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第七話 エリナ・マリンアンカー

新キャラ登場!(ヒロイン枠かどうかは謎)

孤児院の朝は早い。

六時には起床し、顔を洗って寝床を整える。

その後七時に朝食を摂り、自由時間となる。

基本的には庭で遊んだり、街に出てお手伝いとして働いたりである。

俺は修理屋の爺さんと仲良くなり、危険な外壁修理(高給)をやらせて貰ったりしていた。

十二時には集まって昼ごはん、その後また自由時間だ。

たまーに王宮訪問やらルクシア神教のミサへの参加などが行われているが。


「滅多に戻ってこない予定です」

「それは、あなたの事情ですか?」


朝飯が終わった後、俺は院長室で実質的な独立宣言をする事にした。

院長は王宮から俺のしたことを知らされている。

それ故に、慌てる事なく静かに尋ねてきた。


「ええ、孤児院は良いところですが、そうも言ってられない目標ができたので」

「……目標ができたなら、あなたを止めることは出来ないですね、あなたは昔から普通ではないと思っていましたが、こうして巣立つ時が来るとは…」

「今までありがとうございました」

「お待ちなさい」


礼を言って立ち去ろうとした俺を、院長が止める。


「最初に言った通り、たまには帰ってきてくださいね、子供たちも喜びます」

「分かりました、院長」


院長に別れを告げ、俺は孤児院を後にする。


「あ! ユウキにーちゃん! どこ行くんだ!?」

「ちょっとな」


俺は話しかけてきた少年…ゼインに笑いかけ、孤児院のある区画を後にした。




さて、新たなねぐらであるAVALONに颯爽と帰ってきた俺だが、俺の船へと入るための桟橋前に誰かが立って居るのを見つけた。

女性二人で、片方はサーシャ・エスカリアだ。

だがもう片方は…?

とりあえず俺は、二人に近づく。


「…来ましたね」

「彼が…この船の持ち主ですか?」

「はい」


お姫サマがそう答えると、次の瞬間にはその女性は俺を抱き締めていた。

俺の顔面に柔らかいものが当たる。


「きゃー、可愛いっ! これでこんなデッカい船の艦長さんだなんて…うぅぅぅ」

「エリナ、いい加減にしなさい」


俺に頬擦りしてくるエリナを、お姫サマが止める。


「これが偉い人、なのか?」

「これでも元エスカリア王国軍司令官だったんですよ? 今は大佐ですが」


マジか。


「ですが、極度の戦艦マニアで敵艦に見惚れて鹵獲しろなどと言い出したり、破壊するのは勿体無いとか言い出して作戦を乱したので降格になりました」

「そうですよ! 帝国の機体、イイですよねぇ〜あんなのぶっ壊すのは世界の損失です!」


なかなか…というかだいぶぶっ飛んでるのが来たな。

まあこれくらいじゃないと、副艦長は任せられないな。


「とりあえず、エリナ…苗字は?」

「マリンアンカーですっ!」


海+錨とはかなり時代錯誤な苗字だな。

だがもう錨などは存在していないのだろうし、日本と同じでぱっと見で由来のわからない苗字と同様なんだろうな。


「では、エリナ・マリンアンカーを我が大戦艦AVALONの副艦長に任命する」

「やったぁ! 一生ついていきます!」

「エリナ、王室への義務も忘れずに…戦艦ドッグの愛機たちを没収されたくなければ」

「わっ、分かりましたよぅ…」


なるほど、この自由奔放な人物をどうやって縛ってるのかと疑問だったが、コレクション…もとい鹵獲した機体を人質にして居るんだな。

俺はエリナを放って桟橋に足を掛けて言った。


「副艦長に艦内を案内しよう、さあどうぞ」

「イイですね! 是非!」


エリナは姫サマを放ってさっさとこっちに来た。

悪いね、姫サマの部下は頂くよ。


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