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「お前…それって…何を意味するのかわかってるのか!?能力を解放したら雪刃は雪刃じゃ居られなくなるかもしれないんだぞ!?」


「わかってる。…もう全部」


「……」


「あたし自身、居なくなる覚悟は出来てた。母様と父様が居なくなってからこの国は荒れた。あちこちで毎日のように国民同士が喧嘩をして居なくなった父様たちを悔やみ、憎んでた。でもあたしがついてからこの国は変わったの」


確かに雪刃の言う通り、この国は一度荒れた。喧騒が止むことなく続いていた。けれど、彼女がついてからそれは治まり、今に至る。


「…お前がついてから変わったこの国をさらに変えるのか?」


「……そうなってもいいと思ってる。国を守れるなら」


「…そうか」


俺はそれ以上何も言わなかった。ただ、決意を揺らがせない雪刃を見て国の為に本気だ、と思った。










「……」


寝返りを打つ音だけが聞こえてあたしは嫌になった。


広い敷地、両親が残した此の城と国。


姫としての生活は充分だし、悠々と暮らしてきたけれど財産が"それ"だけしかないような気がして嫌になる。


「(颯真を倒したら…此の国は救われるの?)」


本当に此の国はそれだけで変えられる…?


国民は…今までみたいについてくる?


そんなことが頭を駆け巡った。


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