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転生して善人プレイしていたけど世界最強になって敵がいなくなったので今度は俺が暴れ回ってみた

掲載日:2026/02/22

この世界での善人プレイも、もう十分やり尽くした。

世界最強になって敵もいなくなったし、正直、飽き飽きだ。

……よし、別の世界へ転生する前に、最後に一暴れして景気良く締め括るとするか。


まずは、今まで一度も手を付けなかった「盗み」からだ。

他人の家にずかずかと土足で上がり込み、タンスの中身から家宝まで根こそぎ奪い去る。

かつては丁寧に整理整頓していたアイテム欄が、今は何の役にも立たないガラクタでパンパンに膨れ上がっている。だが、それがいい。


「止まれ! 何をしている!」


聞き覚えのある声と共に、衛兵たちが駆けつけてきた。

俺は難なくそいつらを蹴散らしていく。

そういえば、以前俺に涙ながらに感謝を述べていた奴だった気がするな。まあ、兜を被っていると見分けなんてつかない。さよならだ。


倒れた衛兵の武器を拾い、必死に向かってくる住人たちもまとめて吹き飛ばしてやった。


街中の衛兵をなぎ倒しながら、俺は外へと駆け抜ける。

高火力の範囲魔法をぶっ放し、住人も建物も区別なく巻き込んで大騒乱状態にするが、誰も俺を止められるはずがない。


街の外に出れば、攻撃してこない中立の魔物たちがのんびりと過ごしている。

以前は可哀想で避けて通っていたが、今は手当たり次第に狩り尽くす。

……だが、あまりに弱すぎて、手応えもクソもありゃしない。


別の街へ移動し、住民が集まっている広場で範囲魔法を連発する。

そんな作業を繰り返しているうちに、気づけば街から人影が消えていた。


ただ一人、あの鍛冶屋の親父を除いては。


「カン、カン、カン……」


俺の放った極大魔法を至近距離で浴び、全身が真っ赤に燃え盛っているというのに。

親父は熱がる素振りも見せず、ただ黙々と、無表情に金槌を打ち続けている。


……あいつ、世界が滅んでも武器作ってそうだな。


(完)

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