脇道13 :オレオレ詐欺に思う事
先日、市役所に「住民票の写し等の交付に係わる本人通知制度」の登録に行ってきました。
どういうものかと言うと。
市役所などの公的機関では「住民票」や「戸籍謄本」「戸籍抄本」などの各種書類を発行します。
こういう書類は日常生活では殆ど関係ありませんが、人生のイベント、土地や建物の売り買い、婚姻届の提出時などに必要となる重要な書類です。
つまり大規模な詐欺犯罪、他者の土地や会社を売り飛ばしたり、身寄りのない年寄りの遺産をだまし取ろうとする場合にも、必要となる書類です。
これらの重要書類の発行申請は、基本的には本人や親族しか行えないのですが、委任状があれば第三者でも行えます。
委任状というのは「誰それに頼む」という内容を本人の署名捺印で保証したものですが・・・・。
例えば貴方の名前の書かれた委任状。
その署名捺印が本物かどうか、役所の窓口が判断出来ると思いますか?
んな事、できる訳ないですよね。
つまり”ざる”な訳です。
誰でもやろうと思えば、勝手に書類を手に入れる事が出来る。
まあ、そういう状況だから、その手の詐欺事件がいっぱいあったのでしょうね。
「住民票の写し等の交付に係わる本人通知制度」というのは、委任状でそういう書類を申請しに来た人がいた場合、登録した本人に通知が行く、というものです。
知らない間に誰かが委任状で重要書類を取っていった。
つまり誰かが貴方に、大規模な詐欺を仕掛けて来るという事です。
いつの間にか土地家屋が他人のものになっていて、やの付く人が退去を求めてくるかもしれません。
そういう事にならないように通知してくれる、という制度なので、登録しに行ったのですが。
その窓口で役所の担当に聞いた訳です。
「いつ、どういう形で通知してくれますか?」
私としては窓口の女性(女性とは限らないが)が電話してくれるのか、と思ったのです。
委任状を提出された窓口の担当者が、その場で。
「もしもし、貴方の委任状を持った方が戸籍謄本の発行を申請されていますが、間違いありませんか?」
連絡が付かない場合は。
「委任状発行者の確認が取れませんので、取り敢えずお預かりします。
確認が取れ次第発行しますので、その時はこちらから連絡します。」
委任状詐欺を防ぐのが目的の制度なのですから、こういう方法を採るのが当たり前ですよね。
ところが
「後日手紙で通知します。」です。
馬鹿じゃなかろか。
手紙を受けとった時点で、既に「戸籍謄本」などの書類は偽申請者の手に渡っている。
委任状が提出されて直ぐに役所から手紙が送られたとしても(絶対、そんな事はしないと思いますが)2~3日は経過している。
犯罪者が騙し取った書類を使って、契約書を取り交わすには充分な時間ですよね。
犯罪者は役所などより遙かに頭が良いから、契約日、つまり犯罪決行日直前に書類を騙し取るに決まっているでしょう。
かくてこの制度は詐欺犯罪を防止するのに、何の役にも立たない、という事です。
まあ、役所の言い分としては
「そんな事はない。
少なくとも書類が騙し取られた事を本人が知る事が出来る。」
ふ~ん。
なので、続けて登録手続きの担当者に聞いてみた訳です。
「この制度の発足に関して、警察の何処の部署と打ち合わせしましたか?」
何もしていないそうです。
この制度、書類が騙し取られる事が前提の制度ですよね。
騙し取られた被害者は当然、警察に通報しますよね。
そして騙し取られた書類による犯罪被害を防止しようとしますよね。
書類を騙し取った人間が、それを犯罪に使わない訳がない。
まさか、他人の戸籍謄本をコレクションするだけの変態がいる訳が・・・・・。
いや、一部のストーカーはストーカー対象者の戸籍謄本を集めてたりするのかな?
あ、その場合、勝手に婚姻届出されたりして。
この制度は、書類を騙し取られた被害者(被害予定者?)が警察に連絡して、犯罪を防止するか、犯人を検挙して終わるのが一連の流れです。
その流れをスムーズにするには関係各部署(政治ではよく出てくる言葉ですが)が、それを想定して取り決めなどをしておかなければならない。
そうしないと、制度が効果を発揮しないと思うのですが。
まあ、役所としては犯罪防止効果など、どうでもいいのでしょう。
防止するための制度を作った、または偽委任状による被害対策を取った、というポーズがあればいいのでしょうね。
「お役所仕事」という実例を見た気がします。
オレオレ詐欺が減らない訳だ。
埼玉県の去年(令和元年1月~12月)の被害件数は1458件、被害総額は約23億9049万円。
かなりの被害ですよね。
まあ、無理もないです。
犯罪者側にしてみれば、低コストで、安全に、儲かりますから。
万が一、捕まっても末端だけで、しかも詐欺の実行犯だけなら実刑を受けても軽い。
未成年を使えば実刑もないかもしれない。
しない訳がない。
しかも警察や公的機関は、お役所仕事で効果のない対策しか打てないし。
まさかとは思いますが。
警察庁の人は、オレオレ詐欺の被害拡大を喜んではいませんよね。
オレオレ詐欺対策室のトップの人がいたとして。
詐欺被害が拡大すれば、対策室も拡充しなければならなくなる。
最初は少ない人員、予算で発足したとしても、被害拡大に応じてそれらも増える。
気がつけば警察庁有数の巨大組織(対策室)のトップ。
権力拡大。
政治家への横滑りも視野に入ってくる。
これからいくと警察官僚出身の政治家って、犯罪拡大を抑えられなかった無能な人、という事になりますが。
まさか、そんな事ありませんよね。
まあ、そんな事考えてしまうほど、役に立たないであろうオレオレ詐欺対策しかしていない訳です。
「歩車分離」の時にも書きましたが、人間を当てにした方法は必ずヒューマンエラーというものがある。
それは例えば、生産ラインの検査担当者など専門の訓練を受けた人にすら必ず発生するものです。
それも毎日作業していて、つまり熟練していても、です。
被害予定者、つまり特定の訓練を受けた訳でもない、判断力に劣るご老人に、初めての事態に適切な行動を執れる訳がないでしょう。
それなのに、オレオレ詐欺対策がしているのは、適切な行動をとって下さい、という注意喚起にしか過ぎない訳です。
防げる訳ないでしょう。
と、まあ。
悪口、は言いすぎか、そういう批判は散々あったでしょうね。
聞き飽きていると思いますが。
なので、具体的な対策の提案をしましょう。
もちろん、それが実行可能か、効果があるか、などは保証の限りではありません。
こう書くと、
「無責任だ」とか「できっこないだろう」とか「やっても意味ないだろう」などという的外れな批判があったりしますが。
責任が取れる文章って何?
その文章の内容が「真実、間違っていない」と著者が保証するという事ですか?
もし、著者がそんな事言っているようなら、その著者は・・・・・(悪口)。
記載内容が最も正しいと思われる著作は「ネイチャー」などに掲載される科学論文でしょうね。
実験条件や実験対象の試料を明確にし、その結果を記載する。
誰でも追試して結果を検証できる。
著者が正しいと責任が取れる文章と言えるかもしれませんが。
それだって未来では否定される可能性がありますし、実際否定もされているでしょう。
物理や化学などの、人間が揺るがし得ない法則に則った著作でさえそうです。
ましてや歴史論文など。
歴史を検証する上で重要なのは、一次資料と言われるキーパーソンが直に残したものです。
日記やインタビューなどの記録が該当しますが。
それの真偽が保証されていたとしても。
日記に本当の事を書いたという保証はありませんし、書かなかった事は多々あるでしょう。
インタビューなども、カットしたものしか残っていなかったら。
テレビで放映されるインタビューなどは、長時間録画されたものの一部、つまり番組を作るディレクターの都合の良い部分だけです。
中には散々反対している人が誘導尋問でほんの少し妥協した発言をした、その部分だけを切り取って、この人は賛成だ、と放映したりもするそうです。
庄司薫という芥川賞作家のエッセイに「果物籠が来る話」だったかな?、そういう話が載っています。
東南アジアにある放送局には、収録したインタビュー全てを放送する事を理念とした放送局があるそうですが。
一次資料でさえそういう疑惑が免れないというのに、それを元にして書かれた歴史論文が正しいとどうやって保証できます?
結局のところ、文章というものは誰もその正しさを保証できる物ではありません。
無責任と言われようがどうしようもない。
包丁の製造者と同じ事です。
包丁をどう使うかは購入者次第。
犯罪に使われたからと言って、製造者に責任が取れる訳ではないでしょう。
文章も読者次第。
それを読んだ人が自己責任で判断するものです。
まあ中には、俺の書いた物は絶対正しい、と主張される方もいらっしゃるかもしれませんが、それを信じる信じないも含めて自己責任ですね。
もっとも。
明らかに犯罪目的で作られた物や、他人に迷惑を掛けるのが目的、誹謗中傷の文章はこの限りではありませんが。
さて、逸れた話を元に戻します。
オレオレ詐欺がなぜ被害額が大きいか。
別な言い方をすると何故儲かるか。
一番の要因は件数が多いからでしょう。
一件当たりの儲けが少なくても、数をこなせばトータルで儲けが大きい。
先ほどの埼玉県の統計の中に予兆通報件数というのがあって、それは48,041件です。
オレオレ詐欺がかかってきた、と警察に連絡した件数でしょうね。
連絡しない人が殆どでしょうから、犯罪者集団が実際に仕掛けた件数はこれの数10倍になるでしょう。
100万件になっていても不思議ではありません。
では、なぜそんなに多くの犯罪を仕掛けられるか、というと。
ひとつはコストの問題。
電話一本で済む。
必要なのは複数の携帯電話機と通話料、対象の電話番号の載った名簿。
それと電話をするアルバイト。
もうひとつは時間の問題。
引っかかったらお金を騙し取るのにそれなりの時間はかかるでしょうが、引っかかるまで電話するだけなら1分もあれば済む。
ひとりでも一日に数百件は電話できるでしょう。
費用対効果、時間対効果がとてもいい。
さらに安全だという事です。
電話、またはメールは匿名性がある。
仮に電話して見破られても、即捕まるという事がない。
なので実行する人間を集めるのに苦労はしないし、電話チームをいつまでも使い続ける事が出来る。
さらに関係者が少ないのも良い。
普通の犯罪では(普通って何?)、つまり車上荒らしや家屋侵入の窃盗、コンビニ強盗などではよっぽど好条件でない限り、目撃者というものは存在します。
防犯カメラにも写るでしょう。
それだけ捕まる可能性が高くなる訳ですが。
オレオレ詐欺の場合は、被害者だけが関係者ですので。
犯罪成功後に捕まる危険性というものも低い。
実に安心、安全な犯罪です。
どこぞの工事現場で働くよりよっぽど良い。
流行るのも無理はない。
防止するのがとても難しいのもよく判ります。
これを覆す最大の障壁は、個人の権利というやつです。
通信秘匿の権利、プライバシー保護の権利などなど。
これから提案する方法には、これを侵害するものが多々あります。
これについては専門家の方で議論していただくしかないでしょう。
なので触れません。
方法の一つとしては、関係者を増やす事です。
被害者であるご老人しか、犯罪者とコンタクトを取らない、取らせようとしない状況をまず変えましょう。
具体的には犯罪に遭いそうな方の電話とインターフォン(玄関で来客が会話する)をモニターできるようにしましょう。
例え電話を受けたご老人が騙されたとしても、第三者がそれを聞いていれば犯罪の可能性に気付く事が出来ます。
もうひとつの方法として、犯罪者集団の安心、安全を潰しましょう。
電話の逆探知という方法があります。
誘拐事件の犯罪ドラマで見た事がありますが。
応接間に親御さんみたいな人が電話を前に不安に怯えて座っていて。
刑事さんが何かリールの付いたテープ式の録音機みたいな逆探知装置を電話につないで。
電話がかかってきたらヘッドフォンを耳に当てた刑事さんが
「引き延ばして下さい」と、頼む。
現代では、んなものではないでしょうね。
もっと簡単に逆探知が出来るはずです。
問題は警察組織以外がそれをしていいか、だけでしょう。
でも、逆探知しているというのは、充分犯罪組織の安全、安心を脅かします。
まあ、ここまでは普通に考えれば思いつく事です。
だけれど実行は出来ない。
被害予備軍のご老人はいっぱいいるし、警察や市役所などの公的機関はそこまで面倒見られない。
予算も人手もない。
机上の空論?
まあ、法律関係が絡みますから、公的機関が関与しなければならないのは仕方がないですが。
実行は民間に任せましょう。
「お役所仕事」に期待するだけ無駄でしょうし。
まずは新しい保険を作って下さい。
保険会社に働きかけて。
通称「オレオレ詐欺保険」または「振り込め詐欺保険」でも良いですが。
一定の保険料を支払えば、オレオレ詐欺に遭ったときの被害額を補填する、という保険です。
これの主契約者は被害に遭いそうなご老人、当事者ではなく、親族、息子、娘さんや甥、姪などです。
高齢者の親にある程度資産があれば、息子さん、娘さんは老後の介護が楽になりますが、それが失われれば大変な事になります。
そんな親、騙されて資産を失いそうな親、を持っている人は不安でしょうが、この保険に入っていればある程度解消されます。
需要はあるでしょう。
もちろん、当事者も加入できます。
次は警備会社です。
セ〇ムやA〇〇OKという企業がありますね。
そこに「振り込め詐欺防止プラン」「オレオレ詐欺防止プラン」を作って貰って下さい。
で、保険会社と警備会社が提携する。
「振り込め詐欺保険」「オレオレ詐欺保険」に加入する場合、これらの警備会社のプランに加入する事を条件にするのです。
場合によっては、保険料の中に警備会社への加入費用を組み込んでも良いでしょう。
そう、モニターや逆探知をする実行部隊は警備会社です。
最後は電話会社か電話機メーカーでしょうか。
詐欺対策用の特別プランを作って貰って、それを警備会社のプランに組み込みます。
警備会社のプランに加入したご老人のお宅に電話を掛けると、または携帯に電話を掛けると、ご老人が電話に出る前にこのようなアナウンスが流れるようにします。
「この電話は詐欺犯罪防止のため、常時第三者によるモニター、録音が行われています。
また会話内容によっては逆探知が行われる場合があります。
ご了承下さい。」
また玄関のインターフォンにはこのような注意書きが貼られている。
「このインターフォンは詐欺犯罪防止のため、常時モニター、録画されております。
ご了承ください。」
と、あらかじめ宣言しておきます。
これだけで、結構仕掛けようとする人間は減らせると思いますが。
もちろん、ブラフだけだとそのうち効果はなくなりますので、実行が伴わなければなりません。
メーカーには実態は苦情受付係の、お客様相談窓口があって。
ここは凄くハードなところらしいですね。
商品への知識はもちろん、接客マナーやなにやら。
訳のわからないクレーマーにも丁寧に。
係が切れた対応をしたりすると録音内容がネットに流されて、会社のホームページが炎上する。
なかなかスリリングな部署です。
以前、東芝のお客様相談室が炎上した事がありましたね。
現在は海外の下請けもあったりしたりして、イントネーションの怪しい日本語が聞けたりします。
もっとも、顧客の生の意見というものはメーカーにとって非常に貴重なもので、一流の会社はここに有能な人材を配置していたりします。
さて、電話モニターはそこまで大変な仕事ではありません。
モニター部隊を組織するのは警備会社が行います。
方法は各警備会社が立案するでしょうが(私より数段優れたものを考案されるでしょうが)、取り敢えず案を。
一次モニターと二次モニターに分けます。
一次モニターはかかってきた電話全てを聞いて、詐欺電話かどうかを判断します。
これはパートというかアルバイトに任せればいいでしょう。
これは特別な場所で行うのではなく、在宅モニターという形で行います。
モニターに応じた人の家電話、またはスマホに、契約者宅にかかってきた電話がつながるようにします。
受話器に関係なく、自動でスピーカーに流れるように。
スマホも受信了解しなくても自動でスピーカーモードで流れるように。
在宅主婦や、場合によっては引きこもり、ニートでも出来る仕事でしょう。
もちろん、契約者ひとりにつき複数、5人ばかりのモニターを準備します。
複数準備する理由は、都合によってモニターできない人がいてもモニター漏れがないように。
詐欺判断が偏らないように。
モニター応募者も契約者ひとりではなく、複数の契約者の電話をモニターすればモニターが不足するという事態は防げるでしょう。
ひとり住まいのご老人に、頻繁に電話がかかってくるはずがありませんので。
で、電話の内容を聞いてこれは詐欺だ、と判断した場合は警備会社直通のボタンを押します。
一次モニターの仕事はこれで終わりです。
パート代はモニター件数か時間、または詐欺発見件数などの歩合制がいいでしょうか。
大事な事を言い忘れていました。
モニターをしている人は、モニターされている契約者の素性を知りません。
秘匿されます。
あくまでも無関係な第三者の立場です。
電話の内容によっては、プライバシーに係わる内容もあるでしょう。
モニターしている人と、されている人。
完全に関係を断ち切っておかなければ、プライバシーに係わるモニターをさせる訳にはいきません。
二次モニターは警備会社内の、訓練した警備会社社員が行います。
こちらは電話を受けた相手、契約者の素性は当然ながら知っています。
お客さんですから。
二次モニターの仕事は一次モニターから連絡があった電話のモニターですね。
本当に詐欺電話なのか、の判断をします。
息子さんを装ってきたのなら、息子さんに確認電話を入れたり。
警察に通報したり。
で、逆探知は二次モニター開始直後に行うべきでしょう。
向こうも用心しているでしょうから、直ぐに相手の所在を突き止めないと行けない。
携帯の場合は何処の基地局で受信したかで所在をつかめるのでしたっけ?
出来なければ、携帯電話全てにGPS機能を標準装備しましょう。
まあ、犯罪に使うつもりなら当然機能を殺すでしょうが。
うまくすれば、即座にその場所に行って検挙できるかな?
まあ、後は警察の仕事ですね。
ここまで情報を揃えれば、詐欺集団に対しても有利な戦いが出来るのではないでしょうか。
もちろん、電話を受けて詐欺にかかりそうな人をそのままにしてはいけません。
これは警備会社の仕事ですね。
玄関に設置されたインターフォンも同じ手法でモニターします。
「警察です。」
「銀行です。」
こういう人が来たら、直ぐに警備会社に連絡ですね。
警備会社は警察に問い合わせをしたり、銀行に確認したり。
場合によっては警備員を派遣して、直接聞いても良いでしょうか。
モニターという手法は、ご老人の心的障害を緩和します。
面倒な言い方しました。
つまり、掛けてきた相手に申し訳ない、と思う気持ちを宥めてくれます。
警察では
「常に留守電にしておいて下さい」とか
「自動録音装置を付けて下さい」とか。
そういう対策を指示していますが。
これらをご老人たちに実行してくれというのは、ご老人たちの心に負担を掛けます。
折角掛けてきてくれたのに、居留守を使うなんて申し訳ない。
録音なんて、掛けてきてくれた相手を疑うようで失礼だ。
判りますか?
そういう世代なんです。
自動モニターならば
「私は必要ないと思っているけど、保険に入るためには決まりなのでしょうがない」と自分を納得させられます。
さらに
「保険に入るのを決めたのは息子、または娘なので仕方がない。」とも。
さて、一応の対策案を述べました。
実行は可能でしょうか?
出来るかどうか、有効かどうかは、私が判断する事ではありません。
実際に「オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」対策に頭を悩ませている人、公的機関の人の仕事です。
まあ、これを読んでいたら、ですが。
「できない」とか「意味ない」とか言いたい人は、その人たちに言ってください。
もっとも公的機関の人は、自分たちでより正確に判断しているでしょうから、余計なお世話でしょうが。
でも、まあこの案の擁護をするならば。
保険会社は新しい保険商品を発売する事が出来ます。
警備会社は新しい警備プランを提案する事が出来ます。
高齢者の家族がいる人は、被害に遭う可能性を少なくでき、または被害に遭っても損害を補填して貰えて安心です。
詐欺被害防止に苦労している公的機関は、高齢者に警備会社のプランに加入するように薦める事によって効果のある防止策を提示できます。
場合によっては補助金制度と組み合わせても良いでしょう。
一応、ウィンウィンの関係になって、モチベーションは確保できるとは思いますが。
まあ、一時的だとは思いますが。
詐欺、コン・ゲームなんてものは、最古の職業の次当たりに出来た物じゃないでしょうか。
石川五右衛門じゃありませんが、ネタは尽きませんよね。
何とか対策を取れば、必ずその裏をかく手法が出てきます。
普通はそれらが切磋琢磨?言い方が良すぎるな。
泥沼の化かし合いをしながら、被害額はそれなりに抑えられているはずなのですが。
通信機器の発達で防衛側は後手に回ったのか、「オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」はワンサイドゲームの兆候を示していますね。
何とかタイに持ち込んでください。
このエッセイが少しでも役に立てば嬉しいです。
取り敢えず2話のみ。
後は・・・・・、どうなるかなあ。




