表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

163/248

四天王、中間の存在は即殺されるが運命(さだめ)

「おいおい、遅かったじゃないか」


 そんな台詞をほざいたのは氷の玉座に座っていたポポスポ。

 謁見の間を氷でデザインした室内で、ポポスポ君がふんぞり返っていた。

 彼以外見当たらない。孤独な王でいいのだろうか?


 というか、街から一直線にここに来たし戦闘らしい戦闘は皆無で来た筈なんだけど、遅かったは無いと思うんだ。

 でも、闘うのは良いけど開幕必殺はきついな。

 ここは回避キャラで固めるか。


 戦闘キャラはナルタ、ミゼラ、ケンウッド、Gババァ、ギドゥ、ウッディ、かな。

 一応ナルタは状態異常無効があるから雪だるま化はしないだろう。

 ミゼラは氷属性だし、ケンウッドとGババァは回避できれば普通に強い。

 ギドゥ回避専用だ攻撃は期待してない。


 ウッディ? とりあえず余った枠を埋めようと思って。

 筋肉達磨だし勝てるとも思えないよ。

 さぁ、勝負!


「雪だるまになっちゃえー」


 開幕必殺によりポポスポの攻撃が刺さる。

 何とミゼラとウッディ、ついでにギドゥが雪だるまに変化した。

 おい、いきなり半分の人数って……


 案の定、状態異常が利かないナルタ、そして吹雪を全弾避けきったケンウッドとGババァのタッグ。

 元老人と老婆だから気が合うのだろうか、なぜかワルツを二人で踊りながら回避してやがった。

 余裕あり過ぎだろ。


「天下唯一!」


 反撃とばかりにケンウッドの一撃。89回の9999ダメージによりポポスポは即殺された。


「ふっ、一撃じゃ」


 いや一撃じゃなかっただろ。なんか89回あたたたたとか言ってたじゃんか!?


「ごふぁ!?」


 うん、たった三人でも過剰戦力だったわ。

 血を吐いてぶっ倒れたポポスポ。

 力が無くなったせいか魔王様の変身が解けた。


「おお、復活だ!」


「魔王が雪だるまになっていれば世界が平和でよかったんですけどね」


 そう言えばサクヤさんだしたままだった。悪口言わないで。魔王様がヘソ曲げちゃう。


「クソ、まだだ。まだ負けないッ」


「良かろう。次は我が直々に引導を渡してくれる。魔王を雪だるまにした愚かさを悔いて死ぬがいい!!」


 あ、これ相当恨んでるや。


「いいよ陛下、こうなったら僕の本当の姿を見せてあげるよ。後悔しなよダイスケ。僕の本気を喰らうが良いっ!!」


 第10話は第二形態のポポスポと闘いか。

 戦闘キャラはナルタ、ジト目モブヒロインハルコ、ケンウッド、Gババァ、リーハ、貧乏くじ令嬢ホーメリー、かな。全く使ってない二人を入れてみた。どうせ雪だるまになるだろうし。

 今回NPC枠はリーハである。


 変身したポポスポ。さっきまでのショタッ子とは雲泥の差。

 宙に浮いたデーモンへと姿を変える。

 筋肉ムキムキ、青色の肌に蝙蝠羽で顔はヤギに似てるだろうか。

 今までの姿は詐欺だったのか!? ギョロ付く目が気持ち悪い。


「クハハハハハハハ!! 塵芥どもよ天を見上げ絶望せよ! 我が名はグレヴィウスリーハ! 貴様等を悉く撃ち滅ぼす者である。星屑達乃虐殺スターダストディザスター!!」


「ギャアアアアアアアアアアア!!?」


 戦闘開始! と思ったのもつかの間、魔王の一撃によりポポスポのHPが一瞬で消えた。

 なんてこった。第二形態に変化したら弱くなっちまった。

 ポポスポ、流石魔王四天王三人目。


 四天王キャラが出たら大体最初の一人がしぶとかったり強かったりしたのに主人公達が強くなったせいで二人目三人目は割りと楽に倒せてしまうというセオリー通り過ぎたポポスポ君は殆ど見せ場も無く退場したのであった。

 とりあえず、手を合わせておこう。南無ー。


「ふん、魔王簒奪などと浅はかな夢を見なければもう少し生きられたのだがな」


 いや、多分僕らが来た時点でこいつ死ぬのは確定してたと思うよ。

 むしろ魔王撃破の功績があるだけ傷痕はしっかり残せたと思うんだ。


「次はゲリンデルの場所か」


「あ、その前にエピローグ選んどかないと」


 エピローグを押すとポポスポ君が元の姿に戻り氷の謁見の間へと現れる。

 ただし、その体は既に傷付き、滅びに向かっていた。


「くく、参ったな。まさかこの僕が消滅することになるなんて、ああ、魔王様……バンザーイ」


 そして巨悪は滅んだ……ってポポスポ。台詞。台詞があざとい。

 さっきまで我が魔王だーとか言ってたじゃん!?

 しかもトドメ刺したの魔王様だよ!?


 あ。そこで僕は気付いた。

 魔王四天王、トドメ刺したのほぼ魔王様じゃね? あ、エルナバスはセフィーリアさんだった。

 魔王が魔王四天王倒すとか、何ソレ、どういう状況? 勇者要らなくね?


 そう言えばまだ見ぬ勇者様はいつ出会うんだろうか?

 そろそろ魔王四天王も全滅しそうだし、勇者は次辺りに出てくるかもしれないなぁ。

 とりあえず、一旦街に戻って寝なおすか。


 誰も居なくなった謁見の間から、僕らは早々に立ち去るのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ