第七話 お買い物(ローレンスの)
第四エスカリアに到着した俺達は、アリスとレクスに見送られ(レクスは画面に丁寧にもハンカチを振るCGを出してくれた、この世界にもそういう文化はあるようだ)、俺達は第四エスカリアに上陸した。
そして、今.........
「なあ艦長さんよ」
「何だ?」
「免許持ってるのか?」
「勿論」
「信用できねえなぁ......」
俺とローレンスは、俺が改造した大型バイクに乗って街道を走行していた。
とりあえずよく分かんない技術で魔導機関を小型化して載せたバイクで、その気になれば空を走ることも可能だ。
ようは小型艦みたいなものである。
元はエスカリアで譲り受けた故人のバイクであり、バラさずに全てのパーツを再利用して改造した。
「そういえば、ローレンスの用事ってのは?」
「指輪を買おうと思ってな」
「誰に?」
「言わなくても分かってるだろ?」
おいおい、ラブラブだな.......
もっとも、若干ローレンスが空回りしてる感はあるが.....
俺は速度を上げ、マーケットへと向かった。
マーケットへと着くと、そこは既に人で溢れかえっていた。
「なぁ、指輪ってどこで売ってるんだ?」
「そういうのを作れるドワーフを探してるのさ」
ドワーフは今や地下種族で、一番合う場所で暮らし、そこから出てこない。
しかし変わり者というのはどこにでもいるもので、こうして空の市場に進出するドワーフもいるのだ。
俺はローレンスと別れ、バイクを道端に設置された駐輪場に停める。
「......どーやって時間を潰すか」
目的のAIは手に入れたし、文句のつけようもない出来なのでもう代わりは要らない。
他の用事、他の用事.............
『お困りですか?』
「うわっ!?」
バイクのハンドル部分から投影されたディスプレイに、例のマークが浮かぶ。
『周辺の土産物・骨董品・創作機構店をリストアップしました、端末に転送しておきます』
「.......どうも」
俺は孤児院の皆に買って帰ってやるかと、リストに従って歩き出した。
「おい、これを見ろ」
「ん? ただのネットワークへのアクセスと情報の要求じゃないか?」
「このコードと要求者IDを見ろ」
「まさか..............上に報告だ!」
「分かってる!」
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