ベスト8戦開始
コピー魔王達と一緒に観戦する。
ついに16試合が終わってべすと8戦に突入。
初戦勝利の勇者ピン・チー、勇者マケスギ、勇者ボロマケー、勇者ジバーク、勇者チョロスケ、勇者モーダメーの勇者チーム。
対戦者はコピーリーハ四号、カルシェ、レスティス、ミゼラ、Gババァ、俺の尻で泣け。
これはもう、勝利は確実だろ。
そう、思っていた。
戦闘開始と同時に勇者たちが走りだす。
Gババァが閃光とかして勇者一人を粉殺。粉のようにぶっ倒したのってこんな言い方でいいのかね。絶対粉殺なんて言葉無さそうだけど、どう見ても粉殺なんだからこの表現がいいよな、たぶん。
ミゼラが全体凍結魔法を放ち、勇者3人の足を止める。
そして……俺の尻で泣けが相手に尻向けて仁王立ち。
ぶ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ぷすっ
それはまさにスカンクの一撃と呼べるものだった。
予期していた魔王達が一斉に逃げだす。
足が凍りついていた勇者たちが悶絶する。
だが、モーダメー君は諦めなかった。
必死に足を動かし俺の尻で泣けの尻に特攻、俺の尻で泣けがやらせるか、とばかりに盛大に屁をひり出すが、モーダメー君は勢い任せて俺の尻で泣けを場外へと押し込む。
自分自身諸共俺の尻で泣けを場外に押し飛ばした。
そして、勝者が確定する。
「勝者! 全員勇者チーム!!」
想定外の勝者である。
確かにモーダメー君は場外に出てしまった。
俺の尻で泣けの尻に埋もれるように、「もーだめぇー」とか言いながら気絶した。
しかし、足を凍り付かされた勇者マケスギ、勇者ボロマケー、勇者チョロスケの三人は気絶しながらも闘技場内に立っていたのだ。
魔王パーティーは全て場外、つまり、場内に残っていたチームが勝者として優先されたのであった。
まさにオナラにやられた魔王様、だな。
というか、弱いと思った全員勇者チーム。無駄に勝ち上がるなぁ。
次に対戦すると思われる魔王はリーハコピー一号、シークレット、サクヤ、サシャ、サシャ、ケンウッドコピーになる筈だ。これはさすがに勝てないだろう。
その魔王様と犬チームは別の勇者チームと対戦。サシャ二連撃に耐えられるチームの訳もなく、まさに圧勝してベスト4に進出してました。
あいつら結構強いよな。オリジナルのリーハ達でも苦戦するんじゃ……いや、開幕必殺と初回奇襲即死全体攻撃とセフィーリアのオンパレードだもんな。勝てそうにないわ。
特にセフィーリアさんはどんなチート力発揮するかわからないし。
リーハコピー二号、ゲリンデルコピー、ナイチンゲルダ、ダイサク、シュヴァイツァー、カミナの六名はなんと勇者ヒーロー君達との闘いだ。
これは胸熱展開になるんじゃないか?
まずはゲリンデルコピーによる即死全体攻撃。
これにはヒーロー君達四人が耐えきった。
え、助っ人二人? 死んでますが何か?
シュヴァイツァーの攻撃をリーハンが視線すら向けずに避ける。
あいつ、爪見たまま避けやがった。
リベリオがここで特攻。ダイサクと両腕組んで力比べを始める。
いや、おかしいだろ。
ターン制じゃなかったのか!?
―― リアル制ターンバトルだよダイスケ君。敵のスピードがこっちより高ければそっちが優先されるんだ ――
おいおい、戦闘設定変わるとかおかしいだろ。ソシャゲとしてやっちゃダメだろ。
「サクヤ!」
「はい、お任せを! 水流演舞!!」
サクヤさんが舞を舞ってヒーロー君の攻撃力と防御力を上昇させる。
何をする気だ?
「行くぜ、秘奥義魔王消滅剣!!」
何ソレ~~~~~っ!?
ヒーロー君の必殺発動。敵全体に超絶大ダメージ。
あ、全滅した。
なんだそれ、めっちゃ攻撃力高い。
あ、そっか、その為のサクヤさんの舞いだ、アレ結構攻撃力上がるんだな。
ちょっとサクヤさんについては上方修正しとこう。
「おのれ勇者めぇぇぇ!!」
魔王様第二形態。
リーハ二号はレベル80くらいだけどこれを一撃で全損させちゃうのか。
勇者強いな。レベルはどのくらい……って、オイ神様、これ酷くね?
勇者のレベル120とかなってんだけど。
―― ああ、それ? オリジナル魔王のステータス上げた御蔭でヒーローの実力が弱くなったからレベル上げることにしたんだ ――
つまり、実力伯仲とかそんな感じか。魔王が実力上がれば勇者のレベルも上がる……と。
最悪だな。
セフィーリアさんとかに伝えといた方が良いだろうか?
いや、今のを見てれば大体分かるか。負けるなよリーハ。
っと、それはともかく第二形態の魔王さんだ。
これがまた火炎ブレス放ってるんだけど、勇者パーティーのHP減らしただけで相手のターン。
ヒーロー気合いの一撃でHP全損。魔王コピーとはいえ、一撃死は酷過ぎると思う。勇者の実力上げすぎじゃないか?