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12.5、オットとノヴェは薔薇咲かせ

今回はオットとノヴェのBL回です。

ぶっちゃけ、物語に直接はあまり関係ありません!

BLが苦手な方は飛ばすことをお勧めします!

あと、作者は男ですがノンケなので、詳しくないです!アドバイスお願いします!

18禁がついたらごめんなさい!

ノヴェ

 ティンケの蘇生作業中、オットに呼ばれた。彼のことは正直苦手だ。彼といると変な気持ちになる。体が熱くなるような、胸が締め付けられるような、変な感じだ。よく、誰かに恋をするとこんな気持ちになるというが、僕も彼も、両方男だ。


 僕は、恋なんてしたことない。けど、これは恋なんかじゃないはずだ。


だって、そうだとしたら……困る。




 オット

どうしようかぁ、ついに呼んじゃった。なんでこんなことしてんだろうなぁ、僕は。彼に告白なんてするつもりはない。そんなことをして、彼に気持ち悪いなんて思われたら、一生立ち直れないだろう。


 40近いおっさんが何言ってんだって話なのかもしれないけど、それでも、それが僕なんだから仕方ないよね。


 彼のことは、近くで見てるだけで癒しになる。なんだかんだで無理難題でもひーひー言いながらこなしてしまう姿は本当にかわいい。ぼーっとしていると、その唇に……あらあぶない。こんなに早く来てくれるのは想定外。




 ノヴェ

 なんでだろう。困る、ゆっくりと。そう思っていたはずなのに気が付いたらあっという間にオットの部屋の前に足が進んでいた。


「オット、僕は、何をすればいいんだい?」


 声が、震えてはいないだろうか。変な見え方をしてはいないだろうか。彼に嫌われる何かをしてはいないだろうか。


「そうだ、ここは医療室だから、手洗いとかしっかりしてこないと。」


 そういって踵を返そうとした時だった。


「大丈夫。そんなに神経質になることはないさ。」


 そう、手首を掴まれた。




 オット

 あれ、何をしているんだ僕は。ノヴェとともに二人でしばらく、僕がつかんだノヴェの手首を見る。僕のように手を酷使するわけではないのか、その肌はすべすべしていて、触るだけで折れてしまうのではないかと思わせるほどにか細い。


女の子の手にも似ているが、それよりはるかに愛おしい。


「えっと……?」


 ノヴェが先に硬直から溶けた。やばい。


「こっ、この部屋は、ティンケのいる部屋とは完全に区切られているから!」


 事実ではあるが、口をついて出た言い方だ。どうしよう、ばれていないかな。




 ノヴェ

 ばっと離された手首は、まだ少し震えている。でも、なぜかつかんでいたほうであるオットも緊張しているように見える。珍しく噛んだし。


 心臓がどきどきとうるさい。オットの方を見ると、その目の中に何か違うものを見た気がして、本能的に身をすくめる。まるで、獣のような、あるいはかつてスラムで少女に暴行していた男がしていたような眼をしている。かといって、目が怖いから帰る、とは言えない。


 だめだ、自分の中で何か納得ができているような気がしている。


 僕が、彼のことを好きだという。




 オット

 だめだ、かわいい。可愛すぎる。襲いたい。そんな欲求と戦いながらも、ばれないように機械に集中しているふりをする。


 それでも彼の方を見たときに、目が合う。慌ててそらされて、少し傷つくが、そんなことを言っていられない。


「えっと、僕は何をすれば?」


 すっかり忘れていた。説明しないと。


「あー。この機械は、実は半自動なんだ。ただ、定期的に薬を投与しないといけなくて、それだけは人の手が必要なんだ。だけど、蘇生作業にかかる期間は約二週間。さすがの僕も、これだけ連続だと辛いものがあるからね。いやs……もとい、交代要員をやってもらおうと思って。」


 うっかりしかけたが、何とかエラーを出さずに説明できた。危ない危ない。自分の中でも結構危なかったのは自覚しておかなくては。



 ノヴェ

 なんか、オットの様子が変である。が、そんなことを気にしても仕方ない。オットに薬の投与方法を教えてもらった。


「先に寝てていいよ。」


 という申し出は、ありがたく受け取っておく。しかし、目をつむっても寝られなかった。そこはかとなく感じるオットに対する不安と、自分が失敗をしないかの不安の、ダブルパンチによるものだった。


 けれども、せっかくの申し出なのに目を開けているわけにはいかない。目をつむって、じっとしている。


 オットの方から近づく気配があった。オットは医者だ。眠れていないことに気が付いたか?と一瞬びくつく。


 結果から言うとその心配は違った。


 男物の中でも香りがかなり薄く、それでも確実につけているとわかるオーデコロンが香る。唇に、はっきりとわかる唇が触れるのを感じた。




 オット

 僕は何をしているんだ。唇を重ね、驚いたノヴェが目を開けたときになって、我に返る。しばらくの沈黙。けれども、手首を掴んでしまった時とは反対に、僕が先に我に返る。


 冷静に考えて、ノヴェは拒絶してこない。それなら、このまま続けてしまおう。


そのまま、何度かつけて離してを繰り返し、さらにしばらく見つめあってから舌を入れた。


「んッ……。」


 ノヴェがたまらず声を上げる。だが、構うもんか。舌をさらに絡みつかせ、さらにむさぼる。


「ぷはっ……。」


 少しおびえたような、それでいて期待を含んだような目でこちらを見てくる。もう我慢できない。


 いつも懐に忍ばせているメスで、ノヴェの服を盾に切り裂く。すこし肉付きがよいが、それがかえって健康さえ感じさせる体を、くまなく触る。再び舌をチロチロと動かし、声を上げるノヴェの興奮は、見てとれるようになった。


 今度は、ノヴェが部屋に来た時に、万が一用に、と戸棚に入れておいたローションを手に取り、いくつか並んでいるベッドの一番奥に、ノヴェをお姫様抱っこで運ぶ。


「いいんだね?」


 なにを、と野暮なことを言うつもりはないし、聞かせる気もない。ノヴェは、いまだ少しおびえたような目でうなずいた。




 ノヴェ

 何が起きているんだろう。夢見心地で、ぼーっとする頭で考えた。そして、単純な回答に行きつく。僕は、いま、愛されているんだ。

 人が人を愛するのに理由はいらないし、性別も関係ない。僕は今、愛されている。身を任せればいいんだ。


 オットの質問にも、深く考えずにうなずいてしまった。後には戻れない。快感は強くなるのに、最後の一歩が物足りない。僕のことをどうしようというのか……。


 もう何度目か、あと一歩というところで止められた。もう無理だ。オットが欲しい。というより、オットにすべて奪われたい。


「お、お願い。」


 これ以上の言葉は出せない。恥ずかしい以前に変な声が出てしまいそうだ。やばい。早くっ……。


 臀部に、ひんやりとしたぬめりけが広がっていった。




 オット

 聞こえるのは、荒い息遣い。ただ感じるのは、快感。目の前には、僕自身が声を出させている愛しい人がいた。やばい。もうそろそろ……。


 こうして、夜は更けていく。愛しい人とともに。




 あ、ティンケにはこのせいで蘇生が一時間遅れたことは黙っていよう。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

前書きにも書きましたが、今回はあまり物語の流れには関係ありません!ですが、とある方にご要望をいただいた、というのが今回の真相でございます!

また、その他の方にも、書き方にアドバイスを下さったり、感謝の雨です!

次回は本編に戻ります!

今度こそ!物語に新展開です!

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