大会再び
魔王達もなんやかんやで勇者大会を楽しんだようで、宿に戻るとコピー達が帰って行く。
コピーリーハ1号は残って僕らと一緒に過ごすようだ。
村人君と勇者の剣貸してやるんだからしっかり使えよ。と上から目線で言っていた。
やや戸惑いながらもありがとうごぜぇますと頷いている村人君が大人だなぁって思った。
とりあえずここで一服したら、というかもう疲れたし一回寝るか?
まぁソレを行ってから二話目をタップしてみるかな。
んじゃま、寝るか。
おやすみーと告げながらベッドにダイブイン。
皆気付いてなかったけど僕一人夢の世界へと旅立っておく。
すやぁ~。
……
…………
………………
起きたらとりあえずログインボーナスをタッチ。
本日は行動力を増やすアイテムだった。
正直いらないっちゃいらない。
でも万一行動力無くなった場合、また砂漠で独りぼっち事件が起こったりする可能性もあるからあるに越したことは無いやつだ。
全く、行動力とか意味不明な物現実に持ち込まないでほしいよね、切れたら動けなくなるとか意味不明すぎる。
ま、今更過ぎるか。とりあえず2話タップして進めますかいね。
ぽちっとな。
えーっとたしか大会会場の前辺りでイベント起こるんだっけ。
んじゃ向うとするか。
僕はオリジナルキャラを引き連れて大会会場へと向かう。
受付があった場所に行ってみると、なんと……
なんと、大会受付が始まっていた。
え? いや、昨日終わったよね勇者大会。
え? また始まんの?
「オルァじゃまだーっ」
うわ、なんだ? 筋肉達磨!?
スキンヘッドの筋肉達磨が並んでいた勇者候補達を跳ね飛ばし始める。
しかも何故か僕等に向かって来た。
「これが2話の戦闘か。面倒臭い。ウッディ、ダイサク、シュヴァイツァー、ファラシオン、ついでに即死予防でケンウッドよろしく。あ、もう一枠あるか、んじゃアニキよろしく」
ファラシオンをNPC枠に入れて戦闘開始。
敵は1体だけどHPが多いので、出来ればメインキャラで行きたいところだけど、折角きんにく野郎が相手なので同じ筋肉だらけで行こうと思ったんだ。
結果? 最悪でした。もう二度とやらねぇ。
肉体同士ぶつかり合ってテカリだすウッディとか、汗に塗れて笑顔のダイサクとか、ぬははと笑いながらふんぬと力比べするシュヴァイツァーとか。ファラシオンとか滑ってたし。
なんとか敵のHPを全損させて倒せたけどさ、男祭りはもう二度と見たくないと思った闘いだった。
しかし、戦闘終わって改めて見てみるけどさ、どう見てもこれ、勇者大会始まろうとしてるよな。
リーハたちも予想できているようでうわぁっと嫌そうな顔をしている。
闘うだけ闘ったのでもう一度やれと言われても、しかも途中でゲリンデルによる横槍が入ると分かっている大会を楽しむなど出来ようはずも無い。
「我、今回はいいかな……」
「でも3話入る前にエントリーはしないといけないっぽいよ」
ルーカの指摘にマジか、と思わず唸る。
見学だけはダメなのか?
仕方ないなぁ、えーっと。あれ、ちょ、何で皆視線を逸らすの?
自分を選ぶなって? ちょ、待って、皆逃げんなよ!?
「仕方ない、ネビロヌ、悪いけど出てくれ」
「仕方ないな。我は前回でていなかったからな」
「ああ。そう言う関連でナルタと……チハヤ、セルジュ……後誰が出せそうだ? いや、仕方無い、頼む出てくれ爺さん」
「えー、嫌じゃ」
折角ストックから出したケンウッドに断られた。
仕方無いのでオデーブ君を代わりに出す。
あとは一人、か。村人君、頼んだ。
「え? オラが行くだか!?」
勇者の剣を持った彼なら多少は……あ、そうだった、剣強化しようって昨日思ってたんだっけ。
えーっと、面倒臭いな。でもとりあえずやっておくか。
折角なので思いだしたが吉日とばかりに強化画面を開く。
えーっと必要なアイテムを投入していくとグレードが上がるのか。で、武器レベルはお金を投入、ね。
お金は既に底を付いた状態から増やしているから今はそこまで余裕は無い。
とりあえず数百位必要になる位までお金を投入してみよう。
で、あとはアイテム投入。
何か知らないうちにゴブリンの腰布とかゾンビパウダーとかいろいろ入手していた。
で、伝説の剣を強化させるアイテムは……
勇者の扱っていた剣や防具らしい。
これ、どうやって手に入れるん? って思ったんだけど、既にいくつか手に入ってたわ。
格闘大会で手に入るようだ。
昨日闘いまくったしね。なんか無駄に一杯あったから二つもグレード上がったよ。
とりあえずこれくらいでいいか?
んじゃ村人君後はよろしく。
「そりゃええんだけども、そっちのはせんでええだか?」
指摘された場所を見てみれば、武器強化の所にもう一つページがあったようだ。次ページへの三角マークが点滅していた。
まだ強化要素でもあるのかな?