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Fantasy Quest On-line  作者: U-1
第1章 初心者の町編
2/3

第1話 世界初のFDVRMMORPG

FDVR(フルダイブ ヴァーチャルリアリティ)ゲーム。

知覚と思考を読み取り、まるでゲームの世界に生身で入り込んだかのような感覚で動ける、全世界のゲーマーの夢。

それが遂に完成し、俺は今日行われるFDVRMMORPG『Fantasy Quest On-line』(通称FQO)のベータテストに参加する為に、東京に存在する某会場に来ていた。

というのも、このゲームをプレイする為のハードはまだ発売されておらず、FQOが正式にプレイ出来る日にハードとソフトを合わせて発売する予定で、ベータテスターはまだ発売されてないハードが設置されているこの会場でゲームをプレイするのだ。

製作側の人間を除けば、誰よりも早く発売前のゲーム機とソフトで遊べる。

そんなことを俺が可能にしたのは、このゲームのシナリオを書いた父のおかげだ。

シナリオライターというゲーム制作者の一角という伝手で、このゲームのベータテストの参加権を手に入れたのだ。

ベータテスターは、俺を含み全部で720名。

何万人というベータテスト申し込みの枠をすり抜けて参加出来る俺は幸運なのだろう。

元々720名の内100名前後は製作者側のコネで参加出来るようにしていたらしいから、俺がコネで720名の当選者の誰かを押しのけて無理矢理当選した訳じゃないのは、ちょっと安心したが。

もしそんなことが起きてその事実が発覚したら、俺はその押しのけた当選者に酷く恨まれてただろうしな。


◆◆◆


会場内に並ぶゲーム機を眺め、ワクワクが止まらなくなった。

縦横にズラァッと並ぶ、ゲーム機。

座り心地が良さそうな椅子、その上にヘルメット型のゲーム機が置かれていた。

初めて出たVRゲーム機よりもゴツイ見た目だが、見た目よりは軽い。

このゲーム機の軽量化が今後の課題だと父から聞いた覚えがある。

まぁ、早くゲームをやりたい俺にはそんなことはどうでも良くて、割り当てられた番号札に書かれている座席番号を見ながら移動し、俺の番号が書かれた椅子に置かれているメットを手に取り頭に付けて、着席する。

背もたれに身体を預けられるから、こんなゴツイヘルメットを付けても身体にそこまで負担は掛から無さそうだ。

頭部をすっぽりと覆うメットの中は当然暗いが、何の問題も無い。

実際の目を使う必要がないからだ。

俺は目を閉じ、メットの横側にあるスイッチを長押しゲーム機を起動させて、


「――――――ゲーム、スタート」


フルダイブを開始する起動コマンドを口にした。

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