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「言葉すら出ないみたいだな、姫」
「…この世界を統べるのはあなたじゃない」
「ん?どういう意味だい?」
「その言葉、そのまま返すわ」
「どうかな?」
ふっと笑う秋冬に悠兎が重なった。
悠兎は本当に…
「雪刃、翡翠悠兎にあいたいの?」
「…っ!」
「そりゃそうだよねー、雪刃にとって翡翠悠兎は大事だもんね?」
「…それがどうしたっていうの!」
「ああ、特にはないよ?けど」
ぶちこわしたいかな
秋冬はそう言った。
「……らせる」
「ん?」
「全てを…終わらせる」
蒼く光った剣で秋冬を貫いた。
「うあああああああああああああ!」
直後、きらきらとした光の粒が空から降り注いだ。
「すべて…終わった…けど…」
「雪刃」