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第十一話 ハイド&ツイスト

お久しぶりです!

今日五話更新します、とりあえず章の終わりまで更新してから、この先どうするか決めたいと思います。

方向性がよく分からなくなったので消そうと思って居たのですが、一応完結には持っていきたいとも思って居ます。

『艦載機部隊、両翼撃破』

「妙だな」

「何がだ?」


ローレンスが呟いた言葉を、俺が拾う。


「こいつら、弾幕すら張ってこねえ。AVALONの特性上、飽和攻撃されれば流石に全てを防御しきることは出来ねえ筈なんだが.............」

「陽動か?」

「恐らくな........だが、この艦相手じゃどっちにしろ無理だな。まず防壁を破れねえ時点でな...........」


魔導防壁はよっぽどの事では破れない。

しかもこの間俺が趣味で三重にしたからな..............レクスが管理が大変だとぼやいていた。


「レクスはどう見る?」

『恐らくですが...........直上、もしくは直下から急襲を仕掛けてくる算段と思われます』

「真正面から勝てねえと知っての行動か、褒められたもんじゃねえが、この船相手なら......」

「チート相手に正攻法とか言ってられねえもんな」


分かるぞその気持ち。

俺も敵だったらそうする。

全長5000m、武装は隙間なく、防御は無敵。

さあ、どうやって倒しましょうか?


『艦直上に次元振動を感知!』

「来やがった!」

「弾幕展開、最大戦速で離脱する!」

『了解、対空武装最大稼働』


対空機銃、ミサイル撃墜用の誘導ミサイルが弾幕を展開する。

主砲は構造上真上を攻撃できないので、こんなもんしかないんだが........


「艦長、電磁加速砲、撃てるぜ!」

「流石だハーデン!」


以前から開発を依頼していた電磁加速砲が完成したようだ。

魔法でぶっ飛ぶ次世代........かは分からないが、実弾兵器の未来の姿でもある。


「六秒後に接触するぞ! 照準固定、発射ァ!!」


キュイン!

と音がして、長い砲身を持つ電磁加速砲から徹甲弾が飛び出し、敵艦を貫通した。


「改めて宇宙戦争みたいなことやってるなあ、俺たち」

『ウチュウ?』

「空の向こうのことだよ…ってアレ?」


そういえば、宇宙に行くと言う発想がなかったな。

大気圏を抜けられる筈だから宇宙には行けると思うんだけど…

そもそもその発想に至らなかった。

何故だ?


『艦長、敵が再び現れました、本艦直上。自由落下中です』

「おおっと」


そうだよな、宇宙なんてどうでも良いよな。

まずは敵だ敵。


「指令変わらず、手加減なく吹っ飛ばせ」

『了解』


AVALONの主砲はデカくて威力も高いが、何より速射性に優れている。

理由は簡単で、一旦チャージした魔力をすぐさま装填するというエスカリアでも普通に使われている技術――――――もっとも、小型砲用なんだが、それを使用しているためだ。


『第三次攻撃到達』


空からバカスカ撃たれているのだが、AVALONの装甲に対して無意味である。


「薙ぎ払え」

『了解』


これまで撃破した艦数は58.それだけの数の小型艦とはいえ戦闘艦の急降下攻撃を受けて、無傷である。


「学習しないんだな」

『人間はしがらみが多いと記憶しています、恐らくそのせいではないかと』

「面倒なこともあったもんだな」


ローレンスの呟きがレクスに拾われ、レクスもまた私見と思われる答えを返した。

俺もそう思うよ。

いくらなんでもここまで被害を出して引き下がらないのは謎としか思えん。


『敵艦隊、戦列崩れる――――急速に離脱していきます』

「逃がすな、転進しろ」

『スラスターを使用します、衝撃に備えてください』


スラスターを全開にしてAVALONは針路を変える。

艦内にアラートが鳴り響く。


「艦首魚雷管発射用意、スプレッド方式に換装」

『スプレッド弾頭に切り替え、発射準備完了――――発射します』


艦首の魚雷発射管から、これでもかと魚雷が放たれて、逃げる敵に向かって飛んでいく。

それらは数秒かけて敵の背後にまで迫り、自爆して高威力の魔法弾を撒き散らす。

ケツに火が付いた数隻が、高度を落としながら雲間に沈んだ。


「おっと、まずいぞ艦長」

「どうした?」


ラムズがモニターを見ながら俺を呼ぶ。

説明はラムズではなくレクスが行ったが。


『........ごほん、敵艦が短距離転移(ショートワープ)準備に入りました』

「妨害手段は今のところ持ち合わせてないんだよな......」


転移妨害はあるにはあるんだが、時間が掛かるんだよな。

帝国艦の転移パターンは記録してるけど、第六エスカリア所属の盗賊艦までは記録していない。


「レクス、できるか?」

『不可能です。あの艦隊、ほぼ全ての艦の転移波長が違います』

「対策されてるのか」

『いえ、軽くシステムをハッキングしてみたのですが、ビルド発行コードがどれも異なりました――――つまり、盗品の寄せ集めのようです』

「やれやれ.........レクス、転移座標の特定は可能か?」

『それは容易ですね』

「分かった。転移を待ち、ステルスをオンにしてこちらも短距離転移だ」

『分かりました、振動隠蔽転移の準備に入ります』


「ステルスでも転移したら次元振動で位置バレしないか?」というラムズの一言により、俺とハーデンとレクスが頑張って構築したシステムが火を噴く時が来たぜ。


『エネルギー充填のため、機関出力を上昇させます』

「了解」


この転移は今までの常識を覆すものだ。

次元の壁を無理やりこじ開けるか、ぶち破るのが転移なのだが、振動隠蔽転移は「次元の固定情報に干渉し、現在位置を特定位置にずらす」というおっそろしい力技である。

レクス、無限魔導機関、超大型の試作転移伝導管が揃っていないと出来ないんだが、一応成功はしている。

ただし、物凄く面倒な計算が必須で、レクスが数分間制御を一部人力に託さなければならない。

BC砲も同じだが、レクスほどの人工智核でもこの艦のオーパーツの制御にはスペック不足なのだ。


「久々にアリスに任せることになったな」

〈頑張る〉


アリスはいつも、レクスに出来ない演算を任せている。

だが、こういう時は艦の制御を任せる必要がある。

アリスも活躍出来て嬉しそうだ。


『転移準備完了』


その時、無機質なアナウンスが響いた。

演算モードのレクスは感情にリソースを割かないから、こういう返答になるのは仕方ない。


「始めろ」

『転移開始――――完了』


一瞬魔導機関の重低音が高まったかと思いきや、すぐに小さくなって消えた。

失敗かと思ったが、眼下の曇天が晴れ、雲の切れ間から海が見えている。


「敵艦補足してるぜ」

「了解。アリス、そのままステルスを維持しつつ艦隊を追え。レクス、演算処理を終了しろ」

『了解。演算加速モード終了します。』


さて、奴らがどこへ向かうのか........確かめさせてもらうぞ。


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