言の葉集め6
*** 碧真の誕生日 ***
日和「そういえば、碧真君の誕生日っていつ?」
碧真「六月九日」
日和「六月九日……。よし、ろくろ首の日ね! 覚えた」
碧真「どういう覚え方してんだよ」
日和「ゴロ合わせみたいに覚えた方が、記憶に残りやすいでしょ? ロックの日でも良かったんだけど、碧真君にロック要素ないし」
碧真「ろくろ首要素の方がないだろうが」
*** 三十一歳三人組の誕生日 ***
篤那「日和の誕生日はいつなんだ?」
日和「四月十九日だよ」
篤那「! 日和はお姉さんだったのか!?」
日和「え? な、何急に。家族ポジション的にはお姉ちゃんだけど……」
篤那「俺は七月三十日生まれ。俐都は五月六日生まれ。日和が一番早く生まれている。日和が三十一歳トリプルメンバーのお姉さん枠ということだ。俺たち三人がアイスになったら、日和は一番下になる。つまり、俺達のアイス生命は日和の腕力にかかっている!」
日和「え。私、腕立て一回もできないんだけど」
篤那「大変だ! 今から筋トレをしなければ!」
俐都「アイスにならねえから、そんな心配いらねえだろ」
*** 壮太郎の欲しいもの ***
日和「壮太郎さんが今一番欲しいものってなんですか?」
壮太郎「丈君と一緒に過ごす時間かな」
日和「丈さんへの愛はひとまず置いといて、物で答えてください」
碧真「聞いてどうするんだよ。どうせ日和の手には届かないものだろう」
日和「わかんないよ! 頑張れば、私にだって買えるかもしれないし!」
壮太郎「うーん、人骨かな。特に背骨が欲しいかも」
日和「頑張れない物だった」
*** 柔らかいもの ***
日和「そうだ。壮太郎さ!?」
篤那「!」
俐都「大丈夫か?」
日和「び、びっくりした。転けるかと思った。篤那さん、支えてくれてありがとう」
碧真「何してんだよ」
日和「立ち上がろうとしたら、スカートの裾を踏んじゃったんだよ」
碧真「間抜け」
日和「ストレートな悪口やめて」
碧真「……元気だな。考えすぎないで行動できるなんて、ある意味才能だ。見ていて飽きないくらいに動物っぽくて、周りの人間を笑顔にする」
日和「え!? 急に褒めるなんてどうしたの!? 碧真君から出ないような言葉が……」
壮太郎「今のは皮肉だよ。ピヨ子ちゃん」
日和「え?? どこがですか? 褒め言葉のオンパレードだったじゃないですか」
壮太郎「元気=うるさい。考えすぎない=頭を使わない。見ていて飽きない=こちらが予測できないくらいに落ち着きがない。動物っぽくて周りを笑顔にする=人間に劣る知能の低さで、周りから失笑される。という意味でしょ。チビノスケの顔も、褒めているような感じじゃなくて、見下すようだったし」
日和「は!? そんなわけ……って、ちょっと! 碧真君、頷かないでよ!!」
碧真「ストレートな悪口は嫌だと文句を言ったから、期待に応えてやっただけだが?」
日和「そんな性悪な応え方は期待してないから!! 遠回しな悪口も禁止!!」
壮太郎「? 篤那君、手を見つめたまま固まっちゃってどうしたの?」
篤那「柔らかかった」
日和「え?」
篤那「服越しでもわかる。日和の二の腕は信じられないくらいに柔らかい! まるで羽二重餅の擬人化みたいだ!」
日和「は、羽二重餅……」
篤那「日和、二の腕を揉ませてもらってもいいか?」
碧真・俐都「「いいわけねえだろうが!!」」
篤那「何故だ!? この柔らかさは滅多に出会えない! 揉んでおかないと損だ!!」
俐都「セクハラを正当化すんな!! 女性の体に馴れ馴れしく触んじゃねえよ!!」
篤那「わかった。恭しく触る!」
俐都「触り方の問題じゃねえよ! 恋人や家族でもない限りはダメだ!!」
篤那「恋人になればいいのか。それなら、日和。俺と恋人になろう」
碧真・俐都「「ふざけんな!!」」
壮太郎「ピヨ子ちゃんはどう? 折角だし、篤那君とお付き合いしてみたら?」
碧真「はあ? 何ふざけたことを言ってるんですか?」
壮太郎「わあ、ゴミを見るような目だね。でも、決めるのはピヨ子ちゃんでしょ? ピヨ子ちゃんはどう?」
日和「いや、流石に二の腕を触りたいからって理由で付き合うのは嫌ですね」
篤那「何!? ダメなのか!?」
俐都「逆に何でいけると思ったんだよ?」
壮太郎「でもさぁ、ピヨ子ちゃん。篤那君とお付き合いすれば、恋愛経験ゼロだって嘆かなくてもよくなるんじゃない?」
日和「確かに! って、痛い! 碧真君! なんで頭を掴むの!?」
碧真「日和が馬鹿なのが悪い」
日和「清々しく他責にしないでよ!」
*** プリン色のわんこ ****
俐都「そうだ。日和、これいるか?」
日和「え? わあ、可愛い柄のポーチ。貰っていいの?」
俐都「ああ。買い物した時に、おまけでもらったんだよ。流石に俺は使わないからな」
壮太郎「それ、昔から人気のキャラクターだよね。ピヨ子ちゃんも好き?」
日和「子供の頃好きでしたね。このキャラお……」
碧真「? どうした?」
日和「……引かれそうだから言わない」
碧真「引く要素でしか構成されていない人間が、今更気にすることじゃないだろう」
日和「そんなに引かれてるの!? てか、単一要素で出来てんの私!?」
篤那「大丈夫だ。日和はぷにぷに要素も入っている」
日和「全然嬉しくないよ!」
篤那「食いしん坊要素の方が良かったか?」
日和「待って。私、篤那さんの前で食いしん坊要素出してなかった筈なんだけど」
碧真「滲み出てるからな」
日和「嘘だ! そんなの認めない! 私は食いしん坊じゃない! 待って、そんな顔して見ないで!!」
壮太郎「別に引かないから話してみなよ。そのキャラクターがどうしたの?」
日和「……えっと、その……美味しそうだなって」
男性陣「…………」
日和「やっぱり引いてるじゃないですか!!」
俐都「いや……その、まあ…………うん」
日和「俐都君でもフォロー出来ないくらいの発言だったの!? ちょ、ガチで引くのやめて!!」
篤那「日和は壮太郎と同類か」
壮太郎「何? サイコパスとでも言いたいの? 僕は食べないよ」
日和「私も食べませんから!! 色合いがお菓子みたいだから美味しそうって意味です!!」
篤那「このキャラクターの内臓がリアルかファンシーかで、日和の見え方が変わるな」
俐都「ファンシーな内臓って何だよ」
篤那「さあ、日和。どうなりたいか選ぶんだ。血と狂気に塗れた怪物か、全てを食べ物で考えるお茶目な食いしん坊か」
日和「誠に遺憾な二択!!!」




