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憂鬱な日常
特に何も変わらない日常。
起きて仕事をして寝て、また朝が来る。
画面から聞こえてくるタレントの笑い声は僕とは全く違う世界に思えてしまう。
あんな明るい世界は僕には無縁だろう。
高校生の時からぱっとしなくて、自分のやりたいことしかやってこなかった。
親の反対を押し切ってまで大学に進んだのに結局やりたいことなんて出来なくて諦めてしまった。
自分の進める道は少なく、今の仕事もとりあえず金に困らないようにするために決めただけ。
「お前はいつになったら一人前になるんだ?」
毎日毎日上司に言われるのでもう慣れてしまった。
はい、はいと返事をしていつものように自席に戻ると同期の佐々木が暇そうに僕を見ていた。
「いつも同じこと言って飽きないねぇ」
「あの人の話は聞くだけ無駄だよ」
それだけ言って僕は仕事を再開する。
隣で佐々木がつまんない、なんて言っているけど僕には関係ない。
上司も同期も仕事以外で関わるなんてまっぴらごめんだ。
さっさと仕事終わらないかな…。
こんなことが僕の人生では”普通”だった。
あんなことが起きるまでは…




