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「良かったのかい、ラルフさんよ」


「まあ、仕方ないです。人生こんなものでしょう」


「愛していたのだろう、あの娘を」


「そりゃあ心から」


「戻りたくならないのかい?」


「戻れないですよ。戻ったら彼女をまた苦しませてしまう」


「身分の差ばかりはどうしようもできぬか」


「ですね……。彼女の父上のご理解があれば、まだ何とかできたのでしょうけど」


「そうだな。ほれ、今朝のコーヒーだよ」


「ありがとうございます」


「それにしても、娘を庇って崖に飛び降りるとはのう」


「咄嗟のことでしたからね」


「まあ、突き落としてくれと迫る娘も娘だが」


「彼女は精神的に錯乱してましたから。あの子の性格上、危惧はしていたのですが」


「だから、代わりに自分が崖に落ちて死んだフリする、なんて誰が考えつくだろうよ」


「これしか彼女に僕を諦めさせる方法が浮かばなかったんですよ」


「罪な男だな」


「そうかもしれませんね」


「とはいえ、娘が立ち直れていなかったらどうするつもりだい?」


「大丈夫ですよ。彼女なら」


「ほう」


「脆いところも確かにあるけれど、強い心もちゃんとありますから」


「そうかい。それじゃあ、今度の新作発表会楽しみじゃな」


「ですね。そのときはこっそり見に行こうかな、なんて」


「はははっ。見つかっても知らないぞい」


「なーんて、冗談ですよ。彼女はもう僕を忘れて生きて行くべきですから」


「それは自分に言ってるように聞こえるが?」


「ははは。さすが、ボブ爺さんだ」


「まあ、ゆっくりしていきなさいな」


「はい。ありがとうございます。では、お言葉に甘えてのんびりさせてもらいますね」

最後まで読んでいただきありがとうございます。


せっかくのネット小説なので、少し変わった表現にしてみようと思い、演劇風にしてみました。


もしよければ評価等してもらえると嬉しいです。

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