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コラボキャラが制御不能なのですがどうしたらいい?

「貴方達は何者で、私にとっての敵か味方か。味方であるならばそれを10秒以内に証明して見せてください。無理ならば殺します。下手な動作をしても殺します。気に入らなければ殺します」


 理不尽っ!?

 え? なに、どうしたらいいの?

 頭真っ白になってる間に10秒過ぎた。

 セフィーリアさんは迷うことなく引き金に手を掛ける。


 ―― はーいそこまでにしようか。銃を仕舞ってくれるかな異世界の令嬢さん ――


 僕らの目の前にそんなメッセージが出現したのは、彼女が引き金を引いた瞬間だった。

 ズガガッと連続して弾丸が発射されメッセージに激突。

 破壊不能オブジェクト化していたらしく全て弾かれた。


「チッ」


「あー、その、説明しますんで一先ず狙うの止めてくれません?」


「……そう言ってこちらを信用させた瞬間殺しに来た者が居ましたので、申し訳ありませんが無理です」


 どんな殺伐とした世界で闘ってたの!? サバイバー過ぎるでしょ!?

 僕が転移した世界がそういう世界じゃなくてよかった。ソシャゲ世界最高。バグ多いけど。運営クソだけど。でもこの世界好き。バトロワ世界はご遠慮します。


 ―― 警戒してるところ悪いんだけど令嬢さん、ここは君のいた世界とは別物だから、そこにいるのは本当に一般人のダイスケ君だよ。そして私も君の知ってる神とは別の神。この世界の管理者だよ、ついでに君は本人ではなく本人の思考パターンを模倣したコピー体だ。だからダイスケ君に逆らえないようになってるはずなんだけど? ――


 そう言えば召喚されたキャラは僕に逆らわないようになってたっけ?

 普通にこの人殺しに来たぞ?

 引き金引いたもん、普通に迷わず主人公殺しやりやがったもん。危ないよ、危なすぎだよ神様っ。


「……信頼し切るのは難しいですが、確かにあの神が姿を見せないのは気になっていました。しかしコピー体? そこのダイスケさんでしたか、ご説明いただけますか?」


「りょ、了解です、サーッ!」


 話しかけられた僕は即座に直立不動になって敬礼。逆らったら死ぬ。その気持ちで説明を開始するのだった。


「ここはホイホイくんと呼ばれる神様が経営している神界初のソシャゲ世界だそうです。ソーシャルゲームって分かります?」


「いいえ。もともと貴族社会で生きてましたので。げぇむとかいうのはとんと……」


「ではその辺りの説明から。今から基本画面出しますんで反応しないでくださいね」


 と、メニュー画面を表示させる。

 目の前に現れた画面に思わず銃弾打ち込むセフィーリアさん。

 言ったのにっ。反応しないでって言ったのに、遠慮なく撃ちやがった!?


「失礼。条件反射です」


「それ、謝って済む問題じゃないですよね!?」


 ツッコミ入れて、こほんと咳払い。

 落ち付け、落ち着くんだ僕。危険人物だけど会話が不能って訳じゃない。

 誠心誠意伝えればきっと分かってくれるはずだ。


「これは?」


「えっとメニュー画面って言います。僕の世界にある遊びの一つでこういう手に持てる画面で……」


 スマホについて説明を行う。とりあえずタブレットとか言ってもわからないだろうから薄くて平べったい板にこういう画面が表示されるもの、と告げてみる。

 何も知らない人にゲーム伝えるって結構難しいのな。

 なんとか概要は説明出来たと思う。小首を傾げながらも難しい顔で納得するセフィーリア。本当に分かってます?


「大体は理解しました。ソシャゲというゲームを忠実に再現した世界がここ。そして私はその世界にコラボとして異世界からやってきたコラボキャラ。本来の私は今もあの世界で生存戦争をしていて、私はそのオリジナルの身体と性格をコピーした存在。その為マスターとなるダイスケさんに逆らおうとすると頭痛がする訳ですね」


 頭痛は初めて聞くけどだいたい合ってる。


「理解が早くて助かります」


「ええ。で、それを踏まえて質問ですが」


「はい、何でしょう?」


「コラボキャラだからと言って貴方に従う必要はありませんよね?」


「あー。まぁそうですね。縛る気もないですよ」


 下手に縛って反乱起こされたら恐ろしいので僕から離れて一人探索したいと言ってきたらそのまま送り出そうと思う。


「では自由に行動して構わないのですね?」


「ええ、まぁ……大丈夫です」


「了解しました。しばらくは同行しておきましょう。ただ、興味を引くモノがあればそちらを優先させていただきますし、私の行動を阻害するようであれば射殺します。貴方は主人公らしいので死なないのでしょう? ならば撃ち殺しても問題は無いでしょう」


「いや、あの……」


「ふむ。折角ですし本当に生き返るか試してみましょうか」


 え? 止めて?

 迷いなく向けられる銃口が額に付けられた。

 あの、え? マジ?


「試し打ちです♪」


 ちょ、試しで殺さな……


 ドパンッ

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