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第八話 姫を追って

ふぅ、疲れた。

なんか突然街が襲われたから、機兵の無力化で行ったり来たりで疲れたわ。

え?俺は自分の足ですら歩いてないだろ、って?

こういうのは動くだけで疲れるってもんだろ?


「さて、後はあのデカブツだけか」


他の機兵どもと違って、あのデカブツはかなり高い知能を有しているようで、

〈上書き〉を使ってみたが直ぐに無力化されてしまった。

〈上書き〉は近づけば近づくほど効果は上がると使い続けて理解したので、

最接近すれば........


「おわっ!?」


俺が乗った機兵が素早く反転し、俺は振るい落とされそうになりながらも持ちこたえた。

何をするんだ、と言いかけたとき、俺はデカブツの一つ目(?)が輝くのを見た。

そして、俺がいた場所を一気に貫くレーザーが放たれた。


「マジかよ!」


そして、レーザーに込められていた魔力が爆発を引き起こす。

機兵は全力でその場から離脱し、俺は安全圏へと逃げる。


「ん?」


ふと気づくと、機兵が両手を構えている。

そしてそこから、無骨な回転砲塔が見えていた。


「やべえ」


次の瞬間、俺を目掛けて銃弾の雨が降り注ぐ。

俺は何ともないのだが.........

機兵が銃弾に貫かれ、機能を停止する。


「やられた・・・・!」


こうなったら、徒歩で移動するしかないか。

俺は、遅い足で駆けだす。

どっかで機兵を拾って、近距離まで接近すればチェックメイトだ。

と思ったのだが。


「あれ?俺を狙ってない?」


銃弾の雨の中移動する羽目になるのかと身構えていた俺だが、

デカブツが別の場所を狙っていることに気が付いた。

そこにレーザーやら銃弾やらをばら撒いている。


「へっ、俺なんか眼中にないってか?」


俺の知らないところで誰かが死ぬのは別にいいが、

俺はこの都市の住人で、知らない人間などほぼ居ないのだ。

襲われているのが誰であれ、きちんと助けないと後で後悔する。

俺はそちらへ向けて駆けだした。




襲われていたのは、王女サマだった。

やれやれ、何で前線に居るかは知らないが、お前の周りにいる奴等の人生に迷惑を掛けるのだけは止めといたほうがいいと思うけどな。


「ま、見捨てられないよな!」


裏に何を隠してるか分からん王女サマより、その周囲を優先して助けよう。

そう思いながら、俺は大通りへと走り出した。

大通りにたどり着くと、俺の前をボロボロの装甲車が走り抜ける。

重砲を連発しているようだが、デカブツに全くダメージを与えられていない。

俺は装甲車を追うように後退していく機兵の一体を呼び止める。


「おい、あの装甲車を追えるか?見つからないように裏路地を伝って」

「・・・(こくこく)」


機兵は肯定の意を表す。

俺は黙ってその背に乗り、叫んだ。


「よーし、まずはあの装甲車からだ!突撃ぃーーーー!」

「・・・・・・!」


そして、俺を乗せた機兵は裏路地を全速力で駆けだした。


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