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過去視テレビの末路

作者: 白雪
掲載日:2026/09/13

疲れすぎて思考停止で作った、行き当たりばったりのショートショートです。

「と、いうわけで、検証しよう」

 とあるこじんまりした家の一室で、五人の女性が集まっていた。ぱっと見共通点がないように見えている女性陣だが、趣味に全力投球しているオタクたちの集まりだった。

 科学や発明が大好きな発明オタクが、目の前のテレビに映る光景に満面の笑みを浮かべた。映っているのは、一年前に彼女が招待された科学者のパーティーの光景だが、撮影されたものではなく、このテレビが過去を映し出しているのだ。そう、今日は発明オタクが開発した「過去視テレビ」の検証会なのだ。発明オタクが見たい光景を見る。後は順番に真偽がわかるものを見ていくのだ。最後に真偽不明の見たい光景を映してみる。

「おお、そういえばあったなぁ、こんなこと」

「一応成功なんだ、すっご。あ、じゃあ、私は前回出たコミケの映像見たい」

 BL小説が大好きな腐女子。その言葉を受けて、コミケの内容が映し出される。

「あ、見覚えあるわ」

「じゃあ、私は……結婚式とか。この間仕事で手配した結婚式が終わったから」

 とは、美容オタクで、結婚プランナーをしている女性だ。

「個人のものは公に表に出るもんじゃないしいいよね」

「この間の図書館での読み聞かせ会」

 図書司書をしている傍らで趣味でゲーム作りをしているゲームオタク。

「子供が生まれた時の映像」

 一児の母で、イラストレーターをしている絵描き系オタク。

「全部見覚えがあるね。じゃあ、次は何を見る?」

「真偽不明なものでもいいんだよね。じゃあ、百人一首に出てきた伝説の歌人、猿丸大夫」

 百人一首が好きで、その光景をよくイラストにしているイラストレーターが真っ先に手を挙げた。気になって気になって仕方がなかったのだ。

「はい! 織田信長の閨。森蘭丸とのムフフを……」

 腐女子の言葉には全員ドン引きした。

「変態か⁉︎ ……変態だったな……」

「どっちもあるかないかわからないから、その前にあったであろう光景の古い過去みようよ。ほら、神話時代とか」

「それこそ眉唾じゃん。新撰組は? 比較的記録が残ってるし」

「じゃあ、沖田総司と土方歳三の閨」

「「やめろ」」

「ううーーん、限定しなければいいんじゃない? 織田信長を映して、とか」

「あ、そっか。それなら詳細はともかく存在はしていたし」

「なら、紫式部がいい」

「いいんじゃない。……紫式部を映して」

 テレビの映像に渦が巻いた。それはさっきも見た光景なのでじっと見つめた。渦の中に着物姿の女性の姿が一瞬だけ映ったが、その瞬間、バチン、と大きな音がして真っ暗になった。家だけではなく窓の外も完全なる闇の中だ」

「停電?」

 原因不明の停電から復活したのは丸一日後だった。そして、その後で見たのは、あのテレビが煙を上げている様子だった。千年前に当たる平安時代は古すぎたのかもしれない。


数日後

「先日起こった原因不明の停電は、〇〇町全体にも及びました。このところ電気が暗くなったりなどの不具合が多く、電力会社の方で調査を進めていたとのことですが、警察でも……」

ピンポーン

「はい」

「警察のものですが……」

「は? 警察?」

「あなたが発明した発明品……について伺いたく……」


THE END

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