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「な…なに!?春姉…」


「なーにも?(笑)…それより秋冬」


「…?」


「…夜空雪刃を倒しに行くわよ。颯真からの一仕事だから」


「そ…そんなの出来ないよー…殺されたらどうするのさ…それに相手はき…吸血鬼なんだよ!?」


がくがくと震えながら答える秋冬。姫弥乃と私は同時に溜め息をついた。秋冬の被害妄想癖は生まれつきで、姉の春夏さえ直せないくらい酷いものなのだ。一度始まると終わらない、とは正にこのことだろう。


「秋冬、男なんだからもっと堂々としなさいよ!」


「だって吸血鬼の姫だよ!?殺されるに決まってるよ!血を吸われて食べられるんだよー(泣)」


「血は吸うかもしれないけど食べやしないわ!だいたいねぇ、あんたがそんなだからいつまで経っても幹部に昇格出来ないのよ、ばか!(怒)」


「ひぃぃぃ…ごめんなさいごめんなさい…」


頭を抱えしゃがんで謝り続ける秋冬とけなし続ける春夏。また始まったよ…と言うであろうその状況を止めるべく私は春夏に話しかけた。


「春夏、その辺にしておいたら?秋冬の被害妄想癖なんていつものことだし」


「そうそう。僕みたいに可愛く生きないと♪」


「「お(あんた)は男だろーが!(怒)」」



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