村人君。
あまりにも神々しい輝き放ちだしたせいか持つ手が震えている。
レベル上げたら光りだしたんだこの剣。
眩しくって面倒だよね。鞘から抜くと光る剣。眩し過ぎるわッ!!
なんでここまで光る意味があるんだよっ!? 神様ちょっと光量抑えて、マジでッ!
「それでは、行って来る」
「うん、頼んだ」
受付済ませた僕らは3話をタップして別れる。
どうやら3話は観客席に向かった先で戦闘になるようだ。
僕らは全員でぞろぞろと観客席に向かう。
パルマさんや、ちょっと階段登りづらいから離れてくれませんか?
観客席向ったら観客席で暴れてるおっさんが居たんだよっ。
どう見てもアレが次の敵だよね。
僕はセフィーリアさんを見て無言でアイツを指差した。
セフィーリア、Go!
許可が出たとばかりに戦闘画面になると同時に突撃するセフィーリア。
メンバー決めてなかったから彼女一人だけになってるんですが……
まぁ、楽勝だったな。
蜂の巣にされた後にロケットランチャーで爆殺された敵はどんな存在だったかすら分かることなく散っていった。
哀れというかなんというか。何で暴れてんだよおっさんは?
暴れなければやられなかったのに。
とにかく、そいつが居なくなった御蔭で座席が開いたのでそこに座ることにする。
二日続けて勇者大会見学することになるとはなぁ。
あ、あの司会も一緒かぁ。
「ハッハー、皆ノッてるかーい? さぁ勇者の中の勇者を決める格闘大会。始まるよーぅっ。勇者ってのぁ実力だけじゃぁダメダメ。実力、勇気、運、そして仲間! カリスマ性を持つ勇者ってのぁ知らず超常的な存在が仲間になるもんさぁ、つまりはチーム戦、仲間と一緒に勇者の中の勇者を目指せ! ウィーアーレディゴーぅっ!!」
台詞も一緒だーっ!?
え、これいいの? 他の人たちもなんか、あれ、この台詞前に聞いたような? みたいに観客が首捻ってんだけど!?
しかも司会の人もあれ? この台詞前に言った気がするな? みたいな顔で小首捻ってる。
勇者大会IFが予想以上にメインストーリーに影響残してやがる。
「と、とにかく、この大会は32組みの勇者たちが闘い、勝ち残った最後の1チームに勇者の剣が送られるぜェ!!」
勇者の剣、残念だけど僕ら持ってるんだよねー。
もう一つ貰っちゃってもいいんだろうか?
あ、でもあのメンバーだと勝利は難しいかな?
そもそも途中で終わる大会だから貰えないのか。
そう言えばゲリンデルがなんか騒ぎ起こすらしいけど、僕らと一緒にというかリーハの隣で観戦してるんだけど、いいのかな?
まぁなるようになるか。できるだけゲリンデルさんが生き残れるよう頑張ってみるけど、ダメだったら諦めてね?