第2部 第1話:残響する世界の欠陥
完全には直せなかった残響バグ。フェリシアとリリィ、新しい浮遊島で未知の異変に挑む!
朝陽が銀色の髪を輝かせる浮遊島の空。フェリシアは魔導レンチを手に、空中に散らばる微細な異常波動を観測する。
「リリィ、見て。残留バグがまだ蠢いているわ」
微かに震える空気に、リリィの小さな手がフェリシアの袖に触れた。
「……この世界、まだ安定していないのですね」
「安心して。私たちが再構築すれば、どんな欠陥も消える」
浮遊島の中心にそびえる古代魔導塔。その基盤には微細な亀裂が入り、異常な魔力波が放たれている。フェリシアはモノクルを光らせ、数式と物理法則を瞬時に演算。
「計算完了。重力偏差、魔力流路、時間微差――すべて調整可能」
レンチを振ると空気が微かに震え、光の粒子が舞う。欠陥波動が吸収され、塔の亀裂は徐々に修復される。
塔の頂点から漆黒の影が降り注ぐ。フェリシアは即座に判断する。
「……新しい管理者の干渉ね」
リリィは恐怖で顔をこわばらせるが、フェリシアは優しく手を握る。
「怖がることはないわ。君が笑っている限り、私は全力で世界を守る」
塔の頂点で影が分裂し、複雑な魔力回路が浮かび上がる。論理も物理も、この島の法則も、すべて書き換え対象。
フェリシアは深く息を吸い、レンチを握り直す。
「計算開始。世界の残響バグを、物理的にデバッグする――私たちの物語はまだ、ここからよ」
第2部スタートです!




