1 ダンジョン
よろしくします
カイト達は遂にダンジョンへついた。
ダンジョンの入口は扉のような形になっている。
だが、周りには人がいる気配がまったくしなかった。
「ダンジョンってこんなにも人が居ないものなのか?」
カイトは不気味なダンジョンを前に少し不安になっていった。
「大丈夫ですわ、きっと初心者向け過ぎて誰もここに来ないのですわ」
結局、エレンに推されるがままダンジョンの中に入る事になった。
ダンジョンに入った途端、周りに明かりが灯った。
「明るーい」
アルは喜んでいる。
突然、どこからか少年らしい声が聞こえてきた。
「わあーやっと人が来てくれたよ。はい、僕はこのダンジョンマスターのギース、君たちにはこれから、いくつかの試練を受けて貰うよ、死なないように頑張ってねー、じゃあねー」
声が聞こなえなくなった瞬間、後ろの扉が勢いよくしまっていった。
カイトは手を組みながらかなりビビっているようだった。
「本当に初心者向けなんだよな……」
「でもカイト、さっき、~やっと人が来た〜って言ってたよ」
「しれんー」
エレンはうろたえ萎縮している。
「ごめんなさい、私が無理やり……」
エレンが謝ろうとしていると、前から地響きと共に巨大なオークがこちらへ向かって来た。
「謝るのはあとだ、先にこのデカブツを倒すぞ!」
威勢よく切り出したはいいが、カイトは何も考えていなかった。
「これは、私の責任ですわ、私に任せて下さいの!」
そう言い放ち、エレンはオークの前に飛び出して行った。
「おい、危ないぞ!」
カイトの心配はオークが倒れる音と、ともにすぐに打ち消された。
「はっ!」
エレンはオークのゴツゴツした太い首をいとも簡単に切り落とした、あとカイト達の元へ申し訳なさそうな顔で駆け寄ってくる。
「ごめんなさい、私の所為で危険な目に合わせてしまいましたわ、どう償えば許してくれるますの?」
必至なエレンを前にカイト達は怒る気などは、初めからなかったようだ。それよりもエレンに感激していた。
「大丈夫か?エレンって凄いんだな、あんなごつい奴を一撃で倒すなんて」
「凄いです、エレンさん頼りになります!」
「かっこいいー」
エレンは皆から感謝されすぐに、いつもの調子に戻ったのであった。
「じゃあ、どんどん進みますわよ、私に着いてきてくださいな」
それからカイト達はオークを倒した後に出来た、階段を降り、次の階に向かった。
エレンの一人称はわたくしです
ありがとうございます