表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

黒猫は囚われる

 月夜は、パチンッと頰を叩かれて、ベッドに倒された。

「自分勝手に得物を返すなど、どれだけの人間が迷惑を(こうむ)ったか、叩き込み直すしかないようだな!」

 自分を叩いた年配の男を見て、月夜は睨む。この男こそ、怪盗シルバーを生み出した雇い主である宇佐美将臣(うさみまさおみ)だ。

「わしに楯突くとは、生意気なやつめ!十夜とは、似ても似つかないな!」

 宇佐美は、月夜のズボンを下げると、自分のモノを押し当てた。

「ああ!!」

 まったく愛情の欠片もない行為に、月夜は冷や汗をかく。

「もっと、十夜を見習え!怪盗は、美しくミステリアスで有るべきなのだ!!」

「ぅ゙うっ…!!」

 この男は、いつもそうだ。自分の理想を他人に求め、そして、それに逆らえばバツを与える。こうして、怪盗シルバーは作られてきたのだ。行方不明になった十夜も、宇佐美のお気に入りとして、美しく謎のある怪盗へと変貌してきた。その姿は、宇佐美の理想となっていた。

『兄さん!…一体、どこにいるの兄さん!!怖いよ!!』

 月夜は、涙を浮かべた。

 ある花屋は、綺麗な女性が働いて繁盛していた。

「ありがとうございます。」

「お姉さ〜ん。僕にも、一輪ください。」

 声をかけた青年に、女性はにっこりとする。

「あら、月夜。いらっしゃい!今日は、何をご所望?」

「いつもの薔薇を一輪。青いのがいいな!」

 そう言って笑顔を向けると、女性もにっこりと笑って返す。

「ええ、分かったわ。ちょっと時期が過ぎてるけど、構わないかしら?」

「いいよ。」

 女性は、客が居ないことを確認し、店の奥に入っていく。しばらく経つと、青い薔薇と呼ばれる青い手紙を持ってくる。

「その、左頬の傷。聞いたわ、得物を持ち主に返したって。宇佐美さん、激怒したんじゃない?」

「まあね。こうなることは、分かっていたから、仕方ないよ。」

 女性は、頬に手を当てる。

「あなたは、優しすぎるわ月夜。何も、十夜の後を引き継がなくても良いのに…。」

「李、言いっこなしだぜ。あの宇佐美が、それを許す訳がないだろ?」

 李と呼ばれる女性は、ため息を吐く。

「私はね、十夜のようにならないか心配してるのよ。あなたまで居なくなってしまったら、皆が困ってしまうわ。」

 月夜は、ニッと笑う。

「そうならないように、怪盗をやってるんだろ?一刻も早く、十夜兄さんを探さなくちゃいけないんだ!」

 言いながら、月夜は手紙の中身を見る。

「ふ〜ん。豪邸のお宝ねぇ。」

「この男、気をつけたほうが、良いわよ。完全に裏組織と繋がっていて、周りには用心棒が沢山いるわ。」

「用心棒ねぇ。」

「元殺し屋も居るんですって。この神谷健蔵(かみやけんぞう)という男、とんだ娯楽者で、度々晩餐会をして人を集めているの。そして、その晩餐会に呼ばれた人たちは皆、廃人になったり、行方不明になったりしているみたいよ。もしかしたら、十夜の事も知っているかもしれない!」

 月夜は、健蔵の写真を見て、チラッと宇佐美の顔を思い浮かべてしまい、胸糞が悪くなる。

「…同類だな。十分にありえる!」

「え?」

「なんでもない。それで、これが例の得物?」

「そうよ。世界に一つしかない、黒真珠。それを、狙っている者は多く居るみたいだけど、いまだに誰も手を触れたことが無いと言われているわ!」

 写真を見て、月夜は驚く。

「それにしても、デッカイ真珠だなぁ〜!こんなの、どうやって手に入れたんだ!?決定!次の得物は、これにするよ!」

「え!?皆の意見を聞かないで良いの!?」

 月夜は、手紙をヒラヒラと振りながら店を後にする。

「問題無い無い!皆、賛成してくれるさ。」

「もう。心配だわね…。」

 李は、月夜の背中を見てため息をつく。店の側に止まっていた黒いボックスカーの横に、月夜は足を運ぶ。

「フュー、ジェリー、俺だよ!」

 月夜が、取っ手に手をかけようとすると、声が返ってくる。

「人は城、人は石垣、人は堀…。」

 それを聞いて、月夜はムッとする。

(なさけ)は味方、(あだ)は敵なり!」

 言うと、ドアが開く。

「ようこそ月夜〜!」

 いつも、イヤホン越しに話していたフューが、笑顔で迎える。

「なんかさ、これっていつも思うけど、原始的じゃねぇ?」

 合言葉に、月夜は不満をぶつける。

「仕方がないじゃないか、月夜く〜ん。俺らは、日陰に住む生き物なの!いつ、いかなる時も、気を抜いてはいけないのだよぉ!」

 フューは、月夜の肩をポンポンと叩く。

「そりゃそうだけど…。あ、それより、李からもらった得物だぜ!大物間違いなし!大金が舞い込んでくるぞ!」

 月夜の提案に、フューはため息を吐く。

「お前なぁ。いきなり、ハードル上げすぎだろぉ?前回の得物の、ことでとっつぁんに酷い目にあわされたんだろ?確かに、怪盗と響は良いが、人様の物をちょうだいする黒い仕事さ。そして、その一品には、多くの人間が動いて利益を得る。だが、お天道さんの側に居る人間にとっては、単なる犯罪者だ。そして、お前もこちら側に足をつけたからには、優しさなんて邪魔なだけだ。だから、お前にとっては親切心で得物を持ち主に返したかもしれないが、俺たち日陰の人間には、その情は捨てるべきだ!お前は、まだ怪盗になりたてで、すぐにでも引き返す事ができるんだぞ?」

 フューの意見に、月夜はそっぽを向く。

「もう、抜けることなんかできるかよ!だから、俺に前回の事を無い事に出来るチャンスをくれよ!!」

 月夜は、フューの顔を強い眼差しで見る。それを見て、フューは空を仰ぐと、月夜の肩に手を置く。

「わーった!お前が決心してるなら、バックアップは俺たちに任せろ!」

 フューの言葉を聞いて、月夜は笑みをこぼす。

「フュー、ありがとう!」

 二人は、ニッとお互いを見る。

「そうと決まれば、前は急げだ!ジェリー、用意は出来てるか?」

 フューが、後部座席に声をかけると、小さな身体の少年が、顔を黒くして顔を上げる。

「バッチリだよぉ!月夜、武器の調子はどうか試してみてぇ!」

「オッケー!」

            ※

 三人は、パンを食べながらアジトで話し合いをしていた。

「…成る程なぁ。裏の連中が相手か。それに、神谷健蔵ってヤツ、名前を聞いたことがあるぞ。薬のバイヤーだ!それも、あまり世に出回らない物を手に入れてるって話しだ。だから、用心棒に要注意だな。」

「薬中のオッサンか。やべぇな。」

「武器も、グローブとブーツを強化しておいたよぉ!どんな硬い物でも簡単に割れちゃうし、防御力もある。だから、ちょっとやそっとの弾丸なら跳ね返せるよぉ!」

 ジェリーが渡してくれた物をはめてみて、月夜は確かめる。

「前回より少し重いけど、これなら、防御力が心強いな!動きづらいこともない!」

 月夜は、アジトで色々と動いて見せた。

「よし!装備は良しとして、問題はこの健蔵のいる豪邸の場所だなぁ。見てみろ、崖の上に建っていて、断崖絶壁だ。道は、一本道しかない。」

 フューが、地図を指さす。地図は、ジェリー特製のドローンで作られた。

「うおっ、マジか!」

「お宝を手に入れたとして、受け取るのは崖下しかないよなぁ。それには、クルーザーが必要だ。あそこは、海に繋がっているから、船さえあればサポートできなくはない!」

 フューは、う〜んと考え込み、ある人物に電話する。

「おう、バスク。お前、クルーザーの資格持ってたりしねぇ?お、マジ!?じゃあ、頼むわ!」

 フューは、電話を切って振り返る。

「こっちの方は、問題無い。後は、お前んとこだな!」

「ああ。李が、予告状を出してくれてるから、問題無いと思うぞ。」

 月夜は、一条探偵事務所に足を運ぶ。

「月夜くん、来たのかい。こっちには、怪盗シルバーの予告状が届いたと、轟警部から連絡があったよ。一緒に行くかい?」

「は、はい!お供させていただきます!」

 月夜は、目を輝かせて言う。これで、健蔵の豪邸に入る口実がつくれる。

「でも、君。礼服、持ってる?」

『礼服…?』

「だ、大丈夫です!」

 月夜は、フューに連絡して礼服を仕立ててもらうのだった。

            ※

「この度は、どうぞお越しになりました。一条様ご一行ですね?どうぞ、お入り下さい。」

 執事と思われる年配の男が、入り口の前で招待状を見ている中、一条がずっと身体を震わせて何かを堪えていた。月夜は、それを見て複雑な気持ちになる。

「入り口に入れました。もう、笑いをこらえなくても大丈夫ですよ。」

 月夜が言ったと同時に、一条は涙をためて腹を抱えて笑っている。

「言いたい事は、分かってますよ。孫にも衣装って言いたいんでしょ!?どうせ、僕は顔が童顔ですよ!これでも、二十三歳なんですけどね!」

「い、いやぁ。よく、似合ってるよぉ〜!」

 言葉とは裏腹で、まだ腹を抱えている。

「一条さん。いらしていたのですね!」

 中から、轟が部下を引き連れて来る。

「轟警部、遅くなりました。例の物は?」

 一条は、ようやくもとに戻る。

「神谷さんも、酔狂な方です。黒真珠を、会場の中央に飾っているのです。」

 一条と月夜は、それを見て、おおっと声をあげる。

「なんと、とても大きな黒真珠ですねぇ!」

「世界には、これほどの物はないでしょう!ですが、神谷さんは用心棒を側に置いていて、一度も盗まれたことは無いといっています。」

 轟は、一条に耳打ちする。

「実は、神谷健蔵には、薬物のバイヤーだと言う噂がたっています。なので、建物の奥まで我々に場所を提供しないで、ここだけ守らせているのです。もしもの場合は、なんらかの方法でヤツを捕まえる手はずになっています!」

「成る程。私も、少々調べましたが、彼は外国にしょっちゅう足を運んでいるようです。その筋は、確実だと思われます。」

 一条と轟は、うん、と頷く。

「それにしても、異様な雰囲気の会場ですね。何か、皆妙なハイテンションだったり、脱落した感じだったり…。」

「ええ。この職業をしているからなのか、あの嫌な悪臭が立ちこめている感じがします!」

 轟が、鼻を摘む。そんな三人の所へ、その人物が姿を現す。

「これはこれは、お仕事ご苦労様です。どうです、あの黒真珠は?中々に、美しいでしょう。まあ、盗人がどうやってあの宝石を取るのか見ものですが、こちらにも雇っているプロが何人も居る。肩を楽にして、盗人が捕まる所を見ると良いですよ。では。」

 そう言うなり、神谷は一瞬月夜の方を見てニヤリとすると、何処かに身を潜めて行った。その後には、三人のボディガードが立っていた。

「いけ好かないヤツですな。」

「まあ、とりあえず晩餐会の会場を見て回りましょう。」

 一条の言葉に、轟も頷く。

「月夜くんも、人混みが凄いからはぐれないように…って、あれ?」

 一条は、月夜ともう逸れたことに気がついた。その月夜は、会場を見回った後、フューの指示を待っていた。

「どうだ。会場の見取り図は、大体分かったか?」

「ああ。だが、一つ問題が発生した。」

「何だ?」

「外を見ろ。急に、大雨が降ってきやがった!」

 フューに言われるまで気がつかなかったが、窓の外は打ちつける雨で水浸しになっていた。

「クルーザーでも、岸の近くまでたどり着くことができなさそうだ!だから、得物を手にしたら、すぐに合図してくれ!近くまで接近してみる!」

「了解!なるべく、早く済ませるよ。」

 月夜は、雨が少しでも落ち着いてくれるのを祈った。そして、あの黒真珠の飾ってあるブースの前に近寄った。

『さて。こんなに堂々と置いてあるんだ。相当な自信を持ってるんだろう。なら、まず明かりを消して…。』

 考えていると、不意に声がかかる。

「君も、興味があるのかい?」

 それは、神谷だった。

「え、ええ。こんなに、デカい黒真珠を見たことがないもので、興味をそそらせまして…。」

『あっぶねぇ〜!変な臭いのせいなのか、まったく気配に気がつかなかったぁ〜!』

 月夜は、冷や汗をかく。

「そ、それじゃあ。連れが、探していますので…。」

「まあ、一杯付き合いたまえ。せっかくの晩餐会だ。最高級のシャンパンをどうだね?」

 神谷は、グラスを差出してくる。

「えっと…。今は、仕事なので…。」

「未成年ではないだろう?一口だけでも飲んでみたらどうだい。」

 しつこい神谷に、月夜は渋々グラスを受け取った。

「そ、それじゃあ、一口だけ…。」

 月夜は、本当に一口だけ口に含んだ。それを見て、神谷は笑う。

「そう。それで良い。」

 月夜が、口に含んだところを確認すると、満足いったようで、それ以上は進めてこなかった。

『これ以上、飲んで酔っ払っていられないっての!』

「とても美味しかったです。ありがとうございます。」

 月夜は、残りをウェイターに渡した。

「楽しんでいきたまえ。」

 神谷は、再び姿を晦ました。それを見て、ため息をつくと、一条たちが本当に居ない事に気づく。

「二人とも、何処に行ったんだ?」

 そこへ、フューから連絡が入る。

「待たせたな、月夜!ようやく、岸の近くに着いたから、装備をこの場所に置いておいた。行けそうか?」

 月夜は、渡されたグラサンをかけて、映し出された地図の位置を確認する。

「一番奥の左のトイレだな。了解!」

 月夜は、足早にその場に向かう。すると、点滅している位置に、しっかりと装備が置いてあった。

「さすがはフュー!バッチリだぜ!」

「それで、どうやって得物を取るつもりだ?」

 月夜は、フューの質問に答えながら、上着を脱いでグローブをはめる。ジェリー特製、パワーグローブだ。

「それは…。ん…?なんだ、…急に目の前が…。」

 月夜は、目の前が暗くなっていき、身体に力が入らなくなる感覚を感じた。そして、自然とその場に倒れてしまう。

「一体、どうした月夜!?おい!」

「あっはっは!やはり、こやつが怪盗シルバーだったか!連れて行け!」

 月夜は、神谷の手下に運ばれてしまうのだった。

            ※

 幼かった頃。ドアの向こうで、宇佐美と寝ていた十夜の姿が目にこびりついていた。

「わしの可愛い十夜。お前は、美しい。また、輝かしく活躍してくれよ。」

「はっ、はい…!あぁ~!!」

 宇佐美にとって、弟の月夜はオマケでしかなかった。そして、宇佐美は憂さ晴らしに月夜を痛めつけていた。そんな月夜を庇っていたのが、十夜だった。

「月夜、いいかい。嫌なことは、全部兄ちゃんが引き受けるから、お前は自由にしていれば良いからな。」

 そう言って、頭を撫でてくれた。今では、その十夜もおらず、宇佐美のシゴキはますます月夜にいった。


「見てみろ。なぁんと、美しい肌をしているんだ!傷一つ見当たらないじゃないか!」

 男の声で、月夜は徐々に目を覚ましていく。なぜか、両手を鎖で繋がれて、ベッドの上で大の字にされていた。そして、神谷に服のボタンを外されていた。

周りを見てみると、ホルマリン漬けにされた人間たちが飾られていた。そして、一つだけ小さな頭だけの物があり、目を見開く。

「…に…さん…!?」

 それは、まぎれもない十夜の頭だった。

「吸い付くような肌だぁ!楽しんだら、お前もコレクションの中に入れてやるぞ、怪盗シルバー!」

「…くも。」

「ん…?」

「よくも、…兄さんを…!!」

 月夜は、パワーグローブをつけていたため、力を入れて鎖をちぎった。そして、神谷の頬に一発入れて吹き飛ばす。

「ぐあぁあ〜!!」

 中の物音に気が付き、用心棒たちが入ってくる。すかさず、銃が飛び交い始める。月夜は、ベッドを持ち上げ盾にする。すると、一つの弾丸が右肩をかすめる。

「や、やめろぉ〜!私のコレクションに、手を出すんじゃない!!」

「し、しかし、神谷様…!」

「傷がついてしまったら、どうしてくれるのだ!!」

 神谷は、もはや狂った模倣犯だ。人として、月夜を見ていない。月夜は、横に置いてあった怪盗シルバーの装備がある事に気が付き、急いで身に着ける。そして、神谷たちが言い合いになっているところへ、紛れて攻撃を食らわせていく。ジェリーの武器は、とても優秀で、弾丸を跳ね返したり、相手の顔に一撃でノックアウトさせるほどの威力があった。

「今、打たないと、逃げられてしまいますぞ!」

「打つなぁ!打たずに捕えるのだぁ!!」

「そんな、無茶な…!」

 月夜は、部屋を出て行くと、隣の部屋には、薬を吸っていた連中がウヨウヨいた。その臭さに、鼻を押さえる。

「クソッ!なんて奴だ…!」

 月夜は、一気にブレーカーを落としに行った。すると、会場内が暗くなり、どよめきが起きる。

「なんだ、急に…!?」

 一条と轟は、側に居た。

「ヤツでしょうか?」

「おそらく!」

 そうこうしているうちに、ショーケースが割れる音がして、怪盗シルバーが姿を現す。手には、黒真珠を持っていた。轟は、手元にあった懐中電灯で、シルバーを映し出す。

「怪盗シルバー!大人しく、お縄につけ!」

「相手が違うのでは?会場の奥には、ホルマリン漬けにされた人間たちが、何人もいるというのに。」

「な、なんだと…!?」

 轟が、合図すると、会場内にいた警官たちが会場の奥に入っていく。その間に、シルバーは窓を割って外へ出て行った。一条は、それを見送る。

「どうやら、今回は神谷の手の中で踊らされていたようだな。」

 シルバーは、イヤホンでフューに連絡する。

「悪い。少し手こずった!」

「おい、大丈夫なのか!?」

「まあな。それより、ドローンに得物をつけた。後は、頼んだぞ!」

「おうよ!」

 ドローンが、嵐の中飛んで行くのを見送り、急いで中に戻ることにした。





 

「月夜くん。何処にいるんだ!?」

 会場内では、明かりが復旧し、一条が探していた。

「ここです、一条さん!」

 一条は、ずぶ濡れになった月夜を見る。

「一体、何があったんだい?それに、その腕の傷…!」

「大したことありませんよ。ただ、神谷に捕まってしまっていて、危うくコレクションの一つにされるところでした。」

 会場内を、轟たちがうごめき、神谷を逮捕していた。

「あいつだ!あいつが、怪盗シルバーだぁ〜!!」

 神谷は、薬を大量に摂取しており、引っ立てられていた。もちろん、用心棒たちも例外ではない。

「一条さん。今回は、怪盗シルバーに奴らの悪事をバラしてもらったものの、得物は奪われてしまいましたな。」

「ええ、仕方たがありません。ですが、大手柄でしたね。」

「神谷の悪事を暴き出す事ができたのは、上々でしょう!これから、この豪邸内を洗いざらい調べるところです。これから、忙しくなります。では!」

 轟は、一条に敬礼すると、急いで後始末をしていた。

「帰ろうか。」

「はい!」

 一条たちは、会場を後にするのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ