脇道29 :くそ暑い、他に何を言え、と。
くそ暑い。
もう、何も言う気にもなれない。
酷暑続く今日この頃、皆様ご健勝にお暮らしでしょうか。
「やっと、峠を越えたか。」
「んな、今日び、カレンダーなんか当てになるかよ。」な、9月1日(去年の)に書き始めております。
まあ、投稿が何時になるか判りませんが。
既に一ヶ月を越えて酷暑に耐え、なお続きそうな現状に切れて、こんなもの書き始めました。
「地球温暖化。」
大抵のニュースは画面の向こう、他人事なのですが、こればかりは年々、日々に実感しております。
で、ニュースによるとその原因は「温室効果ガス」「CO2、炭酸ガス、二酸化炭素」の増加だとか。
まあ、確かに。
地球のエネルギー収支は、太陽からの赤外線による熱が収入、大気の上層から宇宙空間に逃げる熱が支出。
その支出を抑えるために二酸化炭素製の温室を作り、その中にすっぽりと地球を納めた結果、地球のエネルギー収支は大幅に好転、黒字になりました。
それだけでなく地球内部に眠るエネルギーも積極的に解放した結果、地球は大量の熱を在庫出来るようになりました。
でも、その大量の”熱”の有効な使用方法がなくて、私たち地球人は苦しんでいる訳です。
まあ、”熱”を留める方法がなくて際限なく逃げられ、冷え切った惑星になるよりはマシですが。
で、この酷暑の原因が「CO2」の増加で、対策、改善方法がその抑制、削減ならば。
私たちに出来ることはないよね。
国の施策や企業の努力の分野だよね。
ま、協力要請があったら手伝うけれど。
と、なるのですが。
私には、「CO2」増加だけがこの酷暑の原因とは思えない。
少なくとも他に2つの大きな要因があると思う。
なのに、マスコミのニュースなどでは、一向にその2つの要因に触れようとしていないように思います。
気がついていないのか。
または政府や企業などに忖度して避けているのか。
まあ、つまり。
酷暑にキレ散らかして始めたこのエッセイの目的は、この触れられていない「酷暑化の2つの要因」の解説?です。
昔の小説の一節です。
50~60年前だから戦後の経済成長期の話かな。
ある家族が海水浴に来ている。
で、夕方、小さな女の子がお母さんに「おしっこ」と言う。
まだ若いお母さんは浜辺の、結構遠いところにある仮設トイレとその混み具合を見て。
「海の中でしなさい。」と子どもに言う。
「え~、そんな事すると海が汚れるよ。」と言う子どもに、お母さんは
「大丈夫よ。
海は広くて大きいのだから、あなたの可愛いおしっこぐらい直ぐ綺麗にしてくれるわ。」
まあ、それがその当時の普通の人の常識だったのでしょう。
その甘えと甘さと無責任が、後の海洋汚染、ヘドロの海を産んだのは、現在となってはお判りだと思います。
で、多分。
それと同じ事を私たちは、今やっている。
こんな会話を交わしたことがあります。
仕事で付き合いのある人と、真夏の街中を歩いている。
「暑いですねえ。」
と、その人は大きく開けた襟元を扇ぎながら言って。
私は「仕方がないですよ。
街中で沢山のストーブを、ガンガン燃やしているのですから。」
と、応えました。
その人は不思議そうな顔でこちらを見ましたっけ。
酷暑日、信号待ちで並んでいる車列の脇を通っている時でした。
現在の日本の自動車保有台数は、8000万台を超えているそうです。
全ての車が常に動いているとは考えられませんが、それでも1/10、800万台以上は常時動いていると思います。
内燃機関に詳しい方はご存じだと思いますが、燃料を燃やして得たエネルギーを動力として使えるのはほんの一部なのです。
私は自動車工学を履修して、自動車エンジンについて学びましたが。
私が習った時は大体熱効率30%、現代では40~50%ぐらいまで向上しているみたいですね。
燃料、ガソリンや軽油をシリンダー内で爆発させて得られる運動エネルギーの割合を熱効率と言います。
運動エネルギー以外のエネルギーは、熱エネルギーになります。
ですからエンジンが自動車を動かす時は、同時にそれ以上の熱エネルギーをラジエターや排気ガスから大気に捨てている訳です。
もちろん、前記の熱効率は実験室での最高値でしょうから、通常の運転条件ではもっと悪くなります。
10~20%程度かな。
それ以外、燃焼エネルギーの8割から9割は熱として捨てられる。
つまり自動車のエンジンとは「運動エネルギーを生み出す動力機関で、同時に熱も発生する」ものではなくて。
「熱を発生するストーブで、ちょっとだけ運動エネルギーも出る」ものなのです。
エネルギーの使用割合から言えば。
つまり酷暑の中、信号待ちの車列は”皆でガンガンストーブを焚いている”のと同じ状態なのです。
私の部屋のファンヒーターは、燃料タンクが大体2リットル程度かな。
それで約1週間は保ちます。
普通乗用車の燃費が約15km/Lだとすると、30kmの走行で2リットルのガソリンを燃やす。
つまり1部屋、1週間分の熱を放出した事になります。
150kmも走れば1ヶ月分を越えてますね。
普通乗用車でそれぐらいですから大型トラック、4t越えとかのやつなら学校の体育館ぐらい余裕で暖められるでしょう。
まあ、ガソリン、軽油と灯油では厳密に言えばリッター当たり発生熱量は違うでしょうが、多分石炭と重油ほどには大きな差はないでしょう。
因みに運動エネルギーも余剰分は、ブレーキディスクとブレーキパッド、タイヤと地面の間で摩擦熱に変換されます。
日本の自動車保有台数は1990年代には6000万台を超えています。
ですから、少なくともここ30年間の間、日本は朝昼晩、春夏秋冬関係なく、常時600万台→800万台以上の大出力ストーブでガンガン暖められていた訳です。
これ、酷暑化と無関係だと思いますか。
私が酷暑化の要因の1つと考えるのは
「大気への無制限な排熱」です。
かつて人間が海洋や河川に対してやらかした事を、今度は大気に対してやっている訳です。
「この広い大空は、ちょっとぐらい熱を捨てても大丈夫さ。」
甘え、地球大気の気温安定化システムに対して。
甘さ、気温安定化システムの限界を考えない無節操な排熱。
無責任、それらの弊害と対策を、後の世代へ押しつけ。
排ガス問題などで、人間の大気への影響力が半端ない事は判っていただろうに。
「どうやら年貢の納め時が来やがった…」
どこかの大泥棒のように、諦めて潔く対策に掛かりませんか。
もうひとつ、膨大な排熱をやらかしていると思うのはエアコンです。
これも昔の本ですが、奇妙な、謎かけみたいな話を集めた本がありました。
ひとつの例ですが。
(この話は酷暑とは関係ありません)
ある人がパリに観光旅行にやってきた。
その人は案内してくれる友人にひとつ注文を付けた。
「私はエッフェル塔が好きだから、常にエッフェル塔が見えるところを案内してくれ。」
ところがついうたた寝をして目が覚めると、どこにもエッフェル塔が見えない。
これは、どういう事か?
と、まあ。
そんな謎かけばかりを集めた本なのですが。
因みに答えは「エッフェル塔の真下」です。
う~ん、何か勝手に引用して著作権に掛かりそうな。
その中にこんな話がありました。
赤道直近の砂漠近くで、窓をびっしり閉めた車が走っている。
このおかしな車は何故、窓を閉めているのか。
全然、おかしくないですよね。
そんなくそ暑いところを走るなら、窓をきっちり閉めてエアコンガンガン掛けるのが当然ですが。
ですが、この本が書かれた当時、車にはエアコンなんて物はなくて、真夏に少しでも涼しくするには、窓全開で走行風を引き込むしかなかったのでした。
答えは、気温が人間の体温を超えるところでは走行風を受けると却って暑くなる、でした。
これを読んだ時私は、体温を超える酷暑地帯なんてどんな秘境だ、と思ったのですが。
今じゃ、ザラですよね。
毎日のテレビの気象情報では、各地の最高気温が体温を超えたというのをよく聞きます。
因みに、その”各地”は気象庁の地方気象台や観測所だろうと思うのですが。
気温の測定方法には規定があって、測定機器は白塗りの所謂百葉箱の中に納められてて、設置場所は大抵芝生の地面でしかも1m以上離すそうです。
つまり実際の戸外の生活空間、アスファルトやコンクリート路面の道路なんかよりぬるい条件で測定されている訳です。
ですから都市部に於いては、屋外は軒並み人間の体温以上の空間になっていると考えていいと思います。
それはどういう事かというと、人間の体内で発生した熱を排出出来ず、逆にいるだけで体内に熱が蓄積する空間、と言う事です。
ですがまあ、世界には砂漠地帯など体温以上の環境があって、太古からそこで生活してきた人々もいるのですから、即座に死ぬというほどの危険はないでしょう。
ですが、その地に生きてきた民は、色々環境に特化して肉体が変化しているそうです。
例えば汗腺の数とか、皮膚の強度とか。
現代日本のひ弱な私たちには無理でしょうね。
その危険な空間内の安全地帯、オアシスが、エアコンの効いた建物内になる訳です。
もう、エアコンが嫌い、なんて言ったら、生きていけない国になっている。
そのエアコン自体が、大気に無制限に熱を排出しているシステムな訳です。
救われないでしょう。
エアコンを室内に設置する。
稼動させるとエアコンは「鎮まりたまえ」と唱えて、空気の分子運動をおとなしくさせる。
熱というのは分子運動の運動量だから、それが鎮まると気温も下がる。
だから涼しくなる。
だと、救われるのですが・・・・。
実際の冷却システムは、冷却場所の熱をかき集めて、それ以外の場所に捨てるシステムです。
エアコンなら戸外に。
冷蔵庫、冷凍庫なら庫外に。
例えば気温35℃で室温を25℃まで冷やすとすると、その差分10℃分の熱量を気温35℃の室外に捨てる訳です。
その分、外の気温が上昇するのはお判りでしょう。
まあ、具体的には熱力学の「断熱圧縮」と「断熱膨張」に因ります。
気体をコンプレッサ、圧縮ポンプで圧縮するとその気体の温度が上昇します。
「断熱圧縮」という現象ですね。
それを熱交換器で冷やす。
エアコンの室外機のコンデンサーがその冷やす装置です。
で、充分冷えた気体、この状態では液体になっていますが、それを今度は膨張させる。
そうすると、液体から気体に変化し温度が低下します。
「断熱膨張」という現象です。
そこに空気を送って熱交換させ、送った空気を冷やします。
エアコンでは室内機にある、やたらフィンが付いたエバポレーターという装置です。
そうすると気体はまた常温に戻りますから、またコンプレッサーで圧縮する。
エアコンという装置は、このサイクルの繰り返しです。
使われている気体、液体はフレオンガス、フッ素系のガスだったと思う。
室外機のコンデンサーでフレオンガスを冷やす。
つまり、大気に室内の”熱”を排出している訳です。
実際にはポンプなどの運動エネルギーも熱に変換されますから、室内の熱エネルギー+αが大気に排熱されている訳です。
家庭用ルームエアコンの総数はちょっと判らなかったのですが。
1世帯当たりの保有数は大体3台だそうです。
で、日本の総世帯数は2020年で約5500万世帯。
そこから概算で約1.5億台ある、という事になります。
そのエアコンが酷暑日には、まあ稼働台数半分として(日中は仕事で家にいない人も多いでしょうから)8000万台近くがガンガン熱を排出する訳です。
それ以外にも、各種大規模施設。
企業のオフィス、工場、流通倉庫、冷凍倉庫など各産業施設。
小中高、大学などの各教育施設。
デパート、スーパー、コンビニなど各商業施設。
駅、空港、地下鉄、地下街、市役所、郵便局、警察署、消防署など各公共施設。
これらもガンガン熱を排出する訳です。
もちろん、800万台近く常時走っている車両にもエアコンは付いている。
私には、到底酷暑化に無関係だとは思えない。
さて、マスコミなんかだとここまで調べて(ネット民もかな)、ついでに酷暑で被害に遭った人など取材して。
誰がやった、犯人出てこい、悪いと思わないのか、責任とって元に戻せ、とやる訳ですが。
一応、社会人で企業人の私としては、そんな不毛なくだらない事はやらないで、対策を考えたいと思います。
本当、会社にも前記のような人はいて、中には原因究明すら他人任せで、原因が特定されたら途端に尻馬に乗って非難、それも個人攻撃を始める。
つくづく邪魔。
ちゃんとした人は会議前に原因を推定して、ついでに対策案も素案として持ってきます。
そういう人たちとの対策会議は本当に楽。
対策案に対する障害、問題点も認識していてくれるから、実効性のある行動案を直ぐ立てる事が出来る。
まあ、マスコミなんかと違って、実際に行動してその結果に対しても責任負わなければならないから、ぬるい事言ってられないのですけどね。
で、自動車の排熱とエアコンの排熱に対しての対策は、と言うと。
自動車の排熱に関しては、電気自動車化というのが現代の主流でしょうね。
電動モーターも作動時に熱を発しますが、その量は内燃機関よりかなり小さいはずです。
更に、常温超伝導コイルが実用化されたら、その熱も劇的に減少する。
ですから、アメリカ、欧州、中国などは電気自動車化に熱心です。
何時だったか各国の首脳が集まって、電気自動車化への方針を表明した事があったと思います。
上記各国の首脳は「断固実施する」みたいに決意を表明していましたが、日本の岸田首相は「頑張ります」みたいな感じで一歩引いていたと思う。
例によってうろ覚えですが。
日本のアナウンサーは「地球温暖化対策に熱意が感じられない(マスコミ風表現)」みたいな感じで半ば非難気味に報道していましたが。
例によって浅い見識による無責任報道だなあ、と思いました。
多分、岸田首相の頭の中にあったのは、日本の電力需要の現状でしょう。
電気自動車は当然のことながら、発電された電気で動きます。
それが自動車並みに普及するという事は、電力の大規模需要層が出来るという事です。
ただでさえ、夏場になるとピンチになる日本の電力状況で、そんな需要層を賄う余裕が何処にあるというのでしょう。
下手に導入が進んだら、夏場に計画停電待ったなし、ですよ。
熱やCO2を出さない発電方法で使えるのは現在のところ、水力発電だけです。
ですが日本の電源資源はもう、ほとんど開発され尽くされているみたいです。
それどころかダム湖の湖底の堆積物で発電能力が落ちている可能性もあります。
ニッチ系では、小規模水流、つまりそこらの用水路なんかでも発電出来るシステムがあるらしいのですが。
ほとんど普及してませんね。
他には風力発電と太陽光発電が頑張っているみたいですが。
まだ、無理でしょう。
ですから、発電量の増加方法としては重油、天然ガス系の火力発電か、原子力発電に頼るしかない訳です。
原子力発電はCO2の排出量を抑えられるので、”環境対策”になっているようですが”熱”は確実に排出します。
排熱対策としてはあまり効果が望めないでしょうねえ。
将来的には太陽光発電が主流になると期待して。
それまでのつなぎとしては、ムダを削ぎ落とす方向で検討しましょう。
道路脇で車の流れを見ていると、殆どの車は一人乗車で運転されています。
5人乗り、7人乗りの普通乗用車から10人乗りの大型1ボックスまで。
おそろしくムダだなあ、と思うのはおかしいでしょうか。
この人たちが、スーパーカブ(ホンダ、燃費93km/l、原付バイク)などに乗り換えれば、かなり排熱も抑えられるでしょう。
または、ジャイロキャノピー(ホンダ、フロント、屋根付き、燃費54km/l、3輪原付バイク)でもいい。
スーパーカブは新聞、郵便などの配達業務や、警察官の軽便な移動手段(近頃はスクーターも多いようですが)銀行の営業マンなど幅広く使われています。
ジャイロキャノピーは主に飲食店の宅配業務などに、こちらも広く使われています。
ですが、これらでは不足する部分があって、乗用車の一人乗りが在るのでしょう。
では、それは何か。
まあ、確かに。
スーパーカブ、バイク系は雨風、暑さ寒さの環境に弱く、事故に弱い。
ジャイロキャノピーも前と上にはシールドがありますが、横はがら空きですからね。
エアコンも当然、ない。
でしたら、それらの欠点をなくした物を造れば良いと思うのですが。
かつて、原付免許で乗れる四輪車、みたいなものがありました。
今でも時折見かけますが、あれ色モノですよね。
とても充分な実用性があるように思えない。
Wikiの”ミニカー(車両)””超小型自動車””マイクロカー”で調べると、かなり昔からいろんなアプローチがされている事が判ります。
上記の免許制の穴を付いたようなものは、事故の多発で徐々に法律が厳しくなって殆ど普通乗用車と法的に変わらなくなり消えかけています。
逆に前記の”普通乗用車のムダ”というものの対策のひとつとして、模索され始めているようです。
Wikiの”超小型自動車”の解説にそのような事が載っています。
動力機構としては、かつては50ccエンジンも使っていたみたいですが、今は電動モーターオンリーですね。
ですが、所詮色モノという事でしょうか。
販売数も乗用車全体から見れば誤差程度しか売れてませんし。
超小型モビリティ(型式指定車)として法的に整備されつつありますが、前記Wikiの市販車の項から見ると殆どが国内外のベンチャー企業のようです。
その中で唯一トヨタだけが「C+pod」「コムス」などを手がけていますが。
これはどういう事なのでしょう。
将来の布石としてか、それとも官公庁、政府筋からの要望で仕方なく、なのか。
販売数と開発費(車両の性能から鑑みて、ですが)から推測すると、どう見ても収益性のない、真っ赤っかの事業な気がします。
近江商人系のトヨタが好んでするとは思えない。
燃料をバカ食いし、熱をだらしなく大気に垂れ流し、CO2を噴出する。
センチェリーとか、アルファードとか、スープラとか、ランクルとか。
そういう高級車はトヨタにとって高収益車両です。
金持ちはいくらでも金を出す。
それに対し、燃費を抑え、排熱を削り、CO2を絞る。
そういう超小型車はお金にならない。
しかも、社会にそういう風潮”ムダを削ろう”が出来てきたら、高収益車の販売に翳りが出る。
トヨタとしてはやりたくないだろうなあ、と思うのですけど。
トヨタなど既存のカーメーカーの希望は、現状のラインナップのまま電気自動車(と燃料電池車や水素エンジン車)に移行する事なのでしょうが。
発電量の大幅な増加が見込めないまま移行すると、電力飢饉を誘発するでしょうね。
(燃料電池車や水素エンジン車も走らせるには莫大な電力が必要になる。
水素なんて電気分解するしか手に入らないだろうし。)
ある程度は”超小型モビリティ”の普及に尽力して、発電量の増加を待つしか無いのじゃないでしょうか。
かつての”排ガス規制直後の暗黒時代”再び、ですね。
そこから先は”政治的決断”分野です。
超小型モビリティの普及には税制を含む政治的な優遇処置が必要でしょう。
かつての軽自動車のように。
軽自動車については調べればいくらでも出てくると思いますが。
元々は貧乏だった日本の社会にモーターリゼーションを導入するための施策だったと聞きます。
「国民車」計画でしたか。
ですが、それを上回る高性能の「スバル360」が発売されて、軽自動車に火が付きました。
ドイツの国民車フォルクスワーゲンがビートル、”カブトムシ”と愛称されたのに対抗するように、スバル360を”テントウムシ”と呼ぶ人たちもいるようですが。
まあ、多分にマスコミの”よいしょ”でしょうね。
やがてトヨタのパブリカ、カローラと日産サニーが発売され、日本に本格的なモータリゼーションが訪れます。
その時点で軽自動車は役目を終え、廃止されてもおかしくなかったと思うのですが。
まだまだ軽自動車しか買えない層や、軽自動車が主力のカーメーカーもあったので延命したのでしょう。
そうして、軽自動車も普通自動車とシェアを争うことになりました。
もう「(クルマに)屋根が付いていて(クルマが)走れればそれだけで良い」というものでは売れなくなったのです。
同時に、自動車登録台数が激増した日本社会の交通環境は、そういう半端な自動車の存在を許さなくなりました。
排気量360cc、長さ3m、幅1.3m、高さ2mで1954年に軽規格が始まる。
排気量550cc、長さ3.2m、幅1.4m、高さ2mに1976年に拡大される。
排出ガス規制が適用されたからで、これにより小排気量の強い味方、2サイクルエンジンが姿を消す。
排気量660cc、長さ3.2m、幅1.4m、高さ2mに1990年改正。
より厳しくなった排ガス規制に対応。
排気量660cc、長さ3.4m、幅1.48m、高さ2mに1998年改正。
普通車同様の安全衝突基準が適用される。
こうして軽自動車は排気量こそ1/2で、サイズも少し小さいですが、ほぼ普通の車になりました。
因みにヨーロッパでは、このジャンルというか、社会のもっとも基礎となる分野で人と物の移動を支える実用車には、超ロングセラー車が多いです。
ドイツ・フォルクスワーゲン・ビートル1、排気量1000cc(初期)、65年間、1938年~2003年、約2153万台。
イギリス・(モーリス、BMC)ミニ、排気量850cc(初期)、41年間、1959年~2000年、約535万台(派生含む)。
フランス・シトロエン・2CV、排気量375cc~602cc、42年間、1948年~1990年、約500万台(派生含む)。
フランス・ルノー4、排気量600cc、750cc(初期)、31年間、1961年~1992年、約835万台。
イタリア・フィアット(NUOVA)500、排気量479cc(初期)、18年間、1957年~1975年、約400万台。
え~、生産年数や排気量、発売台数はWikiから適当に抜き出したものです。
異論のある方は、多分その異論の方が正しいです。
参考までに。
日本・スバル360、排気量360cc、12年間、1958年~1970年、約39万台。
なぜ、この違いが生じたのか、ですが。
もちろん、上記5車が優れた車であった事は間違いないでしょう。
ですが、余り熾烈な競争に晒されなかった事も要因にあるのではないかな、と。
イギリスを除き(イギリスは自動車産業自体が存亡の危機でした)これらの車の生産メーカーの主力は普通乗用車です。
ですから黙っていても着実に売れ、競合車種も少なく利益幅も少ないこのクラスに余り力を入れなかったのではないか、と。
日本のように、軽自動車の専業メーカーや軽自動車が売れないと会社が傾くメーカーほど、必死ではなかったのではないか、と。
もとより、自動車の規格としては不足気味の軽規格車には改良の余地がいっぱいあり、各メーカーは技術開発に鎬を削り、次々に新型車が投入されました。
傑作車といえど永年居座り続けられるほど、長閑な市場ではなかったのでしょう。
まあ、そのせいで。
日本の車社会は、世界でもトップクラスの小型乗用車を手に入れたのでした。
それも複数車種。
ヨーロッパの自動車評論家には軽自動車を高く評価する人が多数いるそうで、中には個人輸入で愛用している人もいるそうです。
曰く「このサイズの車で、スライドドアはあり得ない」だとか。
私もこの間、ホンダの商用車のN・VANのカタログを見て驚きました。
S07B、直列3気筒DOHC4バルブ、可変バルブタイミング機構付き、最大トルク4800rpm、最大出力7300rpm、圧縮比11.8。
何、このレーシングエンジン!!
ホンダだけじゃないな。
ダイハツ、KF-VE5、直列3気筒DOHC4バルブ、可変バルブタイミング機構付き、最大トルク5200rpm、最大出力6800rpm、圧縮比12.2。
スズキ、R06D、直列3気筒DOHC4バルブ、可変バルブタイミング機構付き、最大トルク5000rpm、最大出力6500rpm、圧縮比12。
日本の軽自動車のエンジン、とんでもないな。
これ、全て商用車用です。
因みに、初代フェアレディZ、L20、直列6気筒SOHC2バルブ、シングルキャブ、最大トルク3600rpm、最大出力5200rpm、圧縮比9(?)。
このエンジンのヘッド周りを変えて、初代スカイラインGT-Rに搭載され日本のレース界を席巻したのが伝説のエンジン、S20。
直列6気筒DOHC4バルブ、トリプルSUキャブ、最大トルク5600rpm、最大出力7000rpm、圧縮比9.5。
出力、トルクは排気量や排ガス規制で色々変わりますから余り参考になりませんが、注目したいのは回転数です。
エンジンの出力、馬力は回転数×トルクですから、回せば回すほどパワーが出る。
ツインカム、DOHC、ダブル・オーバー・ヘッド・カムシャフト(Double OverHead Camshaft)は、元々高回転のためのカムシャフトシステムです。
4バルブもそう。
ですから、1969年発売、今から半世紀前とは言えスポーツカー用のエンジンなのにL20、SOHCの2バルブは5200rpmしか回りませんでした。
それを半ばレース用に改造して、やっと7000rpm。
現在の商用軽自動車のエンジンが如何に凄いものかお判りでしょう。
因みに可変バルブタイミング機構は、エンジンの幅広い回転数に於いて良好な吸排気効率を実現するシステムです。
半世紀前に於いては、エンジンの理想系、妄想系のシステムだったでしょう。
そんな事、出来るはずがない、という類いの。
かなり話が逸れました。
酷暑化対策の話でした。
では、現在の酷暑化、排熱削減のためのコミューターとしての軽自動車は使えるか。
つまり、今、普通乗用車1人乗りで通勤や買い物や営業に動いている人が、軽自動車に乗り換えたら酷暑化は緩和されるか、というと。
無理でしょうねえ。
軽自動車のエンジンの中には、熱効率35%というものもあるようですが。
大体からして、上記の用途には元々軽自動車が多く使われているようですし。
効果としては、最大見積もって排熱量削減10%あれば良い方じゃないでしょうか。
現実にはもっと低いと思うし、その程度の削減量は自動車の登録台数増加によって打ち消されてしまいそうです。
もっと大きく削減出来るコミューター(超小型モビリティ)が必要だと思います。
まあ、前述の色モノ、超小型モビリティを普及させればいいだけ、とも思うのですが。
あれらを見ていると、何というかコンセプトがブレブレのような気がする。
一応実用化されているのですが、その実用例はトヨタの手がけている物で、市役所の公用車やカーシェアリングが殆どですね。
謂わば、公的なパフォーマンスレベルでしかない。
コンセプト、私の言うコンセプトとは「どう、使うか」という乱暴な物ですが。
この超小型モビリティは「誰に」「どのような状況で」「どういう風に」使わせるつもりで開発したのか。
そして、そのための販売活動をしているか、というと。
私にはどうにも、そこら辺がはっきりしていないように思えるのです。
超小型モビリティを普及させて温暖化対策にするには、最低でも1000万台ぐらいは売らないとダメでしょう。
当然ながら、それらは新しい市場を造る、パイを増やすのではなく、今の市場の置き換えです。
つまり、普通乗用車、軽自動車が1000万台減る事になります。
特に軽自動車はかなり市場を喰われるでしょうね。
カーメーカーが二の足踏むのはそこら辺が原因かなあ、とも思うのですが。
環境対策、CO2削減、排熱削減のためには、国が主導して進めるしかないだろうなあ。
やっぱり”政治的決断”の世界です。
ターゲットとしては、通勤用、外回り用、買い物、送迎用などでしょうか。
サラリーマン、営業ビジネスマン、主婦などがユーザー層になります。
結構なボリューム層ですから、1000万台ぐらいはいくでしょう。
ちょっと仕様を考えてみます。
大きさは、幅1~1.2m、長さ2.5m、高さ1.5m。
超小型モビリティ枠よりさらに小さいサイズで。
特に幅方向は、横2座席でなく縦2座席(2輪車のように)を指定して狭くする。
後部座席は少し広めで子ども+チャイルドシートが置けるように。
積載量は350kg、後席折り畳み可、軽自動車と同等にする。
エアコン、オーディオ、ナビなどは標準装備。
もちろんハンドルやペダルはパワーアシスト付き。
将来的にはAI自動運転も視野に入れる。
このユーザー層には、運転を楽しむ人たちはいません、多分。
パワーソースはシリーズハイブリッド式。
完全な電気自動車では、多分国内の発電量が足りなくなります。
原動機は発電専用で、定速回転(熱効率が最良の回転数でのみ運転)の内燃機関かスターリングエンジン、または超小型ガスタービンなど。
熱効率が高く、排熱の少ないものをお好みで。
国内の発電量が増加して電気自動車解禁(?)になったら、発電用原動機を充電式バッテリーに載せ換えて電気自動車にも出来るでしょう。
駆動用モーターはできればインホイールモーター式(In-wheel motor)。
基本FFで、使用環境(積雪地帯)によっては後輪にも追加して4WDにする。
ドアは縦2人乗りなので、左側スライドドア1枚で充分、後バックドア。
室内幅を多めにとっても側面壁は厚く取れるから、側面衝突安全性は軽自動車より高い。
だが、衝突安全性に関しては、絶対的なサイズが小さいので軽自動車と比較しても不利ではある。
ですが・・・・。
私の妄想案ですが、”吹っ飛ぶ”という安全対策も、使えると思います。
衝突事故というのは、衝突車が持つ運動エネルギーが破壊エネルギーになって、相手の車体を潰して搭乗者を破壊する現象です。
車体をいくら頑丈に作っても、衝突車両の運動エネルギーは強大で車体が壊れるのを防ぐことは出来ません。
1~2t近い重量物が100km/h以上の速度でぶつかるのですから。
なので、搭乗者のいるキャビンは出来るだけ頑丈に作り。
そして破壊エネルギーがキャビンに到達する前に、出来るだけ破壊エネルギーを削る。
具体的には壊すところを決めておいて、被破壊箇所(クラッシャブルゾーン(Crushable zone)、フロントノーズやエンジンベイなど)といいます。
そこが壊れることによって、破壊エネルギーを消費、吸収するよう設計する。
それがベンツの天才が編み出した、現代の自動車の衝突安全対策のスタンダードなのですが。
サイズの小さな車両の場合、充分な大きさのクラッシャブルゾーンが取れず、破壊エネルギーを吸収しきれない。
これが超小型車のネックで、現在の法定安全基準レベルをクリア出来ない主因だと思います。
ですが、衝突による運動エネルギーが破壊エネルギーに変換される前に、運動エネルギーとして消費されれば。
車体は破壊されない、かもしれない。
つまり、ぶつかられた時、ぶつかられた車が吹っ飛べば壊れない、かもしれない。
格闘漫画で、自分から跳んで衝撃を逃がす、の自動車版ですね。
それを自動車全体でするか、それともキャビンのみ離脱する形でするかは、衝撃吸収設計次第ですが。
もちろん、吹っ飛んだ搭乗者はエアバックとシートベルトで頑丈なシートに固定して内部衝突などを防ぎます。
ですが多分、目は回すでしょうねえ。
こんな感じですかねえ。
絵にしても良かったんですけど、余り描く気が起きなくて。
多分、こんな感じであれば前記ターゲット、通勤、外回り、買い物の需要は満たせると思います。
ただし、購買者の意識としては、難しいかもしれません。
日本人の特質なのか、貧乏性なのか、どうせ買うならなるべく役に立つものを、という意識がありますよね。
普段は圧倒的に一人使用が多くても、年に何回かは家族全員で使いたい、みたいな。
ここら辺を対策しないと、いくら良いものを設計しても普及しないでしょう。
まずは優遇政策ですね。
エコカー減税がありましたが、それ以上。
道交法上の優遇政策として、歩行者、2輪車、超小型モビリティ専用道路を設置する。
現在の道幅3~3.5m以下、普通車がやっとすれ違えるレベルの道などで、歩行者保護の面でも大きい車は閉め出した方が良い。
高速道路にも、超小型モビリティ、2輪車専用レーンを設置する、など。
ついでに専用道路においてAI自動運転を許可する、とか。
そうして普通車以上を締め付けておいて、同時に普通車も従来通りに使える方法を準備します。
社有車、営業の外回りなどは、会社がきちんと割り当てるでしょう。
超小型モビリティと普通車を所有していて、普通車でなければならない場合、複数人が搭乗するとか、客先に挨拶に行くとか、には普通車を使える。
問題は個人所有、通勤と買い物ユーザーですが。
必要な時だけ車を使う、という条件に合うのは、現状ではタクシー、レンタカー、カーシェアリングなどです、が。
高い。
タクシーなどでは、自家用車で普通に走る2時間、3時間ドライブだと簡単に数万円が跳んでいきます。
観光地には観光タクシーというのがあって、一日ガイド付きで借りられますがこれも数万円単位。
レンタカーも1Box車レベルを一日借りれば万を超えます。
それに面倒くさい。
レンタカー店舗まで行って、色々書類を書いて返す時はガソリン満タン返し。
カーシェアリングはやった事在りませんが、複数人が共同して所有するのかなあ。
使う順番とか、使い方、車内清掃とか面倒くさそうで揉めそうで二の足踏みます。
さて、どうしましょうか。
実は、タクシー代やレンタカー代は高くない。
割安なんです、という説明は良くされています。
確かに、乗用車を個人で所有する諸経費、取得費、各種税金、保険代、ガソリン代、駐車場代、高速料金。
ここら辺を合算すると、年50万円程度レンタカー代やタクシー代に使っても充分おつりが来るはずなんです。
なのに何故、割高に感じるかというと。
普通の家庭の家計では、乗用車関係の諸経費は日常経費として処理されているからでしょうね。
家賃や光熱費や保険料、税金などと同じく、必ず払わなければならないものとして織り込まれている。
(取得費は車の代金で高額ですが、大抵の人はローンで支払っているでしょうし)
それに対しレンタカー代やタクシー代は突発的な支出になります。
日常に於いて急に必要になった場合は。
まあ、旅行に使う場合は、旅費の一部として計上するでしょうけれど。
ですから、タクシー代、レンタカー代を各家庭の日常経費に落とし込めれば、もっと使用率は増えると思います。
後、レンタカーはもっと利便性を高める必要があるかな。
少なくともタクシー同様、電話一本で車を配送してくれないと面倒くさい。
タクシーを頻繁に利用する会社では、タクシーチケットというものを購入して社員に使わせます。
確か、官公庁でもあったのではないかな。
それと似たような形で。
タクシー会社の協同組合に年会費、または月会費を一定額支払う事で、タクシーを一定期間、無料で利用出来るシステム。
スマホやネットでは常識な定額制、これを導入すれば良いでしょう。
もちろん1社だけでやっても意味がありません。
日本全国を網羅出来ないと。
専売して差別化に使おうとしても、普及しないだろうからムダです。
スイカやパスモやイコカも、結局は共通化して普及したでしょう。
後、国としてタクシー組合に損失補填程度はした方が良いかな。
レンタカー会社も同じ定額制導入ですね。
大型マンションに於いて、管理費の中にレンタカー代を含めてマンションの住人に無料利用して貰う、と言う方法もあり得ます。
マンションの場合、駐車場代は別料金でしょうから、それと比較して割安なら申し込む人も増えるのではないでしょうか。
ここら辺、最初は普通乗用車の代替は狙わないで、現在増えているであろう大都市圏在住の自家用車を持たない層にアピールして実績を積んでいけばどうかな、と思います。
など、など。
乗用車の排熱対策が、かなり大幅に道を逸れました。
後は誰かが何とかしてください。
もうひとつの排熱システム、エアコンですが。
まあ、こちらは簡単に出力低減という訳にはいかないでしょうね。
近頃は個人用の防熱システムがあるようですが。
冷えピタのような首輪とか、送風機付き作業着とか。
ですが、個人用携帯エアコンはまだのようです。
「断熱圧縮、断熱膨張」を使った熱交換器を個人で運用するのは、重量的にも電力供給方法的にも難しいでしょうねえ。
確か、宇宙服にはそういうものが付いていたとは思いますが。
ですが、こちらは動かないので(自動車用を除いて)やりようがあります。
屋根の上に太陽熱温水器を載せていて、そのすぐ下の軒先でエアコンの室外機を回している。
そんな家を見るたびに、不思議に思っていました。
エアコンのコンデンサーを水に突っ込めば、お湯なんか直ぐに沸くだろうに。
エアコンのコンデンサーで室内の熱を外に捨てながら、給湯器でガスを燃やして水を温める。
凄くムダな事している、と思うのは私だけでしょうか。
誰も考えなかったのだろうか。
給湯器付きエアコン。
水冷式。
コンデンサーを水で冷やして、その水、もうお湯になっていますが、それを給湯に使う方式です。
昔はお湯はやかんで沸かして、今は電熱式ポッドで沸かして。
瞬間湯沸かし器は台所の流しにしかなかったのですが。
今ではトイレも含めて、水の出るところほぼ全てでお湯も出ます。
家屋の必需品。
昔はエアコンは贅沢品で今ほど普及はしていませんでした。
現代では、もう、エアコンなしの真夏は命の危険があるほど。
結構前の話ですが、生活保護を受ける人は贅沢品であるエアコンの所有を認められていませんでした。
その決まりを杓子定規押しつけた市役所職員のせいで、独居老人が衰弱死した事がありました。
エアコンは必需品、給湯器も必需品。
なら組み合わせても良いですよね。
特にやってほしいのは大規模施設です。
高層オフィスビル、大規模地下街、巨大駅、デパート、スーパーマーケット。
後、スーパー銭湯、ここは是非やってほしい。
ああいうところでは集中エアコンシステムを導入しているでしょうし、給湯システムも集中システムでしょう。
エアコンによる排熱量は気温によって変わりますし、お湯の必要量も利用者次第です。
ですから、エアコンの排熱量とお湯の必要量が同じとは限らない、というか絶対異なる。
ですけどマスが大きければ、調整は結構楽ではないかな、と。
そこらへんから初めて、個人宅向けのエアコンに落とし込んでいけばどうでしょう。
家屋の建て込んでいる地域では、エアコンの室外機の音で隣家とトラブルになるとか。
まあ、無理はないですよね。
こっちは暑い中我慢しているのに、隣はガンガンエアコン掛けて涼んでいて、熱風と騒音をこちらに押しつけてくる。
ついでに言うと、そういう狭い、風の通らないところに設置された室外機は、周りの気温が高いため余り冷えない。
結果、電気代ばかりかかる事になる。
水冷式コンデンサー(給湯器付き)なら、電動ファンの音もないし熱風も吹き出しません。
(水ポンプの音はするかな)
この水冷システム、基本的には固定式ですから移動体には使えない、事もないかもしれない。
昔の蒸気機関車は、常に水を給水する必要があったそうです。
蒸気機関車のボイラーは復水器を持たないから、ピストンを動かした後の蒸気は大気に放出、なので水がどんどん減っていく。
沿線の各処には水を給水する給水塔などがあって、水タンクに給水していたそうです。
こういう感じで。
路線バスなどの営業所に、給水システムを設置する。
で、路線バスなど定期運行する大型車に大型の水タンクを設け、エンジンとエアコンをそれで冷却する。
まあ、必要な水の量は判りませんので、成立するかどうか不明ですが。
仮に水タンク300Lだと、内幅1m×1m×0.3mで重量は約300kg(タンク重量除く)、成人男子6人分強ですか。
路線バスなら、多分許容内でしょう。
水タンクの中にエアコンのコンデンサーとエンジンのラジエターを沈めておいて冷却する。
で、お湯が沸騰する前に営業所に帰り着き、お湯を営業所のタンクに移す。
まあ、お湯が大量に出来る事になりますが、使い途は何かとあるでしょう。
温水洗車に使っても良いし、お風呂やシャワールームを設けても良いし、副業で格安銭湯を営業しても良いだろうし。
(銭湯の経費の殆どは燃料代だそうですから)
確かに大量の水を運搬する負担は増えますが、元々路線バスは不特定多数の乗客を乗せるものですし、この程度の負荷増加は吸収できるでしょう。
多分、無問題です。
後、この水冷システム、自衛隊の車両には搭載するべきだと思います。
陸上の戦闘車両は特殊なレーダー以外には、なかなか電子的手段で探知出来ないですよね。(違うかな、無知なもんで)
でも、現代では赤外線で探知されるでしょう。
エンジンの排熱などは、少なくしたいものだと思うのですが、どうでしょう。
水タンクの大量の水でエンジンの排熱を冷却する方法ならば、タンクを適切な断熱材で覆っておけば、かなり防げると思います。
それ以外にも、各種野外活動で燃料の節約になる給湯システムは、かなり役に立つと思います。
災害援助時のいろんな洗浄作業、建物、車両、道具、衣服まで。
お湯があれば楽に、速く、より清潔に出来るでしょう。
お風呂だって、今よりもっと頻繁に入れます。
飲み水の確保も現地調達が出来るようになるでしょう。
沸騰させればいいのですし、最悪、泥水や海水でも蒸発させて蒸気を回収すれば飲めるようになります。
いろんな物が制限される非常時で、燃料に余裕が出来る事は良い事だと思うのですけど。
色々書きましたが、現在の環境保護ムーブの中で、エアコンメーカーやバスメーカーにとっては結構なビジネスチャンスだと思います。
ここまで随分、余計な事書き過ぎましたが。
酷暑化のもうひとつの要因を、まだ書いていませんでした。
で、それは何かというと「自然冷却システムの破壊」です。
毎年恒例(?)なのか、酷暑日も極まってくると、オタクの街(電気の街じゃないですね、もう)秋葉原であるイベントがあります。
「うち水っ娘大集合!」というらしい。
メイド喫茶のメイドさんたちが、水桶持って柄杓で水を路上に撒いて「涼しくなあれ」とやる。
水を撒いて蒸発させる事により、気化熱で温度を下げる。
エアコンなどがなかった時代の、「打ち水」という伝統的な方法ですね。
で、大昔から日本の自然がやってくれていた「打ち水」が”雨”な訳です。
特に夏の夕暮れ時に降る「夕立」は、昔から色々ロマンチックなシーンを演出してくれて素敵なものですが。
この日本の神様たちが恵んでくださった「打ち水」の水を、私たち余りにも邪険にし過ぎていません?
「打ち水」の水はなるべく長い間そこに在って欲しい。
その方が長期間、トータルで大きく温度が下がります。
土に染み込んだ水は、乾くまで何日も気化熱として大地の温度を下げ続けるでしょう。
昔はそこら中に在った水たまり。
これも同様で、初めて長靴を買って貰った子どもが喜んでバシャバシャやったり、冬の寒い朝には凍った水たまりをパリパリ割ったり。
そういう楽しみは別として、冬でもいつの間にか消えていて、きちんと温度を下げてくれていました。
まあ、水たまりは普通の靴だと汚れるし、車だと泥を跳ねたり、凍ったりするとスリップさせたり。
昔、バイクでこの上に乗った事があって、何も出来ずすっ転んだ事もありました。
アイスバーン怖い。
なくなってほしい。
だからでしょうねえ。
現代の街はきっちり防水撥水加工済みで、降った雨は素早く側溝に集められ、地下を通って速やかに海に退出して貰っています。
神様の「打ち水」を、「こんなもん、いらん」とばかりに。
だから日本の大都市圏がほとんど雨の降らない砂漠並みの高熱地帯になった、と考えるのは穿ち過ぎでしょうか。
私には、酷暑化に無関係だとは思えないのです。
考えてみれば、藁葺き屋根。
あれ、冷房システムとしては良いものなのかもしれません。
あの屋根には結構水が染み込むでしょう。
その分、気化熱で家屋が冷やされる、のか?
でも、湿気が凄そうな感じもするし、ワラが湿って腐りそうな気もするし。
でも、原理としては使えるかも。
ビルの屋上や壁面に保水性の何か(おむつ用、とか)を貼り付けておけば、気化熱でビル自体を冷やせるかも。
(おむつビル?)
まあ保水量次第では、ビルに余計な外力(トン単位かな)がかかって、その分強度を上げなければなりませんが。
高層ビルに人工の滝を。
滝というと、日本では華厳の滝とか那智の滝とか。
膨大な水が流れ落ちて、その下は滝壺で轟々と水が渦巻いている。
ナイアガラとか南アメリカのイグアスの滝とか、それはもう凄まじい物ですが。
(もちろん、現物見たことありません)
ところが南米ベネズエラのエンジェルフォール。
世界最大の落差979mを誇るこの滝には、滝壺がありません。
余りにも高すぎて、途中で水が全て拡散、霧化して飛んでってしまうからだそうです。
多分、高さのせいだけではないでしょうね。
高さと水量と、後は気温と風のバランスでしょう。
つまり、高層ビル程度の高さでも水量を調整すれば、この霧化する滝を造る事が出来る。
近頃は街中でミストを吹き出して、歩く人に涼をくれるサービスをよく見かけます。
高層ビルの人工の滝は、それを数10倍にも大きくしたものです。
周辺の気温を劇的に下げてくれるでしょう。
高層ビルの屋上には、ビル内の水道に供給するための水タンクがありますよね。
確か映画「タワーリング・インフェルノ」での切り札だった。(ネタバレか)
そこから少し、水を外に流してください。
スノーマシンでも良いかもしれません。
雪の少ない冬に、スキー場に雪を造るあの機械。
夏場は空いているでしょう。
昨今、スキー場も経営楽じゃ無いだろうから、レンタル代は嬉しいでしょうし。
それを屋上に設置して噴き出させる。
サンシャイン60とか、六本木ヒルズとか、スカイツリーからでもいいな。
都庁ビルは是非やるべき。
ビル本体も冷やせるでしょうし、多分とても綺麗です。
夏の日差しに煌めく、霧を纏う神秘的な塔。
夕暮れ時には最高のランドスケープになるでしょう。
舗装道路自体も、表面に孔を空けるとか、ダメなんでしょうか。
かなり地方に行っても道路はきっちり舗装されていて、よくもまあここまで、と思うのですが。
折角作ってくれた舗装には申し訳ないのですが、直径2~5cmの貫通孔をたくさん空けて、地下に水を流し込む事は出来ないものでしょうか。
そうすれば、その孔から水が蒸発して路面の温度を下げてくれると思うのです。
ゲリラ豪雨の都市洪水にも効果があるかもしれません。
そう言えば昔、怖い事聞いた憶えがある。
こう、地面を完全に覆ってしまうと大地が窒息して変質する、とか。
土が死んで、砂に変わるそうです。
建物の下の砂の層は、地震の時「液状化現象」を引き起こして上の建物を簡単に倒壊させる。
高層ビルなどの強度設計、耐震設計は、もちろん充分にされているのでしょうが、その基になった地面、地中のデータは施行時のものでしょう。
もし、高層ビルの下の地中が砂の層に変質していたら。
耐震強度は施行時の値より、大幅に低下しているのではないでしょうか。
つまり、古い高層ビルは意外と簡単に倒れる?
怖い話でしょう。
植物、立木を大切に。
森林浴、フィトンチッドですか。
後、滝の傍でもマイナスイオンとか。
でも、半分近くは気化熱による冷房効果のような気もする。
「樹木というのは自然のエアコン」と、誰か言ったかな。
でも、言われてそうな言葉です。
植物のお仕事は太陽光線を浴びて光合成する事ですが、この仕事場である葉っぱは太陽熱を浴びて高温になります。
なので水分を蒸散させて、その潜熱で葉の温度を下げているそうです。
つまり人間で言う、汗をかいている訳ですね。
人間は太陽光線を浴びると汗をかいてへばりますが、その上に植物、樹木の葉が生い茂ってくれていると、替わりに汗をかいてくれて下の私たちを冷やしてくれます。
必要な水は、地下から、場合によってはかなり深くまで根を伸ばして、自分で汲み上げてくれます。
実は、とても高性能な冷却システムなのです。
使わないとか、勿体ない。
まあ、都市部は別として、郊外に行けばいくらでも植物は生えています。
ですから、そんなに植物保護に目くじらを立てなくても良いのかもしれませんが。
でも、人間は遠慮会釈なく、大地をコンクリートやアスファルトで覆っていっています。
どこかで、
「この広い大地、多少コンクリやアスファルトで覆っても大丈夫さ」なんて思っていませんか。
中国の黄河沿いは、太古は大森林だったそうです。
水牛もいたそうな。
その大森林を伐採し尽くしたのは人間で、なので黄河には周りの岸から泥が流れ込むようになり「黄河、黄色い河」になったそうです。
以来、数千年、大森林は復活しないままです。
「修?并到?天堂(文字化けしてるな)、耕して天に到る」
私の見たのは、NHKスペシャル「中国」でしたが。
山を麓から伐採して畑にして、連作障害で畑が死ぬと更に山の上の方へ、上の方へと伐採していって。
とうとう山頂まで到った、綺麗に畑に整地された、草ひとつ生えていない黄土色の山々。
衝撃的な映像でした。
黄河沿い黄土高原の話です。
大地は広大だけど、人間はそれを壊す事が出来る。
海洋、河川、大気でそれを学んでいるはずです。
「未来少年コナン」
マンガアニメを認めていなかったNHKが、初めて放映したアニメ作品。
この歴史的作品に抜擢されたのがまだ若手だった宮崎駿監督で、本当中島順三プロデューサーの慧眼に感謝しきりなのですが。
この作品の中で、ラナを助けるために残され島を旅だったコナンを拾ったのが、インダストリアの運搬船「バラクーダ」号のダイス船長でした。
彼の仕事は、廃墟でのプラスティックスの採掘でした。
「滑走路のコンクリを剥がして、田んぼを取り戻すんだ。」
成田空港建設反対闘争、三里塚闘争の時の反対同盟員の妄言だったと思いますが。
遠い将来、もし農地が必要になった時、コンクリやアスファルトを剥がして現れる大地は、植物を育んでくれるでしょうか。
黄土高原の黄色い大地のように、プラスティックスしか採掘出来ない島のように、草木に見捨てられるのではないか。
そう、怖れています。
でも。
アスファルトを突き破って出てくるタンポポ、とか。
コンクリの割れ目に咲くスミレ、とか。
日本の雑草はまだまだ逞しく。
宅地予定の造成地が、あっという間に緑の台地に変貌するのを見ていると
「大変だなあ。」と、気の毒には思いますが、同時に嬉しくもなるのです。
「雑草という名の草はない」という言葉が在ります。
NHKの朝のテレビ小説「らんまん」の主人公、牧野富太郎氏の言葉です。
ですが、もうひと方。
昭和天皇陛下も、同じ発言をされています。
同じ言葉でも、私には少しニュアンスが異なるように感じる。
牧野氏の言葉は
「世の中に”雑草”という草はない。
どんな草にだって、ちゃんと名前がついている。」
ですが、その言外の意味は
「(俺が全部名付けたからな。)」のような気がします。
一方、陛下のお言葉は
「雑草ということはない。
どんな植物でも、みな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。
人間の一方的な考え方でこれを雑草としてきめつけてしまうのはいけない。」
だったそうです。
私はこの言葉が好きで。
もちろん意味は、陛下のお言葉の方ですが。
まあ、子どもの頃、雑草(と呼ばれる自然生育植物)が生い茂る原っぱで散々遊んだからでしょうね。
ですから、家の庭は自然生育植物(笑)が一杯で、でも家族は理解してくれなくて責め立てられています。
でも、そこに雨が降ると、それぞれ微妙に違う緑が冴え冴えと煌めいて凄く綺麗です。
日本は「天国」なんだそうです。
ポール・ボネ氏という駐日フランス人(実は日本人らしいですが)が書いた「不思議の国ニッポン」というエッセイにありました。
来日したアラブ人のビジネスマンを案内する話だったかな。
イスラム教の教義にも、キリスト教と同じく「天国」という概念が在って。
そこは砂漠の国の宗教らしく ”水豊かに緑溢れる地” なのだそうです。
雨の庭を見ていると、「ああ、私たちは天国に住んでいるんだなあ。」
と、思います。
小松左京氏の名作「日本沈没」に第二部がある事をご存じでしょうか。
日本の国土を失った日本人が世界の各所で生きていく姿を描いたもので、小松左京氏の当初からの構想だったそうです。
老齢の小松左京氏に替わり、共著という形で谷甲州氏が執筆しました。
その中で、日本沈没後に産まれた、日本を知らないイスラエル在住の日本人女性が
「美しい国だったという」とつぶやく印象的なシーンがあります。
OVA初期、今から40年も前のSFアニメに「メガゾーン23」という作品が在ります。
主人公の少年は、1980年代の東京で暮らしている。
それが、不思議な巨大バイクを手に入れた事により世界の秘密に触れる、というストーリーです。
ネタバレになりますが、少年が日常と思っていたのは、実は巨大な都市宇宙船の中の虚構の世界でした。
その中の印象的な言葉。
「なぜ、この世界を二十世紀の終わりに設定したんだ?!」
「それは、その時代が人々にとって一番いい時代だったからです。」
少し、感傷的に過ぎました。
でも、いい時代が過ぎて、美しい天国のような国が変わっていくのはイヤだな、と思います。
「温暖化」は世界全体の問題で、日本だけで何とかなる話でもありません。
ですが、砂漠にもオアシスがあるように、日本だけでも美しい国でいられる可能性がない訳でもありません。
なので、頑張ってみてください。
せめて私が死ぬまで。
と、最後は自己中な言葉で、この話を終わります。
後書きに書き残した物を書くのはどうかと思いますが。
折角なので。(何が折角かな?)
電気機器が動かなくなる。
それの原因が電池切れならば、充電式は充電器にセットし、乾電池式は乾電池を取り替える。
まあ、それが普通ですよね。
ところで、乾電池って”お下がり”が出来るってご存じですか。
10歳のお姉ちゃんの着られなくなった服を、6歳の弟用にお下がりする。
近頃はフリマなんかで大々的にする場合もあるみたいですが。
同じ様に10の電力で動く電気機器で使えなくなった乾電池を、6の電力で動く電気機器にお下がりする。
意外と使えるんです。
同じ電気機器でも、その機能によって必要とされる電力の量が異なります。(と思う)
確か、電力を喰うのは動く物、モーターなど、発熱する物、電熱線など、だったはず。
で、電力を余り喰わない物は光る物、ライトとか、発信する物、リモコンとかだったはずです。
電気機器は人間のように
「お姉ちゃんのお下がりなんかイヤだ。」と駄々こねる弟のようなこと言いませんし。
(いや、言ってるのかな。
ときたま動かないやつもあるし。)
元々は、捨てる電池が溜まったのが原因です。
電池って捨てるのに細かな決まりがありますよね。
なのでつい、面倒くさくなって溜めておいて。
在る日、無線式マウスの電池がなくなって、新しい電池の買い置きがなくて、つい少しの間だけでも動いて、という感じで溜まっていた廃棄予定の電池を入れたら。
思ったより長く、それこそ数週間単位で動いてくれたのです。
以降、我が家では乾電池のお下がりをしています。
アナログ式時計、携帯シェーバー、電気ドリル、携帯ドライヤーなどで動かなくなった電池を、無線式マウスや各種リモコン、デジタル式時計などにお下がりしています。
エコですし、節約になりますし。
何より怠け者にとっては、捨てる電池の量が減るのは嬉しいですね。
お薦めです。




