↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強傭兵団活動録:異世界編  作者: 怪物mercury
異世界戦争《防戦》
22/32

19、セッテ、久しぶりの潜入

今回は、すこーしでけ別行動しているセッテの回ですね!

彼女の改装がかなりのメインになりますが、物語もきちんと進みますよ!?

 いやあ、久しぶり久しぶり。


まさかこんなところで自分の能力が役に立つとは思ってもいなかったよ。だってさ、まさかのまさか、異世界だよ?


 正直さ、こんなところまで来たのも、あくまで一樹への愛ゆえであって、それ以外の理由なんて一切ない。それでも、自分の特技を少しは使いたい。


 私の特技って、潜入とオムライスよ?スパイとしてどうなのっていう感じでしょ。スポーツはそこそこできるけど、そこそこどまり。


 音楽はバイオリンの弦を引きちぎってから諦めた。美術は、かつての料理よろしく、混ぜるな危険である。


 新しい、自分らしさを演出するために色々な塗料を混ぜていたら、ヤバそうな気体が出てきて、近くにいた理央ちゃんと美月ちゃんがぶっ倒れた。


 オットが近くにいなかったら、いったいどうなっていたことか……。

 ほかにも趣味とかとしてあげられるものって、なんかあったかな。ゲームは、うっかりコントローラーを握りつぶして、セーイに殺されかけた。


 読書は、いつも早くやるようにしつけられていたせいで趣味として成り立たない。作戦の資料や潜入先での盗み読みが前提だから、情報だけ拾って素早く読む癖ができてしまっているのだ。


 特技特技……。ほんとうにないな!私!潜入捜査員あ、基本的に潜入に使える特技をいくつか持っていたほうがいいとされているけど、そもそもそんなものが必要な場面に立ったことがない。


 たった一つを除いて、任務に失敗したことなんてないのだから。


 その場面とは、とある人物の暗殺である。




 それは、私がまだペンタゴンに努める両親から仕事を受けていた時のこと。その作戦に関する資料は文句のつけようがないくらいに完璧だったし、サポートのメンバーも何回も組んだ信用できて腕も確かなメンバーばかり。


 怪しげな地下があるだけの傭兵団の建物。資料には、昔こそすごかったが、今は6人しかいないちっぽけな傭兵団と書いてあった。


 一人だけすごい戦力を持ってはいるが、そもそも今は暗殺対象しかいないらしい。それ以外の全員に空の依頼を出しているんだとか。


 それでもやばいと思ったら退却できるように、退路は完璧。依頼人のふりをして訪れ、殺し、逃げる。


 殺しなんてしたくはない。けれども、私が殺しをすることで弟の生活の平穏が守れるなら……。私は天使にもなるし、悪魔に魂も売ろう。


 小さなころから一緒に訓練してきたはずの弟を両親が見捨てたときに、私は心に決めたのだから。何があっても、私だけは弟の味方であり続けよう、と。


 私には、生まれながらの潜入の才能があったから、だからあんな無茶な訓練も無事に通貨できた。でも、弟には到底無理難題な訓練だった。


 もちろん、弟には私にはない才能があった。でも、それがばれるとまた両親からの訓練に逆戻りさせられかねない。弟の能力は私たち姉弟だけの秘密だった。


 そんな日常に終わりをもたらしたのが、この作戦だった。


 先ほども言ったように完璧な作戦のもと、任務を遂行するはずだった。


 まず最初に計算違いが起きたのは鎧の大男が返ってきてしまったところだ。それまでは、普通の依頼人を装い、普通に会話していた。


 なかなか隙を見せない暗殺対象に、私がいら立っていた時、化け物のように強大な空気が扉の前から醸し出される。


 これは、おそらく、「最も注意すべき戦力」として資料に記されていた傭兵団のナンバー2だろう。人間のものとは思えない、どころかその破壊的な気配は神をも連想させた。


 思わず体が硬直した私に、ナンバー1は


「どうしたのかね?」


 と極めてすまし顔。腹立つ、なぐりてぇっ、けど、ここで少しでも変な動きを見せたらあの魔獣にちぎり殺される気がしたのでやらない。


「いっ、いえ、なんでも……。」


 これははめられたのではなかろうか。すると、地下室への扉が開いて、かわいい女も子が出てきた。黒髪にポニーテール。おそらく、資料にあったナンバー5だ。この子は発明こそすごいものの、戦力的には大したことがないから、最悪つれだせなくてもどうにかなると聞いていたし、私もそう思っていた。


 その子が手に持つ、核物質マークの入れ物見るまではな!?世界には、各アレルギーの国が二つある。日本と、アメリカだ。日本は言わずもがな、アメリカも、兵士が実は訓練で被爆しており、抑止力として持ってはいるものの、それは怖いからだ。


 スパイとして一般人以上にその恐怖を刷り込まれた私の、その時の恐怖ははかりしれないものがあるのを、理解してほしい。


 さらに、気が付くと後ろには、姿の輪郭すらもマントでごまかしているプロ意識高めな暗殺者もいた。戦力的な注意度が2番目の、団のナンバー4だろう。


 囲まれた。もう終わりだ。私は、最後の手段として、口の中に小型のグレネードを持っている。私と、その周囲の人間は巻き込んで殺せる威力だ。それを使おうとしたとき、


「それを使って、君には何が残る?」


 今まで依頼人として私と話していた時とは別人のようなナンバー1の声がした。


「あなたには、関係ないでしょ。」


 もうあきらめて、少しぶっきらぼうに言い捨てる。この爆弾は私の脳波、心臓のいずれかが止まっても爆発するのだ。


「それ、うちのあたらしいナンバー8なら、止められるよ。」


「ちょっとちょっと、僕は二つも降格なのー?」


 気の抜ける声が緊張を突き崩す。資料には、ナンバー6となっていたが、8、ということはほかに二人いるのだろうか。


 スイッチは手元にもあり、それを押そうとしたとき。


 ガキンッ!


 スイッチを押そうとしていた指を狙撃弾に上手く弾き飛ばされ、スイッチも弾き飛ばされる。しかも、スイッチが壊れても爆発することを知ってか知らずか、スイッチは傷一つついていない。


 狙撃がうまい、ナンバー3も帰ってきたか。


「私をどうするつもり。」


 きわめて危険な状況で、こわばった私が質問する。


「いや、未来の仲間に何もしないよ。」


「どういうこと?」


「君には、虐げられている弟がいる。違うかね?」


 息をのむ。完全に隠されているはずの私の情報が漏れていた。どこから!?


 もちろん、聞いたら教えてもらえると思うほど愚かではない。だが、ここまで調べている相手にしらを切っても仕方ないだろう。


「だったら、なに。」


「僕たちは、君の潜入、弟さんの情報収集の能力について、高く評価しているのだよ。

 弟さんに、楽させてやりたくないか?」


「そんな無法者の甘言に乗せられるほど馬鹿じゃないわよ。」


「甘言かどうかは君が決めることじゃない。」


「どういうこと?」


「実はうちの技術者君が、かなりのオタクでね。

君の弟君とは意気投合したみたいだよ。」


 確かに弟は、重度のオタクだし、ネットで「日本の女の子」とつながっていても不思議でない。だが、このナンバー5にほだされたということなのか?


「あ、実際に話したのは彼女だが、セリフの考案は僕だ。すこし、メンタリズムを使わせてもらったよ。」


 ずるいわそれ!


 なるほど、こいつはとても頭がいいらしいし、弟は完落ち(完全に敵の思惑通りに落ちること)と思った方がいいか。


「それでも、私は国を裏切らない!」


「君の弟を見捨てた国を、か?」


「……っ!」


 何も言い返せなくなった。


「それに、帰ったら調べてみるといい。弟君の能力は、君の勤めるペンタゴンにもうばれていて、強制的に使うか抹殺するかの会議が行われたはずだよ。」


 今更この男が嘘をつくとは思えない。おそらく、これも本当だろう。


「私は……どうすればっ……。」


「もう一度問おう。私たちの、仲間にならないか?」


 断る理由は、なかった。


 これが、私が初めて失敗した任務である。


 そして数週間後、私はその人と恋に落ちるが、それは別の機会に。




 さて、と。長い回想を終えた私の今の作業は、敵の将軍のおねむを手助けすること。もちろん、一樹という心に決めた人がいる以上、こ脂の乗った汚いオヤジには指一本触れさせる気がない。生物的におねむしてもらおう。


 それにしても、こんなに危ない仕事に私を向かわせるなんて一樹らしくないな。なんでこの将軍なんだろ。


「ワルキューレ将軍、か。」


 こちらの名前付けはよくわからないが、おそらく男尊女卑の世界の住人だ。そこの将軍というのなら、おそらく男だろう。


「将軍様、今日の女は、こちらに。」


 という、見張りの兵士さんの声が聞こえた。


「うむ、苦しゅうない。」


 ……声、高くね?


 さっ、見張りの兵士さんがテントの入り口(名前はわからん)を開けると、かつて資料で見た楊貴妃もかくやという美女が立っていた。しかも、ドウエ並みに巨大な。


 私、しばらく沈黙。


「……えーっと、ワルキューレ将軍閣下でございますか?」


「驚かせてすまんの。わらわが女で、驚いたかの?」


「ええ、そりゃあ、まあ……。」


「大丈夫じゃ。わらわに身を任せてたも?」


 全力で逃げようとした私は、ワルキューレ将軍のハグで止められた。




「えーっと、何をすればよろしいので?」


「もちろん、夜のお世話じゃ。おぬしもいい年の女じゃから、知らぬわけではなかろう?」


 いや、いろいろと知らない世界だ。


「ええ、まぁ……」


「じゃあ、まずはわらわが脱ぐでの。」


 やばい、どうしよう。男なら、さっさと消して脱出だけど、相手が女で、タイミングを逃してしまった。もちろん、女を殺せないわけじゃない。だが、ショックのあまりタイミングを逃し、刻一刻と状況が変化する戦場にて、脱出経路が残っている保障はなかった。


「で、でもいままだ昼ですし……。」


 苦しい言い訳も、


「だからなんじゃ?」


 とスルーされる。


 終わった、どうしよう……。


 しかし、神は私を見捨ててはいなかった。


テントの外から、先ほどの見張りの兵士さんの声が


「お楽しみ中のところ、大変申し訳ありません!たったいま、戦場に強力な武人が現れ、一人で戦線をつき進めているそうです!お力添えくださいませ!」


「チッ……。」


 将軍は舌打ちすると、歩いて行ってしまった。



 さあ、逃げますか!

ここまで読んでいただきありがとうございます!

いかがでしたでしょうか!

さて、なぜ急にこんな内容になったか。それは、つい先日とても良い百合ものを見つけてしまったからです。ちょっと寄り道したくなりました、ごめんなさいませ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。