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第二話 戦闘訓練

「これより、戦闘訓練を開始する」

「「「「「はい!」」」」」


最近はAVALON単艦での戦闘ばかりが続き、連携が難しくなっていると俺は思った。

なので、訓練をしようと計画した。

クインには数十キロ先で待機してもらい、AVALONとの戦闘を行う。


「全艦、整列隊形!」

「「「了解!」」」


AVALONを中心に、俺の作った通常戦闘艦〈GRYPHON〉が二隻ずつ並ぶ。


「全艦、魔導防壁システム連動!」

「連動開始!」


AVALONを中心に魔導防壁が展開され、それを8隻の魔導機関が連動することで範囲を拡大、強度を増大させる。


『砲撃確認』


数十キロ先から、クインたちの艦の広域ノズルによる長距離砲撃が放たれる。


「全艦、最大戦速」

『両舷増速』


AVALONが最初に加速し、それに追随するように8隻が動き出す。

長距離砲撃が複合障壁に激突し、火花を散らして消える。


「この数か月、艦隊連携の方法を考えていて良かったな」

「艦長は頭のネジが飛んでるからな」

「よく分からない機関を更によく分からない方法で連結、連動させることで一基では不可能なことを成し遂げる..........ダメだ、俺等にはさっぱりわからん」


この数か月で、魔導防壁も無敵ではないことが分かった。

集中砲撃で破られ、装甲を焼かれたこともあった。

AVALON単艦ならそう脅威でも無いが、艦隊戦ともなると他の艦を守らなければいけない。

機動戦を得意とする小型・中型艦は装甲が薄い。

魔導防壁を破られたら墜ちる。


「このまま接近する、クイン小隊は位置を維持」


今回射程は、ギリギリ届く所にする。

自動照準もいいけど、たまには人の手でやらないと。


『射程距離内まで、残り42km』


クインたちによる模擬弾と魔導砲による猛攻が雨霰と襲い掛かる。

それらは全て複合防壁に阻まれ、無効化されていく。


「かなりの強度だな」

『連動による防壁強化については、最大60隻の連動によりBC砲を耐えました、それ以上の連動では逆に強度が低下し、全ての艦の機関に大きな負荷を与えます』


へえ、ブレイブカノンに耐えられるのか.........

まだこの手で撃ったことも無いけど。

実験的な兵器に近いし。


「複合機関でBC砲を撃つとどうなる?」

『未確認ですが、機関にかかる負荷が減少し、総合出力が増加、発射後の一時的な出力低下が低減されると思われます』

「そりゃ有難い」


以前も説明した通り、ブレイブカノンは魔導機関の根幹である無限の魔力が存在する次元の安全弁を破壊してだだ漏れにするもので、安全弁を破壊すればするほどより膨大なエネルギーを引き出せる。

けれど、その後安全弁が戻った時、戻り過ぎてしまい出力が低下してしまう弱点があった。

連動してるならその弱点も無い。


『ところで————もう射程距離内ですが』

「ほ、砲撃準備! 主砲のみでいい、魔力充填開始!」

『射角調整、広域ノズルで発射します、誤差修正—————発射準備完了』

「ローレンス」

「ああ、撃て!」


甲板を眩く照らし、露出している砲塔5つが砲撃光を放つ。


『着弾まで、5、4、3、2、1.......着弾』

『着弾しました、ユウキ司令官』

「了解」


俺も司令官だ。

何せ15隻を預かってるからな。

小型艦8隻、中型艦3隻、大型艦1隻、空母1隻だ。

クインは大型艦に搭乗している。


「撃沈にはあとどれくらい必要だ?」

『残り2回程撃てば充分です、艦長—————第二射砲撃準備!』

「撃て!」


再びドォンと音を立てて、砲撃が放たれる。


『着弾まで、4,3,2,1........着弾』

『弾着確認、司令官』

「よし」

『次弾装填、誤差修正、発射準備完了!』

「撃て!」

『弾着まで3、2、1…………..着弾しました』

『弾着確認、撃沈判定出ました、ユウキ司令官』

「了解————これより戦闘訓練を終了、クイン小隊は状況確認後、艦隊に合流せよ」

『はっ! ところで、意見具申が』

「許す」

『艦載機は導入なさらないので?』

「既に居るんだけどな.....」

『見たことがありませんが.......?』


いや、ちゃんといるよ。

偵察機の〈FLEA-EYE〉、戦闘機の〈SKY-BEETLE〉、爆撃機の〈DRAGON-FLY〉、雷撃機の〈MANTIS-SICKLE〉とかね。

〈FLEA-EYE〉は蚤の如く目立たない特殊塗装で魔力を偽装しつつ偵察を行い、戦闘機の〈SKY-BEETLE〉は砲撃を食らっても撃墜せず高い攻撃力があるものだが速度が遅めのもの、露払いを担当する〈DRAGON-FLY〉。

後はほとんど使わなさそうなので2機しか配備していない〈MANTIS-SICKLE〉だな。こいつだけ毛色が違って、殺意マシマシの吸魔鋼弾を連射して結界を破壊、そこに魔燃重爆弾をぶち込んで確実に爆散させるというものだ。

2機しかいなくても一向にかまわんという訳だ。

それに、起動機兵や移乗機兵が居ればだいたい何とかなるのでこいつらは宝の持ち腐れ。


「全艦、一旦AVALON直下に亜空間ベースを浮上させるのでそこに着艦、AVALONに集合してくれ」

『了解』

『はい』

『了解です』


慣れたもんだな。

俺の命令に従って、AVALONの下から空間を割ってAVALONよりデカい基地が出現する。

ここまで来るともう浮遊都市級だが......生活インフラは最低限なので住むには向いてないな。


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