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颯真の居場所を突き止めるために俺はあちこち回った。けれど、颯真たちは気配すらなく見つけられなかった。
「あら、翡翠悠兎さんじゃない?」
「聖奈…か」
「覚えてくれて嬉しい。でも今日は一人じゃないのよ」
聖奈はガチャ…と銃口を悠兎に突きつけた。
「コレ、妹から借りて来たの。今撃ったら貴方は消し飛ぶわね」
「…なんのつもりだ」
「さあね?殺されるのとあの世を見られるのだけは間違いないわ。そろそろ終わりにしましょうか。さようなら、翡翠悠兎」
パァン…と音が鳴ると同時に血が飛び散った。しかし悠兎は銃口を抑えつけていて傷一つなかった。
「そんな物で俺を殺せると思ったのか?」
「ふ…ふふふ…あははは!そうね、貴方がそんな物で死ぬわけがない。けど、言ったでしょ?一人じゃないって」
「!!…おまえらは…?」
「オレは、優羽-R08xx。我が君の命令で翡翠悠兎、お前を抹殺しにきた」
「抹殺…!?」
「そうだ。我が君がオレにそう命じた。そしてもう一人…お前のクローンだ」
優羽がそう言うと同時に靴の音が響いて振り返る。
「初めまして、もう一人の私。私の名前は燿-Y0.725xxx。主君の命令により、貴方を抹殺に来ました」
「お前が…俺のクローン…」
優羽は流星鐘を構えると突きつけた。
「我が君、颯真を突き止めるのは止めろ。お前たち魅血鬼一族は大人しく国を守っていれば充分だ」
「………」
「どうした?恐怖で言葉も失ったか?…ふん、そうだろうな。吸血鬼の王子と云うのに自国さえ守れず蔑ろにしているとは、所詮地位も御飾りに過ぎんな」
流星鐘をジャラ…と音を立て懐にしまうと聖奈の元へ下がった。
「…お前らは」
「なあに?足掻きなら要らないわ」
「お前らは…あいつの…雪刃の自国心を分かってねェ…あいつは死に物狂いで国を建て直そうと頑張ってた…民たちの争いさえただ一人で止めた…それを…お前らは…壊したんだ…目的はなんだ!…国をめちゃくちゃにしてまでそんなにあいつの能力が欲しいのかよ…っ…!」
悠兎がそう怒鳴ると辺りに強風が吹き荒れ、一瞬にして止んだ。
お久しぶりですー☆
久々に更新してみました。クライマックスまで行くかも?