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ある音楽家の異世界暮らし  作者: 雨晴罔象
~第2楽章~ 目標と敵
27/37

〈第25音〉次の「ステップ」へと

約二か月ほど更新してなかったようですね。

◆ソアン=ガルヴァ◆


 その後ラッシャーを連れてハヅミたちと合流した。ハヅミは最初は怖がっていたが、話をする中でだんだんと打ち解けていくことができた。ナタリーさんは物怖じもせずに話していて少々驚いた。


「じゃあ俺たちはもう行くよ」

「ああ、気を付けてな」

「ありがとうございました!」

「ありがとうございました」


 『ナンヨウ渓谷』を離れるにあたってラッシャーに別れの挨拶をする。


「ラッシャーはこれからどうするんだ?」

「目的も達成したし、外を出歩いてみようかなと思う」

「……あまり人を驚かすなよ」

「分かってる」


 がっはっはと彼が笑う。本当に大丈夫かな……。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 『ナンヨウ渓谷』を後にした俺たち3人はナンヨウ冒険者協会へと帰ってきた。


「こんにちはー」

「こんにちは」

「おや、お帰り。どうだね、目的は達成できたかね?」

「はい、おかげさまで」

「『幽霊』には会えたかい?」

「会えましたよ。その『人』が自分たちの目的でした」


 受付のおばあさんと、許可証などの返却ついでに渓谷内での出来事を話した。


「そうかいそうかい、それはいい冒険をしたね。ところで、」


 ところで?


「なぜ、ここ(ナンヨウ)に来たんだい?」


 ギクリ。

 まあ気になりますよね。この冒険者協会に来る冒険者を俺たち以外に見ていない。そら俺らは怪しまれますわな。


「あ~、いや、それは……」

「……ま、いいさね。人には一つや二つ、秘密があるってもんだよ」


 ふー。あまり詮索されなくてよかったよ。


「……私にもね」

「? 私にもとは?」

「あ、いや何にもないよ」


 ナタリーさんの問いかけにおばあさんが言葉を濁す。


「ところで、これからどこに行くんだね?」

「とくには決めてないです。地図を見てみて気になったところに行こうかなと」


 この世界にはいろんな町があって行く場所を決めるのにすごく困る。


「そうだ、私海を見てみたいんだよね」

「海、か……」


 ハヅミの言う通り、海に行くのも良いな。この世界に来てから海を見たことが無いし。


「なら、コスタマルはどうだね?」

「コスタマル、ですか」

「私コスタマルに行ったことはないですが聞いたことがあります。貿易でかなり栄えている都市だとか」

「私も知ってるよ! 海にでっかい船が何十隻もあるんだって」


 それは見てみたいかもな。男子たるもの、でかい乗り物には好奇心が湧くというものである。


「では次はそこに行ってみます。ありがとうございました」

「ありがとうございました!」

「くれぐれも……気を付けて行くんだよ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


◆???◆


「さて、そろそろ我らも本格的に始めないとな」


 我が主が椅子から立ちあがる。覇気のある、勇ましいお姿である。


「ならまずは、おい」

「はっ」


 主に呼ばれて返事をする。


「今回はお前に任せる」

「はっ」

「他のやつらはどうでもいいが、ターゲットだけは殺さずにな」


 肯定の意を示し部屋をあとにする。


「主様にそう言われてしまうと頑張るしかないですね……、あまり気乗りはしませんが」


 あの子とは近しい何かが感じれるんですよねぇ。なんなのでしょう。


「ま、いいでしょう」


 窓の外では雷が鳴っている。


「やれと言われればやるまでです」

楽しんで頂けたでしょうか。良ければ誤字脱字、アドバイス等、教えてもらえると嬉しいです。


(ソ):ソアン

(ハ):ハヅミ

(ナ):ナタリー


(ソ)2人は渓谷内ではどうだったんだ?

(ハ)……特に変わったことはしなかったよ? ね、ナタリーちゃん?

(ナ)うっ

(ソ)(え? なんかハヅミ、圧かけてね?)

(ナ)ハ、ハイ、トクニカワッタトコロハアリマセンデシタヨ

(ソ)(すごく片言じゃん)

(ハ)うん、そうだよね!

(ソ)(うん、多分めちゃくちゃ幽霊にビビってたんだろうな……)

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