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蛇神ヘスティカーナ出現!

 面倒臭い周回イベントだろうなぁ、と思いながら、今回はサクヤとカルシェをメンバーに入れることに決めた。

 あとは、まぁサシャ二人が居れば充分闘えるだろうし、のこりはアニキでいいかな?

 NPC枠はその時々で。リーハかセフィーリア、あとは出たいと言って来たオリキャラさんかな。


 青蛇神社の境内を散策する。

 お、巫女さん発見。

 サクヤたちを見付けてふかぶかお礼をして来た。


「こんにちわ。えっと封印された邪神は何処に居ますか?」


「え? 邪神ですか? あちらで姫巫女様が封印なさっておりますが?」


 あれ? 建物内じゃないのか?

 僕は巫女さんの指し示した方角へと向かう。

 そこにはストーンサークルっていうのかな? 大きな岩の周りに小さな石が円を描くように配置された場所に辿りつく。

 そこには一人の巫女様が……おばあさん、だと!?

 腰の曲がった姫巫女様は、僕等に気付くと柔和な笑みを浮かべた。


「これはこれはサクヤさん」


「封印にお変わりありませんか?」


「それが、最近どうにも封印力が弱まってましてな。復活の兆しが見えておるのです。封印をし直したく思いますが今のわっしではなぁ」


 老婆となり衰えた。だから封印がし切れない。そう告げるお婆さんの背後で封印の岩とでもいえばいいのか、その岩がピキピキピキとひび割れ始める。

 あ、これもう出現秒読みだ。


 サクヤが気付き、姫巫女様が振り向くその刹那。

 ばっかーんと岩が割れてそいつは現れた。

 ヘスティカーナさん、ご登場です。


 下半身が蛇の魔物と呼べる存在だけど、胸はデカいし、美人さんだ。舌がちろちろしてるのはちょっとえっちぃ。

 あと、なんでブラというか胸布をしてるの!? 蛇女ならそんなの不要でしょ!?


 小柄な顔に細い目がこちらを睨んでいる。

 長い灰色の髪を相まってDQNなお姉さんに見えてくるのはなんでだろうね? とりあえずその場で飛び跳ねお金持ってないよアピールをしておく。


「何をしておるのだ?」


「カツアゲ防止にお金もってないアピール」


「なんだそれは?」


 小首を傾げる魔王様。


「ふふ、ははは、ついに、ついに封印を解いたぞ人間共ーッ」


 犬歯剥き出しにして高笑いを始めるヘスティカーナ。鱗に変わる直前の腰辺りが妙になまめかしくってえっちぃです。

 くねっくね動くのがなんかいい。これはもう、仲間にするしかあるまい!


「ふ、封印再開せねば!?」


「お手伝いします!」


 あ、ここで戦闘開始か。サクヤが勝手に手伝いを告げたので僕らも戦闘参加しないといけなくなった。

 あ、NPCがお婆さんで固定になっとる。

 姫巫女チハヤというようだ。


 戦闘開始、サシャの攻撃。

 ヘスティカーナが一撃死した。

 うん、レベルが低いから敵の防御力が紙ってる。


 折角の新キャラらしいお婆さんは攻撃すら出来ずに戦闘が終わってしまっていた。

 まぁ、苦戦するよりはいいけど、味気ないな。

 戦闘終了とともにぐはっと後ろに下がるヘスティカーナ。


「おのれ人間共め!」


「待てヘスティカーナ!」


「なんだ貴様?」


「穂高大介、プレイヤーだ」


「プレ? なんでもいい、話しかけて来たからには用事があるようだな」


「勝負をしようヘスティカーナ」


「ほぅ?」


「あんたとこっちが選んだ一人とで1対1の闘いをしよう。俺達が勝ったら仲間に入れ!」


「……ふふ、この我に勝つとな? 面白い。対戦してやろう」


 乗り気なヘスティカーナ。

 当然これを見ていた運営様が勝手なことすんなよ。と抗議して来る。


 ―― ちょっとダイスケ君? それオリジナルだから封印される運命で…… ――


 甘いなァ神様。

 あんたが作ったプログラム世界だぜ? 穴だらけに決まってるじゃないか!


「頼むぜリー……」


「折角ですし私がお相手致しましょう」


 セフィーリアさんが乱入しました。

 この人本当に自由だなオイ!

 というわけで、ヘスティカーナオリジナルVS悪役令嬢セフィーリア。レディィファイ!


「死ね小娘が!」


 開幕直後、ヘスティカーナが先制攻撃。

 まさかの敵からの攻撃に、僕らは驚き慌てた。

 魔王陛下とはいえ相手からの攻撃となればかなり不利になる。

 これは流石にセフィーリアも死……


 な訳ないよね。

 セフィーリアはバックステップで飛び退きブレス攻撃が届く位置をずらすと、その場でパイナップル弾を引き抜きブレスに投げ入れる。

 爆発とともにブレスを吹き飛ばし、爆炎の中へ飛び込みアサルトライフル撃ちまくりながら接敵。

 そんな方法で突破されるとか全く思ってなかったヘスティカーナが驚き仰け反るその眼前に、セフィーリアがバズーカを突き付ける。両足をヘスティカーナの肩に乗せ、ヘスティカーナに垂直に立つようにして彼女の顔にバズーカを向けている。

 たった一瞬を越えれば重力に引かれて頭から地面に落ちるのに、よくやるなぁ。


「なっ!?」


「死出の旅路に、お行きなさい」


 引き金を引いて発射。その衝撃でバズーカが撥ねあがり、セフィーリアごと背後に吹っ飛ぶ。

 吐き出された弾丸は真正面に居たヘスティカーナを直撃し、盛大な爆発とともに彼女の上半身を吹っ飛ばしたのだった。

 ……って、やり過ぎ!?

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