最弱剣士の成り上がり〜Aim for the strongest beyond the limits〜
この世界は、生まれた時に贈られる神の加護であるギフトが全てであると誰もが信じて疑わない。
授かったギフトの能力次第で大きくその後の人生を左右される。
基本的には、親の持っているギフトに近しいものが贈られるが、ギフトはいくつか決まっておらず、多く授かる場合もあり、勇者や賢者など後天的に授かるギフトもある。
そんな中、ギフトを授からず生まれくる子供がいた。
当然後天的に授かるギフトはあると思わるが、いつ授かるのか分からず、どんな能力かも分からない状況で最初からギフトを持っているものに勝てるわけもなくギフトを授からず生まれたものは底辺として扱われていた。
そんな中、優しい両親の元、アレンは、ギフトがないことを隠しながらすくすくと成長していった。
優しい元剣士の両親に憧れ、剣士になること、さらには世界一の剣士を目指して努力を怠ることはなかった。
15歳で、剣士として名を馳せるため村を出て冒険者になったアレンを待っていたのは...
「お父さん、お母さん、行ってくる。」
15歳の誕生日翌日、アレンは冒険者になるため、この村を出ることにした。
事前に両親と話合ったが、反対こそしたものの止めはされなかった。
それだけ、俺の決心が伝わったのか、幼い頃からの夢を理解してくれていたのかは分からないけど、本当に良い両親を持ったと思う。
「気をつけて行ってくるのよ。」
「バカ息子、絶対死ぬんじゃないぞ。俺たちが教えれることは全て教えたはずだ。それでも、お前は弱い。だから絶対無理はするな。」
母は泣きながら、言葉を振り絞って見送ってくれた。
父は厳しいながらも心から心配してくれているのが分かってこっちまで泣きそうだ。
「分かってるよ。必ず無理はしない。世界最強の剣士になるまでは、何がなんでも死ねないから。」
「じゃあ、行ってくる!」
そうして俺は、村を旅立った。
全ては、最強の剣士になるために...
「うわぁー、ここが大都市アルステラかぁー。
早速検問に並んでっと。」
アルマイヤ王国の都市アルステラ、広大な城壁に囲まれた鉄壁の城塞都市である。ここにきた目的は、王国最大の冒険者ギルドに入るためである。