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異世界で名前を取り戻す。  作者: 服部半蔵門線
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夏の始まり、すべての始まり。

再投稿です。もっかい練り直しました。

 小鳥のさえずりがわずかにして聞こえる。

さあ、夏休みの開幕だ。この小鳥のさえずりも夏休みを歓迎しているように思えた。

 全力で遊び、寝て、たべて、思う存分楽しもう。

 そう思っていた俺、桜井 徹だ。今、起きた俺です。

 二階の窓で、今日は滅茶苦茶いい天気だなと大きなあくびをこぼす。

 だが橙色に光り、まるで笑顔を絶やさない太陽は俺に対して牙をむく。

「俺、なんもしてないのに太陽は牙をむくんだろ、、、暑すぎだろ、、、」

なんてほざいていたらもう朝九時やん、やばいやん、雄吾たち十時集合やん。

 急いで飯を食いに行く。

リビングには、俺の妹、桜井 結紀がいた。

「御飯できてるから一緒に食べよ♪」

本当によくできた妹だ。お兄ちゃんは幸せだよ。

「ゆうき」という名前だが本当に女の子らしく、どちらかというと美人よりかわいい系だ。

ツーサイドアップ?という髪型らしく、冬の夜空の様に黒く整った髪は美しい。

本人は自分がまな板なことを気にしているらしいが

そんなもん気にしてないよ!むしろ歓迎や!

 なんて妹で妄想しているやつなんていてたまるか!と自分で突っ込みを入れていると

「早く食べないと冷めちゃうよ!せっかく作ったんだから、、、」

はい、すいません。今から食べます!

「「いただきまーす!」」

 と元気よく挨拶をする俺ら。

「今日、雄吾さんたちと予定あるんでしょ?」

 と、首をかしげる、わが妹。

「あぁ、そそ、今日一緒に遊びに行ってくるよ!」

「そうなの・・・楽しんできてね!」

ん、いまちょっと暗いような笑顔をしているような・・・

「どうした?具合でも悪いか?」

と心配なので聞いてみる。

「大丈夫だよ、元気!だよ」

と心から笑ってなさそうな乾いた笑いが垣間見えた気がするけど気にしないでおこう。

「あっ!時間やばいね、食器洗うから置いといてお兄ちゃん準備準備!」

本当だ。いまは30分だった。食器洗ってくれる妹様様やで!

とっとと準備をすまして妹に「行ってきます!」と急いで言う。

「行ってらっしゃい!楽しんできてね!」

本当にいい妹だ、大好きだ。

 ていうか太陽の日差しが痛い。今日のリビングでテレビをみていたが最高38度らしい。

道路には陽炎が上っていた。そしてセミ達の近所迷惑な大合唱。

このツーパンチはさすがの俺も・・・。

 とぼとぼと歩いていて近所のおばあちゃんと出会う

「「こんにちは」」

とお互いに挨拶をする。これでも近所付き合いはかなりよろしいほうだ。

「今日暑いっすね・・・」と俺から話を切り出す。

「暑いわね・・・気を付けて行ってらっしゃい。あとこれ冷たい水よ。元気なことはいいけど日射病にはきをつけてね。」

「ありがとうございます!それじゃ!」

「本当に気をつけて・・・」

本当にいいおばあちゃんや。なんていってる間に時は進んでいた。

 やべえ、急がないと。ダダダッシュ!次曲がり角や。

 次の曲がり角を曲がろうとしたとき、その時だった。

 和服で、髪はロングで黒髪で整えられた美しい童顔の子がいた。

 (可愛い・・。ナンパしてえ・・でもいま急いでいるのだ!我慢しろ俺!)

と我慢強い俺氏。よく頑張りました。100点満点。

 まあ、そんなことどうでもいいよね。「貴方か・・」なんていわれてないしね。

ん、・・・「貴方か・・」なんていわれたか?

 まあいいか。相変わらず陽炎はアスファルトに立ち上る。

 そうしている間に駅に着いた。駅の名は「掩蔽」らしい。名前カオスやな。ほとんど人はいない。でも雄吾達は駅の前にいた。

「雄吾達待たせた!今行くぞ!」と叫んだ。

 しかし思いがけない反応が俺を襲った。

「誰だ?」

 おかしい。雄吾はそんなふざけたことは絶対言わない。昔からなぜかそうなのだ。

「俺だよ俺!桜井!」

「うっせえな黙れよ、誰だよてか、なんで俺の名前を知ってんだこいつ。」

思いがけない言動に俺は唖然とする。

 その時だった。

「だからそうなるんだよ。」

その謎の声と同時に俺の胸からはナイフが突き出ていた。

「え?」

出血は止まらない。血が鮮やかに俺の足へと流れる。

暖かい。今日の天気と違い最適だ。

このまま俺はこの人生まだ楽しめてないセミの様に死ぬのか。


    いつしかセミは泣き止み、


    さっき見た陽炎が消えていくような気がした。







次回もがんばります。

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