初めて知った気持ち
最近あの二人のいちゃいちゃ度が増した気がする。
付き合い始めて少し経つ、友達の関口に電車がせっかく同じ方向なんだから誘って一緒に帰れと焚き付けた。電車だと周りに知り合いが多いこともあり、最初は照れながら誘ったみたいで週に2回だけだった。そんなうぶで可愛げがあったのがつい一年前ぐらいの話だろう。(自分に男を愛でる趣味が無いのはわかってもらいたい。)時が経つに連れ一緒に帰ることへの恥じらいがなくなったのか、一緒に帰るのが週3になり、また少し経つと週4になり、今では毎日の帰りプラス朝の登校も一緒に行くようになっていた。最初、電車で二人で帰るのはだるいとかなんとか言って渋っていたことから考えるとなんだか面白く、メンディーの成長を感じた(笑)そんな二人は最近学校内でもちょくちょくいちゃついている。幸せをばらまいている二人を見ていると、ふと昔を思い出し自分にもう少しだけ勇気があったのならばこの光景を手に入れられていたのだろうかと後悔の念と羨ましいさが湧き上がってくることがあった。まぁでも少し自重してもらいたいかなぁ。
俺が琴音に初めてあったのは小学生5年生に進級する際のクラス替えで同じクラス5年A組になったのがきっかけだった。琴音のことが好きになったのはいつからだったのかはっきり覚えてはいない。好きになったきっかけもどこが好きというのもなく、ただいつの間にか自分の心には彼女が息づいていた。
日々の生活はあっという間に過ぎて6年生に進級していつの間にか4月から中学生になるという小学生最後の春休みを迎えていた。