一茜の歌集(にのまえあかねのうたノート) 閑話
「連載にしない理由ですか?
それはいつ辞めるか分からないからですよ。
そもそも和歌1つ1つにつながりがある訳ではないし。」
今回は閑話。つまり無駄話。といっても和歌のことなんですけどね。
なぜ閑話かというと、いつもの形式より雑だから。
「茜ってさー。ちょっと暗い和歌多くない?
恋してる最中というより、失恋した後のような雰囲気の方が多いよね。」
みたいなことを、上の文をもっと遠回しにした感じで言われたんですよ。
それで、いつもは思いついたら書くようにしている和歌を無理やり作ったら……。
ともにする
恋路はぬれども
つらならむ
りべつもなくに
したうふたりに
《私の真面目訳》
2人で共にする
恋の道は(涙で)濡れているが
連なっているのだろう
恋い慕う2人に
別れはないのだから
《一応の解説》
なくに
打ち消しの助動詞「ず」の古い未然形+名詞を作る接尾語の「く」+助詞の「に」
「〜なのだから」と訳す。
「てかさ……。」
「結局いつもの雰囲気で低クオリティだよ。
まあもうちょっと待ってよ。」
〜約一週間後〜
偽りの
時雨と言えど
共にする
刹那の風も
ゆめ忘れまじ
《私の真面目訳》
冬の初めの通り雨は「偽りの時雨」というけれど(この恋は本物です。)
傘を共にする時間
一瞬の時間も
決して忘れない
《一応の解説》
偽りの時雨
太陰暦で10月に降る時雨のこと
つまり、冬の初めくらいに降る通り雨のこと
刹那
一瞬。
ゆめ〜じ
決して〜するまい
《一解説》
恋といえば相合傘!?と思ってそれをテーマにしようと思いました。
なので、雨をうまく表現しようと考え、「偽りの時雨」という表現を思い出し、それをブレンドした感じです。
秋から冬の変化は、人々に寒さを感じさせはじめて人肌恋しくさせます。また、寒いからこそ暖かさを感じることができるのではないでしょうか。
「茜って冬の服の方が似合うよね!」
みたいなことをよく言われます。これ、どう返事するのが最適なのでしょうか。
謎は深まる。
弥「なかなかいいじゃん。」
茜「まあ時間かかったけどね。
弥「ナイスジョブ!ミスアカーネー。」
茜「はいはい。」
〜おしまい〜