転校生
「キンコン カンコン 」
ガラガラ
(先生が教室に入って来るとアヤの手の平の六芒星が光る)
あれ? 光ってる…… ヤバイ隠さなきゃ!
(アヤはリュックの中から弁当箱を包んだバンダナを出し手に巻いた)
「ホームルームを始める前に新しい仲間を紹介するミカエル君だ」
「ざわざわ」
(銀髪のハーフ顔の転校生に教室内がざわめく)
「窓頃の隣の席が空いてたな、窓頃!ミカエル君に教科書を見せてやってくれ」
私の隣の席空いてたんだ……
知らなかった!
(謎の転校生の登場に有りがち過ぎる超ベタな
展開で有った。ミカエルはアヤの隣の席に着くが無口で最後尾の窓際の席から只外を眺めていた)
ミカエルさん! 私、窓頃アヤです
宜しくです。
何処から来たんですか?
ハーフなんですか?
「君、うるさいね少し黙って居てくれないか? 」
何か取っ付きにくい感じ……
(アヤ心の声)
「キンコン カンコン」
(昼休みに成りミカエルは隣の席の机に乗り切らない程のアヤの大きな弁当箱の中身をジーっと見いっていた)
そこまで大きく有りません!!
ミカエル君、そんなにジーっと見ても
私のお弁当は食べれ無いの!
売店でパンが売ってるから買ってくれば?
(ミカエルは売店に行くもお金を持って無く
パンをジーっと眺めていた、すると売店のおばさんが無意識にミカエルにパンを渡していた)
「なんだ、お前! 安いパン買ってきて
貧乏かって! 」
「やめろよ山谷! 」
「なんだよ直江! お前ん家も貧乏だから
窓頃に毎日弁当作って貰って、よくあんな
不味い飯食えたな! 」
やめなよ二人共
山谷もミカエル君にちょっかい出さないで!
「どっから見ても貧乏じゃんジャージ着て
手ぶらで学校来る奴見た事ないよ! 」
「お前ウザイな! このパンやるから少し黙ってろ!! 」
(ミカエルはパンを床に叩きつけ教室を出て行った。山谷は床に落ち潰れたパンを食べ始めた)
「何やってんだ山谷! 汚ないからやめろよ
皆見てるぞ」
(山谷は又ひとつ何か大事な物を失っていた)
お昼の山谷依頼、誰もミカエル君に観賞してこない何かシールドに守られているみたい……
(授業が終わり、アヤは直江と下校する、
家の近くの公園でアヤはミカエルを見かけた)
あれ? 直江君、ミカエル君居るよ、何してるんだろ……
「なんだろう……
午後位から彼の事、気に成らなくなったんだ
アヤちゃんは? 」
気に成るよ私の六芒星が彼に反応するんだ
「だからバンダナ巻いてたんだ
でも僕は気に成らない、ほっとけばいいよ」
(アヤ以外の人間はミカエルの能力で軽い催眠に掛けられていた、そう彼はセイウスの玄孫
ミカエル デリオスだった)
でも上半身裸で何してるんだろ……
あれじゃ警察に捕まっちゃうよ!
ほっとけば良いよ全然気に成らない
(ミカエルは白い翼を出せず苦悩していた)
何か直江君冷たい……
送ってくれてありがとう
又明日ね!
「カラン〜カラン〜」
ただいま帰ったよ!
「お帰りアヤ!
近くに不審者居なかった? 私の首の六芒星が
光って、お母さんの六芒星も
こんな事は始めてで皆不思議がってる…… 」
うん、公園に転校生のミカエル君が居て
私の六芒星も反応してる
「アヤ、そいつ怪しいね連れてきな
こうも勝手に光られちゃ営業妨害だよ! 」
(ヨーコは胸さらしを巻きユウはトックリのセーターを着ていた、アヤは公園に行きミカエルに
話かけた)
「窓頃? 何で俺に観賞する
俺の能力が効いていないのか? 」
お母さんが呼んで来いって
大丈夫、悪い人じゃ無いから安心して
何か人に言えない事抱え込んでるんでしょ!
私には解るの、とにかく付いてきて
「カラン〜 カラン〜 」
「お母さん連れてきたよ
今日転校して来たミカエル君」
お前かい、私の六芒星勝手に光らせて
魔族だとは思っていたが、
直ぐに止めておくれよ!
「魔族? 」
これだよ!
(ヨーコはアヤの手のバンダナを外した)
「魔界の人達?
同種じゃ無い! 俺は太陽神の玄孫
ミカエル デリオスだ! 」
「カラン〜 カラン〜」
「ヨーコ久し振りね〜
もうカエルじゃ無いんだね〜 」
ふみこ! 岡田?
珍しいカップリングだね
「今日異界会議が有ってね〜
セイウスの玄孫、探しに来たんだよね〜
まさかこんなに早く見つける事が出来るとは
思わなかったさ〜 」
太陽神の玄孫って事は
ふみこの姉弟って事かい?
「血は繋がって居るけど初めて会ったね〜
お爺ちゃん沢山子供居るさ〜
こいつは最近出来た玄孫だね〜
しかも、こいつ悪さして私達と同じ
堕天使に成り下がったね〜
ミカエルとか言ったね〜
幾ら頑張っても、もう白い翼出て来ないね〜
時期に黒い翼と六芒星が現れるさ〜
仕方ないさ〜今回の騒動はイタズラじゃ済まないね〜
受け入れるんだね〜 お前の心が落ち着けば
私達の六芒星も反応しなく成るね〜 」
ふみこも岡田も席についておくれ
ミカエルもだよ!
アヤ! 皆に何か美味しい物作っておあげ
ユウ!飲み物と生ビールもね!
沖縄では世話に成ったから今日はレストラン窓頃でおもてなしだよ
宝石くれなかったけどね!
「何か言ったかいヨーコ! 」
何も言って無いよ、ふみこ
さあ宴だよ!
で、何をやらかしたんだいミカエルは?
「今、世界を騒がせてる新種のウィルス作って
地上にばらまいたのさ〜 」
ミカエルが犯人かい?
いや〜 手間が省けたよ、実は総理に頼まれて
フェラーリとドゥカティー貰っちまったから協力しない訳にもいかず困って居たんだよ!
明日、オーロラジャクソン号に行って感染者に
薬を届ける、ミカエルもついて来るんだよ!
「しかしアヤちゃんの料理美味しいね〜
こんなに短時間に沢山の料理、
アヤちゃんもアハの力手にいれたね〜? 」
「違うよ、ふみこさん加速装置手に入れたんだよ!
たまに超高速で動ける様に成ったんだよ! 」
「ル フェイの力ね〜 私知ってたね〜
ヨーコのお母さん只者じゃ無い事
お墓に挨拶してくるね〜 」
なんだい? ふみこ
お婆ちゃん知ってたのかい
「魔界の事で私の知らない事は無いさ〜
そして、魔界の者で私の事を知らない奴も居ないさ〜
私が太陽神の孫娘アハ メーディアさ〜 」
(何処かで聞いたセリフであった
ふみこはルフェイとルキエの墓に行き
何やら話しかけ手を合わして涙を流した。
ヨーコとふみこの出会いは偶然では無かったのかもしれない)
しかし岡田が静かだね、何だい酔い潰れてるのかい?
「異界会議で幻影獸の長として出席したから
緊張して疲れていたさ〜
で黒神の長にも有ったね〜
ハブゴン三姉妹の事聞いたさ〜
排除してない言ってたね〜
彼女達、何処かで生きてるね〜
枯れないハイビスカスは魔法で作った物ね〜
カモフラージュね〜 」
「えっ? ステルスさん達、生きてるの?
良かった! 又、逢えるかな…… 」
そうかい、私をカエルにしたお返しと
大食い大会の決着とやること一杯だよ
アヤ! いつかあいつら見つけ出すからね!
「何かお母さん嬉しそう…… 」
ミカエルも腹減ってんだろ、アヤの料理美味しいから食べな!
「魔界の料理が神界の俺の口に合う訳無いだろ! 」
いいから食べてみれば解るよ!
自分の身体の変化が
(ミカエルはアヤの料理を口に入れると涙が溢れ出た、ミカエルは地上に堕ちてから何も口にしていなかった)
なっ! 美味しいだろ
(ミカエルはアヤの炒飯を無言でたいらげ
涙を流しながら口を開いた)