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振り返ると、居なくなったはずの颯真が立っていた。
「やあ、悠兎」
「忠犬は止めたみたいだな、颯真」
「あはは、君が嫌だと言ったからね。…本気の目をしていたし」
「……」
「…本当に君は彼女に忠実だよね。不思議なくらいに」
悠兎は返答する言葉を発するよりも早く手を出したが颯真はひらりと交わすとすとん、と地面に降りた。
「あいつは…雪刃は俺の大事な人だ。お前が雪刃を能力を欲しがるなら」
「俺はお前を倒す」
「はははっ、倒す?…君は面白いことを言うねぇ…」
颯真は一瞬ニヤリと笑ったあと、まあいいとまた普段の表情へ戻した。




