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幼馴染
「アレン!!」
父が出ていった直後、顔の整った綺麗な男が勢いよく部屋に入ってきた。
彼は僕に走り寄ってきた。
「目が覚めてよかった…!ずっと心配してたんだよ…」
優しく僕の手を握り、目に涙を浮かべる。
「えっと…君、は?」
「俺だよ、エデン!もしかして記憶が…?」
過去の記憶ならあるんだけどな…
首を傾げていると彼は悲しそうな顔をする。
「あんなことがあったんだから、仕方ないか」
あんなこととはなんなのだろう。
一週間も寝込んでいたらしいし、何かしら大きなことがあったのだろう。
そう思っていると体の一部に痛みを感じた。
「動かしちゃだめだよ!まだ傷口が開くかもしれないんだから!」
よく見ると左のお腹側に大きな傷がある。
彼の話によると僕は学園内で何者かに後ろから刺されたらしい。
刺し傷は運悪く生死を彷徨っていた。
きっと僕がこの体にいるということは元のアレンは既にいなくなってしまったのだろう。
「とりあえずまた様子見にくるから大人しくしてるんだよ?」
そう言って僕の頭を撫でて部屋を後にした。




