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Fantasy Quest On-line  作者: U-1
第1章 初心者の町編
3/3

第2話 Fantasy Quest On-lineの世界へようこそ

『Fantasy Quest On-line』。

このゲームのタイトルに、そこまで深い意味はないらしい。

某有名なRPG2本から取っただけというのが、父が暴露した制作裏話だ。

ただFantasyと付いている通り、世界観は典型的な中世的ファンタジー世界のようだ。

剣や魔法が存在する、コテコテのファンタジー。

嫌いじゃない。

脳波を検出したゲーム機の音声を聞きながら(感じながら?)システム設定を進める。

従来のMMORPGならキャラエディットが始まるのだが、このベータテストでは見た目の変更は出来ない。

そして種族もだ。

ファンタジー世界らしくエルフなどが存在し、正式版では色んな種族で始められるようだが、ベータテストでは種族は人間で固定される。

人間は一番バランスがいい種族・・・悪く言えば器用貧乏らしいが、色々試すには丁度いい種族だ。

気が付くと視界が開けた。

実際に目を開いている訳ではないのだが、そうは感じさせない感覚。

流石はFDVRといった所か。

視界はよくある電脳空間をイメージした光景を映しており、目の前にある鏡の様なものに俺の姿が映っていた。


何故か全裸だった。


「・・・・・・」


思わず絶句するが、直ぐに意識を取り戻す。

フッ、流石は最新機種だ。

細部まで良く作り込んである。

そういえばベータテストの年齢制限が18歳以上だったか。

正式版ではプレイヤーの年齢に応じて視界に規制のフィルターが掛かるようだが、ベータではその辺の制限は取っ払っているらしい。

まぁ、自分の裸体を眺めるなんてナルシスト的な趣向は持ち合わせてはいないので、サクサク先へ進めよう。


『名前を入力してください』


機械的な女性の音声と共に、目の前に半透明のキーボードの様なものが浮かび上がる。

音声に従い、入力項目を次々と埋めていった。


『名前・・・・・・ナオキ』

『種族・・・・・・は、ベータ版の為、人間に固定されています』

『初期装備の武器を選択してください』

『武器の種類は剣・槍・斧・棍・弓・杖・刀の七つに大別され、種類ごとに細分化します』

『例:剣⇒片手剣・両手剣・短剣など』

『なお、この他にも特殊に分類される武器がゲーム内に存在します』

『武器はゲーム内でメニューを開き、基本的にいつでも変更が可能です』


武器か・・・まぁ、いつでも変更できるなら、ベターなのでいいか。


『武器・・・・・・片手剣』

『次に、衣類を選んでください』


「は? 衣類?」


思わず言葉が口から漏れる。

目の前に選択出来る衣類が表示される。


『ブリーフ・トランクス・ボクサー』


いやパンツかよ。

こんなもんに真剣に悩む必要はないだろう。

無難にボクサーでいいわ。

色も選択出来るようだが、無難に黒でいい。

選択すると、全裸だった俺の下半身に黒のトランクスが装着された。

ああ、ようやくこれで見苦しいモノを視なくて済む。

次にインナーを選択し、最低限の服装を整えた。


『初期装備の防具を選択してください』

『防具は【服】【ローブ】【鎧】の3種類です』

『防具はゲーム内でメニューを開き、基本的にいつでも変更が可能です』


魔法が存在するファンタジー世界だから【ローブ】にしようかと思ったが、何か動き難そうだ。

防具も武器と同じでいつでも装備の変更が可能みたいだから、取りあえず【服】でいいか。


『防具・・・・・・服』

『次に、才能(タレント)を選んでください』


タレント・・・?


『最初に1つだけ、才能を選ぶことが出来ます。選ぶことが出来るのは【戦闘】【魔法】【生産】の3種類。選んだ才能により、その分野の熟練度が伸びやすくなります』

『なお、才能はゲームをプレイ中に後天的に目覚める事もあります』


才能なんて選択する余地があんのかよ。

流石はゲームだ。

どうしよ。

RPGなんだから【戦闘】や【魔法】を選ぶべきなのかもしれんが、ここは【生産】にしておくか?

このゲームにおける生産がどんなもんか知らないが、それをプレイしつつ調べるのもゲームの醍醐味だろうよ。


『才能・・・・・・生産』

『次に、スキルを選んでください』

『初期スキルスロット数は4つ。レベルが5、10、15、20と、5の倍数に到達する毎に、スキルスロット数が1つ増加します』

『スキルには熟練度が設定されており、使えば使い込むほど熟練度が上昇します』


スキルか・・・。

武器系とか戦闘系とか色々あって、直ぐに決めれそうにないな。


『スキルの付け替えはメニューを開けばいつでも可能ですが、スキルスロットに設定してあるスキル以外は熟練度が上昇しません。一度スロットに選択したスキルを外した場合、熟練度はそのままで”スキル控え覧”に登録されます』


じゃあ、取りあえずで選べばいいか。

これとこれとこれとこれと・・・・・・。


『スキル・・・・・・【片手剣】【魔法:闇】【調合】【呪文詠唱】』

『以上でよろしいでしょうか?』


言って、目の前に俺のステータスが表示された。


『ステータス』

NAME:ナオキ


LV.1


HP:500

MP:500


STR:50(150)

VIT:50(61)

AGI:50(55)

DEX:50

INT:50

CON:50

SPI:50

LUC:50


スキルスロット:4

才能:【生産】


『装備』

武器:ロングソード(直剣/片手剣・レンジ:ショート・攻撃力:100・重さ:2・タイプ:斬撃・耐久値:100・強化上限数:5・内訳:―)

盾:―

頭部:-

上外着:布の服(服/布・防御力:3・重さ:1・耐久値:10・強化上限数:0・内訳:-)

上内着:インナー(効果なし)

腕部:-

下外着:布のズボン:(ズボン/布・防御力:3・重さ:1・耐久値:10・強化上限数:0・内訳:-)

下内着:トランクス(効果なし)

靴下:靴下(効果なし)

靴:革の靴(靴/革・防御力:5・重さ:1・耐久値:50・強化上限数:0・内訳:-・素早さ:+5)

首アクセサリ:―

右耳アクセサリ:-

左耳アクセサリ:-

右指アクセサリ:-

左指アクセサリ:-

右腕アクセサリ:―

左腕アクセサリ:-

腰部アクセサリ:-

背部アクセサリ:-

その他アクセサリ:-


『装備スキル』

【片手剣】:0

【魔法:闇】:0

【調合】:0

【呪文詠唱】:0

『スキル控え』

【】

『戦技』

【】

『魔法』

【】


ズラッと表示されたが、そもそもこのゲームは初めてプレイするからな。

良いのか悪いのかはやってみないと分からない。


「取りあえずコレで『OK』っと」


ステータス画面の下部にある『OK』と『CANCEL』ボタンの『OK』を押し、設定を終了する。


『PlayerName:ナオキさん。Fantasy Quest On-lineの世界へようこそ』


そして、ゲームが始まる。

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