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第二話.逃げられない面接

(無理だろこれ……)

黒崎悠斗は冷や汗を流しながら三人を見ていた。

中学の元カノ。高校の元カノ。大学の元カノ。

(偶然にしては出来すぎてる)

そして悠斗は、ゆっくり立ち上がった。

「えーと……」

三人がこちらを見る。

「今日は、その……」

悠斗はぎこちなく笑った。

「縁がなかったということで、失礼します」

そう言ってドアへ向かう。ガチャ。……開かない。

(ん?)

もう一度。ガチャガチャ。開かない。ゆっくり振り返ると、三人が静かにこちらを見ていた。高校の元カノが言う。

「逃げるの?」

悠斗「いや逃げるとかじゃなくて!」

中学の元カノが冷静に言った。

「この面接室のドア、オートロックよ」

大学の元カノが微笑む。

「面接が終わるまで開かない仕組みなの」

悠斗の顔が引きつる。

「え?」

高校の元カノが机に肘をついた。

「というわけで」

パタン、と書類を閉じる。

「面接開始」

悠斗は観念して椅子に座った。中学の元カノが最初の質問をする。

「では質問です」

「現在、恋人はいますか?」

悠斗「……はい?」

高校の元カノ

「フリー?」

大学の元カノ

「好きな人は?」

悠斗は思わず言った。

「いやそれ仕事関係あります!?」

三人同時。

「ありません」

悠斗「だよな!!」

高校の元カノがニヤニヤしている。

「でも大事じゃん」

「元カレの近況」

中学の元カノがメモを取る。

「恋人なし、と」

大学の元カノが優しく聞く。

「最後に付き合ったのは?」

悠斗「答える必要あります!?」

高校の元カノ

「ある」

中学の元カノ

「あるわね」

大学の元カノ

「ありますね」

悠斗は頭を抱えた。

(なんなんだこの面接……)

すると高校の元カノが身を乗り出す。

「次の質問」

「私たち三人の中で」

ニヤッと笑う。

「誰が一番可愛かった?」

悠斗「は?」

中学の元カノ

「正直に」

大学の元カノ

「答えてください」

悠斗の心の中で警報が鳴る。

(これ絶対地雷だろ!!!)

そしてさらに追い打ち。高校の元カノが言った。

「あとさ」

「別れた理由」

中学の元カノ

「覚えてる?」

大学の元カノ

「ちゃんと説明してくれる?」

三人が同時に言った。

「今回は逃げられないからね?」

悠斗の転職面接は、

完全に恋愛尋問になっていた。


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