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シャボン玉飛んで壊れて消えた

ひっさしぶりに小説投稿。まったりマイペースに登校中とかに執筆していこうかなーって思ってます。それにしてもスマホ打ちにくい。打つことに関してはガラケーのが何倍もまし。

感想とかもらえたら変態紳士の微笑みをたたえて周囲に気味悪がられます。

 いつものようにバイトに落ちて、一人帰路に着く。周りには当然のように俺の周りを飛び回る高校の時に死んだ親友たち。今夜もまた、こいつらと一緒に一人で飲んでばか騒ぎして寝て、明日また面接を受けに行く。

 お馴染みのルーチンワーク。だけどそのルーチンのなかで預金残高だけが日々減って行く。いくら日々が退屈に同じような時を刻んでいても、いろんなものが日々減って行く。具体的に言えば、活力とかやる気とか夢とか希望とか信頼とか信用とか預金残高の数字とか。そういう人としてできたら持っていたいものがどんどん減っていく。

 もう都会生活とか諦めて田舎で田んぼでも耕しながらのんびり暮らそうかと思ったのはいつの日だったか。田舎の親父に言ったら会社勤めも満足にできないやつが畑仕事なんぞ無理だと言ってきた。やってみなきゃわからんだろうとその時は反発したが、今ではそんな気力が沸く気もしない。


「まさてるー。もーどーせ仕事なんてみつかんねーんだから死んで俺らと幽霊ライフを満喫しよーぜー?」


 俺に憑いてるやつの一人が俺の胸から頭を生やして言ってくる。最初の頃はこれをされるたびに胸の辺りがむずむずして気持ち悪くて全力で逃げていたものだったが、最近ではもうなれたもので、生えた頭を撫でてやるくらいの余裕もできてきた。


 言葉自体は大学に入ってすぐくらいから言われ続けてる言葉だ。その頃は童貞で死ねるかなんて思っていたが、もう卒業したし、こいつらはこいつらで幽霊同士で気持ち良さそうにシてるときもあるから正直最近はそれもいいかなーと思い始めてきた。胸から生えてるやつ以外の奴らも楽しそうに笑いながら中空をふわふわしている。


「あー、わるくな」

 

 そんな甘い誘惑に乗りかけたとき、撫でていた親友の一人の頭が突然弾けとんだ。周りの奴らも風船が割れたときのような音を立てながら立て続けに消えていく。

 何が起きたのかもわからないまま、いつのまにか俺はひとりぼっちになった。途端に頭がクリアになる。これまでの悪いことが全て思い出されて、あーなつくやしい。トラウマが頭のなかで無限再生されていく。


 あれもこれもそれもどれも全てが悪い思い出で、もう俺なんて死んじまえ。俺に生きる価値なんざねぇ。ふらいとぅーすかい、ふらいとぅーすかい、あーそらはきれいですかそうですか。なんで俺は生きてんだ。みんな死んで霊になってまた弾けて、そう二回も弾けて中身を弾けさせてぱんぱんぱんぱん死んでったのに。あーもうぱんぱんぱんぱんしたあのこも死んだ。死んだ死んだみんな死んだ。俺なんて生きててもどうにもなりゃしないのにこんな生きちゃってもーばかばかばかばかふらいとぅーすかーーーーーーーーーーい


「頭大丈夫かお前?」


 知らない声が聞こえてきた。

 俺は顔を上げた。そこにいたのは黒髪だが鼻が高く、外国人のような堀の深い顔をした男。状況から察するにこいつがみんなを殺したやつじゃないだろうか。


「あなた、僕の周りにいたみんなを知りませんか?」


 もしこいつが犯人なら全力で殺す。証明写真を切るために筆箱に入れてきたハサミで証明写真を切り刻むかのように切り刻んでやる。ほっぺたを切り裂いて口避け男にしてやる。瞳孔を十字に切り裂いて万華鏡車輪眼にしてやる。口をハサミでレイプして赤い潮を吹かせてやる。


「知らないよ」


 その言葉を聞いて僕は鋏で自分の頬を切り裂いた。

プロローグ。

めちゃめちゃコメディにするつもりだったのに……あれ?

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